イレヘイ・パルセの冒険

最終話：ゴミ捨て場で腐乱死体になるイレヘイ・パルセ

　例によって、仕事に行くときにタコ殴りにされるイレヘイ・パルセ。
　ボコボコにされ、倒れるイレヘイ・パルセ。

「さて、すっきりしたことだし、仕事にいくかな」

　宿屋の部屋に倒れているイレヘイ・パルセをほっておいて、廊下に出る冒険者パーティー。

　すると、イレヘイ・パルセが立ち上がる。

「ウギャー！　ウギャー！　ウギャー！　ウギャー！　ウギャー！　あいつら殺して、俺も死んで異世界に逝くぞ！」

　イレヘイ・パルセは発狂した。
　ちょうど、パーティーが二階から一階へ下りる階段の途中へさしかかった時。

　イレヘイ・パルセはパーティー全員に襲いかかった。
　しかし、階段の一番上で足を滑らせる。
　
　そのまま、階段を転落。
　首の骨を折った。
　イレヘイ・パルセは死んだ。

「何だよ、こいつ、いきなり騒いだと思ったら死んだな」
「まあ、事故ですね」

「バカは死ななきゃ治らないって言うからな」
「まあ、どうしようもないですかね、ギャハハ！」

「しかし、このままだと腐って臭いが出てしょうがないな」
「じゃあ、捨てますか」

　イレヘイ・パルセの死体はゴミ捨て場に捨てられた。
　もちろん異世界などには逝かない。

　そのまま腐って、ウジ虫に食われて、イレヘイ・パルセの人生は終わった。

〔ＥＮＤ〕