執着もの短編集

円みやび

文字の大きさ
7 / 12
眠っている間に

中編2

しおりを挟む



ドキドキしながらピンポンを押すと一週間ぶりに聞く要の声がしてそれだけで胸がギュッてなる。
「久しぶりだな」
たった一週間あっていなかっただけなのに凄く久しぶりに会ったような気がする。
ドキドキしすぎて返事もできずに要に近づくこともできない。

告白ってこんな緊張するもの?
はぁ、今まで告白してくれた子にもっと丁寧に接しておくんだった。

「何かあったのか?」
毎日一緒にいたのに急に一週間避けられてこれまた急に会いたいなんて言われたら何かあったと思うのが普通だ。
心配そうな要に申し訳なくなる。

「す、」
「す?」
もう言うしかない!要の側にいるにはこれしか無いんだ!
「好きなんだ!要が!!」
目をぎゅっと瞑り思い切って言うと空気が止まったのが分かった。
何も言わない要に恐る恐る目を開けると驚いたように翔太を見ていてその目には気持ち悪さとかそういうのは含まれてなくてとりあえずホッとする。

「それは、あれか?友達としてってことか?」
そうだよな。男に好きって言われたら普通そう思うよな。
ここで当たり前じゃんと誤魔化したい気持ちを抑えて首を振る。

「要といるとドキドキする。それに、えっ、ちな夢も見るんだ!!」
こんな事まで告白するつもりはなかったのに思わず言ってしまって顔が真っ赤になるのが分かった。
自分の顔を見られたく無いのと要の顔を見たく無いので両手で顔を隠して座り込む。

何も言わない要にドキドキしていた気持ちは収まってきて駄目だったんだって絶望感が強くなってくる。
「ごめん、急に…でも嫌いにならないで…」
それでも何も言わない要にやっぱりもう友達も辞めると言われてしまうのだろうかと顔を上げると固まったまま頬が少し赤くなっている要がいた。

「え?」
その顔に収まりつつあった翔太の顔も赤くなってくる。
「びっくりした…翔太がそんなこと言ってくれる日が来るなんて思ってなかったらから…」
要が翔太の告白を嫌がっているようには見えなかった。

「俺もずっと好きだったんだ。付き合ってくれるか?」
まさかの要の言葉に今度は翔太が固まる番だった。
聞き間違い?
「翔太は女の子がすきだったし絶対無理だって諦めてたんだ。やっぱり男と付き合うのは嫌か?」
その言葉に全力で首を振る。
嬉し過ぎて反応できなかった。

座り込んでいた翔太を要が抱きしめる。
翔太も要の首に手を回した。
「うれしいっ」
良かった。本当によかった。
高人の言った通りになった。
これで要の側にいられる。

嬉しくて要の肩口におでこを擦り付けると要の柔軟剤のいい匂いがブワッとしてその瞬間条件反射のように身体が内側からあつくなった。
ただ要に抱きしめられただけなのに翔太のそこは硬くなりはじめていて慌てて要から離れようとするが要の抱きしめる力が強くて離れられない。

「かなめっ」
「もう少しこうしてたい」
耳元に要のあつい息がかかってそれが翔太の身体を熱くする。
このままじゃバレると焦っていると要の手が頬にかかり顔を上げさせられる。

近い距離で見つめられてファーストキスという訳でもないのにどうしていいか分からず目線をキョロキョロさせる。
「翔太、キスしていい?」
「えっ!え、うん」
今、要とキスなんてしたらさらにその熱が強くなることが分かっているのにその真剣な表情に断ることができなかった。




しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

血液製の檻

サンバ
BL
囲い込み執着美形×勘違い平凡受け 受けのことが好きすぎて囲っている攻めと攻めのために離れようとする受け 両片思い 軽い流血表現

ヤンデレだらけの短編集

BL
ヤンデレだらけの1話(+おまけ)読切短編集です。 【花言葉】 □ホオズキ:寡黙執着年上とノンケ平凡 □ゲッケイジュ:真面目サイコパスとただ可哀想な同級生 □アジサイ:不良の頭と臆病泣き虫 □ラベンダー:希死念慮不良とおバカ □デルフィニウム:執着傲慢幼馴染と地味ぼっち ムーンライトノベル様に別名義で投稿しています。 かなり昔に書いたもので芸風(?)が違うのですが、楽しんでいただければ嬉しいです! 【異世界短編】単発ネタ殴り書き随時掲載。 ◻︎お付きくんは反社ボスから逃げ出したい!:お馬鹿主人公くんと傲慢ボス

美形な幼馴染のヤンデレ過ぎる執着愛

月夜の晩に
BL
愛が過ぎてヤンデレになった攻めくんの話。 ※ホラーです

【BL】捨てられたSubが甘やかされる話

橘スミレ
BL
 渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。  もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。  オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。  ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。  特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。  でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。  理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。  そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!  アルファポリス限定で連載中

甘々彼氏

すずかけあおい
BL
15歳の年の差のせいか、敦朗さんは俺をやたら甘やかす。 攻めに甘やかされる受けの話です。 〔攻め〕敦朗(あつろう)34歳・社会人 〔受け〕多希(たき)19歳・大学一年

こわがりオメガは溺愛アルファ様と毎日おいかけっこ♡

なお
BL
政略結婚(?)したアルファの旦那様をこわがってるオメガ。 あまり近付かないようにしようと逃げ回っている。発情期も結婚してから来ないし、番になってない。このままじゃ離婚になるかもしれない…。 ♡♡♡ 恐いけど、きっと旦那様のことは好いてるのかな?なオメガ受けちゃん。ちゃんとアルファ旦那攻め様に甘々どろどろに溺愛されて、たまに垣間見えるアルファの執着も楽しめるように書きたいところだけ書くみたいになるかもしれないのでストーリーは面白くないかもです!!!ごめんなさい!!!

短編集

ミカン
BL
一話完結のBL小説の短編集です

休憩時間10分の内緒の恋人チャージ(高校生ver)

子犬一 はぁて
BL
俺様攻め×一途受け。学校の休み時間10分の内緒の恋人チャージ方法は、ちゅーとぎゅーの他にも内緒でしています。

処理中です...