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第8話:地下室の生首
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「うわ!」
アンジェリーナの家の地下室で思わず大声を上げるブライアン。生首がずらりと棚に並んでいるのを見て、仰天して腰を抜かす自警団員もいる。
「ここで、何をやっていたんだろう……」
ウォーレン自警団長が呟いた。一同、しばし呆然とするが、気を取り直して部屋の中を調べた。床も壁も天井も血しぶきで赤く染まっている。風呂桶があったが、そこにも血の跡が残っている。他には小さいタンスと大きな鏡が置いてあった。
「アンジェリーナがここで殺人を繰り返してたんですかね」
団員の一人が自警団長のウォーレンに聞いている。
「どうだろう。ただ、冒険者ギルドで他人の首を斬って殺すなんてことをしたんだから、アンジェリーナは有力な容疑者だな。この生首の人たちが殺されたという仮定だが」
殺されたに決まってるじゃないかと思ったブライアンだったが、あの華奢な娘一人で何人もの男たちを殺せるほどの力があったのかと疑問も感じた。共犯者がいるんじゃないか、それも男だとブライアンは思った。アンジェリーナは冒険者とよく腕を組んで森の中に入っていったとレベッカが言っていた。屈強な冒険者を殺せるとするとやはり男だろうな。
「これはアンジェリーナの父親も関わっているんじゃないですか」
ブライアンが言うとウォーレンもうなずいた。
「娘が地下室で殺人を行っているとしたら、父親が気づかないわけはないだろうな。さて、その父親はどこにいるんだ」
「母親は実家に戻ったってことですけど、遠くへ行ったんですか」
「実家と言っても隣の村だ。自警団員を派遣して、母親にも事情を聴くことにするよ。場合によってはこの村に来てもらうことになるかもしれない」
ブライアンはあらためて、棚に置いてあるというか、まるで飾ってあるかのような生首を携帯ランプを向けて見てみる。十個ある生首。ほとんどが腐っているが、比較的最近殺されたと思われる首を見て思い出した。まだ顔が崩れていないので気が付いたのだ。
「この人物、俺、知ってますよ。冒険者ギルドに出入りしていたのを覚えてます」
確か、名前はランドルだったか。
顔面にひどい傷があるのでブライアンは覚えていた。何か暗い感じの男だったなあとの記憶がある。いつも一人で行動していたような。ギルドに戻って台帳を調べてみようとブライアンは思った。
アンジェリーナの家の地下室で思わず大声を上げるブライアン。生首がずらりと棚に並んでいるのを見て、仰天して腰を抜かす自警団員もいる。
「ここで、何をやっていたんだろう……」
ウォーレン自警団長が呟いた。一同、しばし呆然とするが、気を取り直して部屋の中を調べた。床も壁も天井も血しぶきで赤く染まっている。風呂桶があったが、そこにも血の跡が残っている。他には小さいタンスと大きな鏡が置いてあった。
「アンジェリーナがここで殺人を繰り返してたんですかね」
団員の一人が自警団長のウォーレンに聞いている。
「どうだろう。ただ、冒険者ギルドで他人の首を斬って殺すなんてことをしたんだから、アンジェリーナは有力な容疑者だな。この生首の人たちが殺されたという仮定だが」
殺されたに決まってるじゃないかと思ったブライアンだったが、あの華奢な娘一人で何人もの男たちを殺せるほどの力があったのかと疑問も感じた。共犯者がいるんじゃないか、それも男だとブライアンは思った。アンジェリーナは冒険者とよく腕を組んで森の中に入っていったとレベッカが言っていた。屈強な冒険者を殺せるとするとやはり男だろうな。
「これはアンジェリーナの父親も関わっているんじゃないですか」
ブライアンが言うとウォーレンもうなずいた。
「娘が地下室で殺人を行っているとしたら、父親が気づかないわけはないだろうな。さて、その父親はどこにいるんだ」
「母親は実家に戻ったってことですけど、遠くへ行ったんですか」
「実家と言っても隣の村だ。自警団員を派遣して、母親にも事情を聴くことにするよ。場合によってはこの村に来てもらうことになるかもしれない」
ブライアンはあらためて、棚に置いてあるというか、まるで飾ってあるかのような生首を携帯ランプを向けて見てみる。十個ある生首。ほとんどが腐っているが、比較的最近殺されたと思われる首を見て思い出した。まだ顔が崩れていないので気が付いたのだ。
「この人物、俺、知ってますよ。冒険者ギルドに出入りしていたのを覚えてます」
確か、名前はランドルだったか。
顔面にひどい傷があるのでブライアンは覚えていた。何か暗い感じの男だったなあとの記憶がある。いつも一人で行動していたような。ギルドに戻って台帳を調べてみようとブライアンは思った。
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