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人妻の名和志穂が性フェロモンについて興味を持つ
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名和志穂は夫の佐藤一郎と夕食を食べ終わった後、食器を洗っている。
一郎はその間、お風呂に入っている。
本当は一緒にお風呂に入りたいなあと志穂はいつも思っているのだが、一郎さんは一人でリラックスしてお風呂に入りたいようなので、仕方がないと我慢している。
ああ、一緒に入りたいなあ。
愛する夫の一郎さんの身体を洗ってあげたい。
けど、まあ、お風呂くらい一人になりたいよってことかしらね。
さて、食器も洗って、台所の油物が飛び散った箇所をちょっと清掃したりしていると、夫の一郎がお風呂からあがってきた。
「志穂もお風呂に入ったら」
「はい、わかりました、ご主人様!」
「その、ご主人様ってのはやめてほしいなあ、何か恥ずかしいよ」
「冗談ですよ、うふふ」
本当はいつもそう呼びたいときもある。
志穂は一郎の奴隷になりたい願望があるから。
一郎さんの命令には、一切、逆らわない。
喜んで従う奴隷になりたいの。
ああ、一郎さんにいろんなことを命令されたいな。
ありとあらゆることをされるの。
お互い愛し合っているからいいよね。
まあ、実際のところ奴隷と言っても、奴隷ごっこかな。
それに一郎さんはやさしいから、私にひどいことなんてするわけないでしょう。
けど、ちょっとひどいことをされたいと思う時もある。
女ってそんなところがあるのよ。
被虐的なところがあるのよ。
それが女なの。
強引にされるのが好きなの。
痛いのはいやだけど。
けど、一郎さんが望むなら我慢するわ。
そんなことしないけどね、一郎さんは。
私の方が望んだら、逃げちゃいそう。
そんなやさしい人と一緒に暮らして、私は幸せだわ。
一郎さんに言われて、お風呂に入る。
鏡に自分の身体を映して見る。
きれいな身体だと自分でも思う。
顔も美人よ。
いや、ちょっと、幼いかな。
まあ、美人の部類よ。
ナルシズムはいって気持ち悪いかしら。
さて、身体をきれいに洗う。
浴槽に入って、リラックスする。
いろいろと期待しちゃうわ、夜のこと。
一郎さんにはもっと責めてほしいなあ。
けど、一郎さんはやさしい人だから。
と言って、こっちから頼むのもちょっと恥ずかしいなあ。
愛する一郎さんに抱きしめてもらうだけでもいいかなあ。
お風呂からあがると、リビングルームのソファで一郎がビールを飲んでいる。
「志穂もこっちに来なよ」
「はい、わかりました」
志穂は一郎の言うことならなんでも従う。
それが嬉しいの。
一郎さんのペットになりたいなあ。
けど、そんなことを言ったら、一郎さんが引いてしまいそうなんで、言わないでおこうっと。
一緒にテレビを見る。
ヴァラエティ番組をやってるが、志穂はあまり面白くない。
けど、一郎さんの隣にいるだけで幸せ。
だから番組なんてどうでもいい。
「あれ、志穂、つまらなそうだね」
「いえ、面白いです」
「じゃあ、どこが面白かったの」
「えっと、その、あの……」
番組なんて全然見てなかったから、どこが面白いなんて言えない。
うーん、どうしよう。
正直に言うか。
「あの、すみません。見てなかったです……」
「別につまんなかったら、そう言ってくれればいいのに」
「いえ、一郎さんが見たい番組だと思ったので。私、一郎さんに従うのが好きなので」
そして、奴隷にしてください、ペットにしてくださいとは言わなかった。
ちょっと、まずいよね。
「それに、一郎さんの隣にいるだけで幸せなんです」
「僕も幸せだよ」
軽くキスをしてくれた。
顔を赤く染める志穂。
すっかりいい気分になる。
「まあ、僕もつまらないので、他の番組に変えるけど、いい」
「はい、どうぞ」
一郎がリモコンで何かの科学番組に変えた。
動物のフェロモンに関する番組。
アリのフェロモンの一種は敵と味方を見分けさせ、敵だけを攻撃させるはたらきがあるとか、シカの群れでは、天敵の気配を察知した一頭がフェロモンを出すことで、鳴き声を立てることなく群れ全体に警報が伝わるとか、他に、道しるべとなるフェロモンや集合を促すフェロモンもあるとか、さっきのヴァラエティ番組よりも志穂は面白いなと思った。
そして、性フェロモンの話になった。メスが出してオスを呼ぶ性フェロモンが一般的みたい。ただ、人間にあるかどうかはよくわかっていないらしい。人間の性フェロモンはこれまで科学的に証明されてない。しかし、長年の研究から男性の汗と精液に含まれるアンドロスタディエノンと、女性の尿に含まれるエストラテトラエノールという二種類の化学物質が、性フェロモンの有力候補と見なされてきたみたい。実際、これらの化学物質を含む香水が「フェロモン香水」として市販されているって番組でやっている。
「フェロモン香水かあ、志穂、欲しいかい」
「え! いえ、いらないですよ、私は一郎さんのことを本当に心の底から愛してますので。匂いとか関係ないですよ」
ただ、女性の尿が男性を興奮させるのかあ。
一郎さんの前で裸でおしっこをする妄想をしてしまう志穂。
私、変態かな。
思わず顔を赤くしてしまう。
「うん、どうしたの、志穂。顔が赤いよ」
「いえ、別に。お風呂から上がったばかりだからだと思います……」
ただ、番組では結局、その香水には実験の結果、効果が見られないとも言っていた。
(なんだ、効果がないんだ。けど、一郎さんにおしっこするのを見てもらいたいなあ)
ますます、変な妄想をして身体が熱くなる志穂。
ああ、一郎さんに抱いてもらいたい。
ちょっと一郎に抱き着く志穂。
「あの、このままでいいですか……安心するんで」
「ああ、いいよ」
愛する夫の厚い胸に顔を擦りつける志穂。
幸せだわ。
気持ちがいい。
すると、突然、一郎が言った。
「志穂の身体って、いい匂いがするね」
「え、それはお風呂から出たばかりだからじゃないですか」
「いや、いつもいい匂いがするね、女性フェロモンかな」
「そんなことないですよ」
「けど、甘い匂いがするんだよね、いい匂いだよ」
「そ、そうですか、ありがとうございます……」
なんか褒められて、嬉しいけど、本当にそんなにいい匂いがするのかしら。
自分ではわからないな。
一郎がテレビを消した。
「志穂のフェロモンに刺激されちゃった、いいかい」
「は、はい……」
寝室に連れていかれる志穂。
ドキドキしてくる。
今夜はどんな愛され方するのかしら。
あと、実際に一郎さんの前でおしっこをして、人間のフェロモンについて確かめてみたいなあと志穂は思って、さらに興奮してしまうのであった。
〔END〕
一郎はその間、お風呂に入っている。
本当は一緒にお風呂に入りたいなあと志穂はいつも思っているのだが、一郎さんは一人でリラックスしてお風呂に入りたいようなので、仕方がないと我慢している。
ああ、一緒に入りたいなあ。
愛する夫の一郎さんの身体を洗ってあげたい。
けど、まあ、お風呂くらい一人になりたいよってことかしらね。
さて、食器も洗って、台所の油物が飛び散った箇所をちょっと清掃したりしていると、夫の一郎がお風呂からあがってきた。
「志穂もお風呂に入ったら」
「はい、わかりました、ご主人様!」
「その、ご主人様ってのはやめてほしいなあ、何か恥ずかしいよ」
「冗談ですよ、うふふ」
本当はいつもそう呼びたいときもある。
志穂は一郎の奴隷になりたい願望があるから。
一郎さんの命令には、一切、逆らわない。
喜んで従う奴隷になりたいの。
ああ、一郎さんにいろんなことを命令されたいな。
ありとあらゆることをされるの。
お互い愛し合っているからいいよね。
まあ、実際のところ奴隷と言っても、奴隷ごっこかな。
それに一郎さんはやさしいから、私にひどいことなんてするわけないでしょう。
けど、ちょっとひどいことをされたいと思う時もある。
女ってそんなところがあるのよ。
被虐的なところがあるのよ。
それが女なの。
強引にされるのが好きなの。
痛いのはいやだけど。
けど、一郎さんが望むなら我慢するわ。
そんなことしないけどね、一郎さんは。
私の方が望んだら、逃げちゃいそう。
そんなやさしい人と一緒に暮らして、私は幸せだわ。
一郎さんに言われて、お風呂に入る。
鏡に自分の身体を映して見る。
きれいな身体だと自分でも思う。
顔も美人よ。
いや、ちょっと、幼いかな。
まあ、美人の部類よ。
ナルシズムはいって気持ち悪いかしら。
さて、身体をきれいに洗う。
浴槽に入って、リラックスする。
いろいろと期待しちゃうわ、夜のこと。
一郎さんにはもっと責めてほしいなあ。
けど、一郎さんはやさしい人だから。
と言って、こっちから頼むのもちょっと恥ずかしいなあ。
愛する一郎さんに抱きしめてもらうだけでもいいかなあ。
お風呂からあがると、リビングルームのソファで一郎がビールを飲んでいる。
「志穂もこっちに来なよ」
「はい、わかりました」
志穂は一郎の言うことならなんでも従う。
それが嬉しいの。
一郎さんのペットになりたいなあ。
けど、そんなことを言ったら、一郎さんが引いてしまいそうなんで、言わないでおこうっと。
一緒にテレビを見る。
ヴァラエティ番組をやってるが、志穂はあまり面白くない。
けど、一郎さんの隣にいるだけで幸せ。
だから番組なんてどうでもいい。
「あれ、志穂、つまらなそうだね」
「いえ、面白いです」
「じゃあ、どこが面白かったの」
「えっと、その、あの……」
番組なんて全然見てなかったから、どこが面白いなんて言えない。
うーん、どうしよう。
正直に言うか。
「あの、すみません。見てなかったです……」
「別につまんなかったら、そう言ってくれればいいのに」
「いえ、一郎さんが見たい番組だと思ったので。私、一郎さんに従うのが好きなので」
そして、奴隷にしてください、ペットにしてくださいとは言わなかった。
ちょっと、まずいよね。
「それに、一郎さんの隣にいるだけで幸せなんです」
「僕も幸せだよ」
軽くキスをしてくれた。
顔を赤く染める志穂。
すっかりいい気分になる。
「まあ、僕もつまらないので、他の番組に変えるけど、いい」
「はい、どうぞ」
一郎がリモコンで何かの科学番組に変えた。
動物のフェロモンに関する番組。
アリのフェロモンの一種は敵と味方を見分けさせ、敵だけを攻撃させるはたらきがあるとか、シカの群れでは、天敵の気配を察知した一頭がフェロモンを出すことで、鳴き声を立てることなく群れ全体に警報が伝わるとか、他に、道しるべとなるフェロモンや集合を促すフェロモンもあるとか、さっきのヴァラエティ番組よりも志穂は面白いなと思った。
そして、性フェロモンの話になった。メスが出してオスを呼ぶ性フェロモンが一般的みたい。ただ、人間にあるかどうかはよくわかっていないらしい。人間の性フェロモンはこれまで科学的に証明されてない。しかし、長年の研究から男性の汗と精液に含まれるアンドロスタディエノンと、女性の尿に含まれるエストラテトラエノールという二種類の化学物質が、性フェロモンの有力候補と見なされてきたみたい。実際、これらの化学物質を含む香水が「フェロモン香水」として市販されているって番組でやっている。
「フェロモン香水かあ、志穂、欲しいかい」
「え! いえ、いらないですよ、私は一郎さんのことを本当に心の底から愛してますので。匂いとか関係ないですよ」
ただ、女性の尿が男性を興奮させるのかあ。
一郎さんの前で裸でおしっこをする妄想をしてしまう志穂。
私、変態かな。
思わず顔を赤くしてしまう。
「うん、どうしたの、志穂。顔が赤いよ」
「いえ、別に。お風呂から上がったばかりだからだと思います……」
ただ、番組では結局、その香水には実験の結果、効果が見られないとも言っていた。
(なんだ、効果がないんだ。けど、一郎さんにおしっこするのを見てもらいたいなあ)
ますます、変な妄想をして身体が熱くなる志穂。
ああ、一郎さんに抱いてもらいたい。
ちょっと一郎に抱き着く志穂。
「あの、このままでいいですか……安心するんで」
「ああ、いいよ」
愛する夫の厚い胸に顔を擦りつける志穂。
幸せだわ。
気持ちがいい。
すると、突然、一郎が言った。
「志穂の身体って、いい匂いがするね」
「え、それはお風呂から出たばかりだからじゃないですか」
「いや、いつもいい匂いがするね、女性フェロモンかな」
「そんなことないですよ」
「けど、甘い匂いがするんだよね、いい匂いだよ」
「そ、そうですか、ありがとうございます……」
なんか褒められて、嬉しいけど、本当にそんなにいい匂いがするのかしら。
自分ではわからないな。
一郎がテレビを消した。
「志穂のフェロモンに刺激されちゃった、いいかい」
「は、はい……」
寝室に連れていかれる志穂。
ドキドキしてくる。
今夜はどんな愛され方するのかしら。
あと、実際に一郎さんの前でおしっこをして、人間のフェロモンについて確かめてみたいなあと志穂は思って、さらに興奮してしまうのであった。
〔END〕
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