学年のマドンナの彼氏になったら大学生活も共に過ごすことになった

136君

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海を浴びて②

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 研修1日目は公演系がほとんどを占めている。今日泊まる三方五湖の生態系の話や伝統的な漁の話を聴きながらメモをとって…って感じだ。話が全部魚にまつわることだからつまらないことはないが、正直、この後にレポートが待っていると考えると気が滅入る。

 そして、その後に待っているのはしじみ漁体験だ。

「やばい!肩イカれる!」

網目のついたスコップのようなもので湖底の砂の表面を漁るって感じだが、水を含んだ砂はやはり重たく、柄を肩に乗せて引っ張らないと引けない。となると柄が当たっている肩は死ぬほど痛くなる。

 でも、いざ持ち上げてみると、大量のしじみが。

「久志、交代してくれぇ!」
「分かった分かった。」

ペアの航生と交代して、仕分け役から漁る作業に。ここら辺は腰下くらいまでの水しかないから、まだ動きやすい。

 しばらく表面を引っ張って、上げてみるとまたしじみが入っている。こんなに獲れるものなのかと思うほどだ。

 ガサガサと仕分け用の網の中に入れて、また引き始める。すると近くを通った鳥羽ニキから、中身の入っていない、殻だけのしじみが近くに投げられた。

「久志!これやるよ!」
「いらねぇー!」

ケラケラと笑いながら表面を引いていく。俺も持ち上げて、流木と少し大きめの石を鳥羽ニキの足元に投げつける。

「仕返しやボケ!」
「あ~もう!めんど!」

 しじみ漁体験が終わったら、次はしじみの殻を使ったストラップ作り体験だ。

「ここをこう?」
「そうやと思う。んで、こうして…」
「ほえー」

隣になった大黒孝太郎と喋りながらストラップ…というか髪ゴムを作っていく。男子使わんやろこれ。

 でも完成したらやはり綺麗なものができて、せっかくなら誰かにあげようかと考える。

「彼女にあげたら?」
「いや、ん~、桜にはもうちょっとちゃんとしたのをあげたい。」
「あーね。」

笑いながらそんな屁理屈を言う。でも、手作りならもうちょっとちゃんとした、ちゃんと自分で考えたものをあげたい。

 となると次に渡す奴ってのはもう1人しか残っていない。

 時間を確認すると、もうすぐクラブが終わる時間だ。俺は杏とのトーク画面を開いて、写真と共に「いる?」と送る。するとすぐに返事が返ってきた。

『え~、桜さんにはあげへんの?』
「桜にはちゃんとしたのをあげたい」
『あーね』
『じゃあもらうわ』

画面の向こうで笑っている杏の顔が思い浮かぶ。…ムカついてきた。

「ってことで妹にあげることになった。」
「えー、おもんな。」
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