愛しているなら拘束してほしい

守 秀斗

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第1話:地下通路の途中の部屋

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 夏。

 外は豪雨。
 スマホで天気予報を確認すると、今週はずっと雨。今夜も、当分、降り続けるようだ。美夜本理奈子は会社のビルの玄関で外を眺めながら、傘があってもこの土砂降りの雨の中を歩くのは嫌だなあと思っていた。全身がびしょ濡れになってしまう。

 今は午後八時。このビルで働いている人たちは、渋々と言った感じで傘を差したり、レインコートを着て豪雨の中、帰って行く。しかし、理奈子はビルの中へと戻り、地下二階への階段を下りていく。かび臭い薄暗い階段。人気は無い。なぜ、そんな階段を下りていくのかと言うと、実は、彼女はこのビルの構造を知っていた。

 理奈子が勤務している会社が入っているこのビル。少し離れた隣に駅ビルがある。そして、この二つのビルが地下で繋がっていることを総務係に勤務している理奈子は入社の時に知らされた。駅ビルも理奈子が勤めている会社のビルも同じ不動産会社が所有しているらしい。

 以前、案内されたことがあるのだ。地下二階の古びた鉄の扉を開けると狭いトンネル状の通路が駅ビルまで続いている。普段は滅多に使わないようだ。出入口はダイヤル式の鍵。その番号は、理奈子の会社では総務係員しか知らない。中に入ると通路は真っ暗だ。ここもかび臭いし、埃っぽい。少し口元を抑えながら理奈子は薄汚れた通路を歩くことにした。

 しかし、この通路を歩けば、少なくとも駅までは雨をさけることが出来る。駅から電車に乗って、自宅近くまで着く間に雨が止んでくれたらいいのになあと思いながら、理奈子はカバンから取り出した懐中電灯を点けた。災害用のためにいつも持ち歩いているサインペンくらいの小さい懐中電灯だ。

 通路は空調なども付いてないため、湿気もひどく、歩きながら理奈子はかなり汗をかいてしまう。この通路は天井も低い。幽霊でも出そうだなあと恐る恐る進んでいく。

「痛い!」

 少しかがんで歩いていたら、腰に痛みが走った。最近、理奈子は少し腰痛に悩まされている。まだ、二十四才だっていうのに、腰痛に悩まされるなんてお婆さんみたいだなあと思った。会社勤めも、まだ二年も経ってないのに、もう腰にきてしまったのかと考えてしまう。デスクワークが多いので、少し運動の習慣でもつけようかしらと理奈子は思っている。

 その通路の片側には、いくつかの部屋があり、ほとんどは変電設備などが設置してあるようだ。前に案内された時は空の部屋もあった。倉庫にするために作ったようだが、今は使ってないようだった。駅ビル近くまで暗い通路を照らしながら歩いていると、その空のはずの途中の部屋から光が漏れている。

(確か、この部屋は全く使用していないってことだったけど。今は何か新しい設備でも置いたのかしら……)

 理奈子はその部屋のドア窓から何気なく、中を覗いて見た。すると、そこには衝撃的な光景が展開されていた。女性が全裸で天井から吊られている。そして、それをスマホで撮影している男が一人いる。

 女性の両手首には枷を付けられて、まとめられて天井からの鎖で引っ張り上げられて、身体は空中に吊られている。その高さは1.5メートル位だ。両膝にも枷を付けられて、手首と同様に鎖を括り付けられ、しかも、別々に引っ張られて大股を広げられている。股間を閉じることは出来ないようだ。女にとって一番大事な部分を全開にさせられている。足に黒いハイヒールだけ履いた全裸で吊られている女性。

(大変、これは犯罪だわ。女性が誘拐されて辱めを受けている。警察に連絡しないと)

 理奈子は思わず、カバンからスマホを取り出そうとしたが、その鎖で吊られている裸の女性の顔を見て、さらに驚いてしまった。

(土田奈津美課長じゃないの。そして、その土田課長を撮影しているのは新道哲哉さんだわ)

 土田奈津美は理奈子の所属する総務部の課長、三十二才。いわゆる総合職。まだ二十代にも見える美人でスタイル抜群、おまけに仕事は出来るし、性格も穏やかでやさしく職場で人気があった。

 清楚な雰囲気もあり、理奈子も憧れたりしていた。そして、新道哲哉も自分と同じ総務係員で、理奈子の職場では目の前の机に座っている男性、二十七才。美男子で背が高い。大人しくて真面目な性格のようだなあと理奈子は思っていた。

 今日は二人とも理奈子と同じ部屋で普通に仕事をしていた。そして、土田課長も新道も理奈子より先に退勤したはずだったのだが。その土田課長が全裸で天井から大股を広げられて鎖で吊られている。それを同僚の新道がスマホで撮影している。すごく淫らな光景だ。これは現実かなあと理奈子は思った。

「ああ、ご主人様、もっと撮影して、全裸の奈津美が空中に吊られて大股開きにされた、恥ずかしい格好を、おっぱいを、興奮して大きくなった乳首を、いやらしいお尻を、ああん、濡れたいやらしいあそこを、びしょ濡れになっていやらしい液を垂れ流している膣穴を、肉の花びらを、おしっこの穴、勃起したクリトリス、それに私のあそこから垂れ流れて出た淫液で濡れてしまった肛門を、ああ、撮影してえ、淫らな私の全てを記録してえ!」

(土田課長が自ら撮影してとか言ってるってことは、同意でしているのかしら。そうすると犯罪ってことじゃないわよね。警察に連絡する必要はないってことになるわ……)

 理奈子は、警察に電話するのをやめてしばらく様子をうかがうことにした。大声を上げて、喘ぎ、美しい顔を上気させて、時折、そのきれいな白い裸身を悶えさせている土田課長。空調が効いてないのか、全身は汗まみれで、その閉じることが出来ない股間が、本人が喘ぎながら言っていたようにすでにびっしょりと濡れているのに理奈子は気付いた。

(土田課長、すごく興奮しているわ……やだ、あそこからいやらしい液が溢れ出して、床に滴り落ちている)

 大股開きであそこを濡らして、そこから淫液を溢れ出している全裸の土田課長。あそこから溢れた液が糸を引いて床に垂れ流れている。その真下の床がすっかり濡れて水溜まりが出来ているのが見えた。そして、その土田課長のあられもない裸体を新道が撮影しているのだが、そのスマホを見て、理奈子は気付いた。スマホケースに描かれているアニメの有名キャラクター。土田課長本人のスマホだ。三十代の女性が持つにしては子供っぽいと職場では陰で噂にはなっていた。

(つまり、自分のスマホで、自分の恥ずかしい格好を撮影させて喜んでいる、濡れたあそこを、全裸で大股開きの淫ら格好で吊られている恥ずかしい姿を見られて興奮しているんだわ、土田課長は。あの真面目で清楚な感じがしていた土田課長が、信じられない……)

 ドキドキしながら、このまま見てていいのかと思いつつ、その場から立ち去れない理奈子。部屋の中は、どうやら空調設備が無いようだ。湿気が多いのか、黒いハイヒールだけ履いた裸の全身を汗まみれにして、その白い肌から大粒の汗が床に滴り落ちている。

 大股を広げられている土田課長を新道が何枚もいろんな角度からスマホで撮影しているが、でも、その顔は無表情だ。職場でも無口で大人しい人と周りから思われている。そして、土田課長が興奮して上気した、いかにも淫らな表情の顔を新道に向けて言った。

「ねえ、新道さん。例のことをしたいの。準備してくれるかしら……お願い、奈津美を辱めて、思いっきり辱めて、ああん、虐めてください、ご主人様」
「わかりました」

 新道は大きなバケツを土田課長の股間の下に置いた。そして、三脚台を土田課長の斜め前に置いて、その上にスマホを設置する。

「では、動画撮影しますよ」
「はい、お願いいたします、ご主人様」

(いったい何をするんだろう、土田課長、それに新道さんは……何でバケツを土田課長の大股開きにさせた股間の下に置くんだろう……おしっこでもさせる気かしら……)

 これから自分が見る光景を想像して、理奈子はさらに胸がドキドキしてきた。
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