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第一章
第八話 告白
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行きであれ程舞い上がっていたのが、まるで嘘のようだった。
髪から漂う甘い香りも、触れた体の細さ、柔らかさも変わりないはずなのに、ただ虚しさが増長される。
親しげに振舞ってくれるから錯覚を起こしかけたが、そもそも手の届く相手ではなかったのだ。
身分違いだけではなく、蓮の気持ちが亮に向いているのならばなおのこと。
胸を圧迫する息苦しさに、時間が早く過ぎればいいと思った。
ずっとこうしていたいと願った行きのときとは打って変わった心境に、我がことながら苦いものが込み上げてくる。
否、正確に言えば気持ちは揺れ動いていた。
今日のことが亮の顔を立てるためだけだったのなら、もう二度と誘われはしないだろう。最後ならばせめて、この時間を噛み締めたい。
同時に、どうせ叶わぬなら思い出などない方がいいとも思う。
蓮は亮の正宮になるかもしれない。ならば嫌でも顔を合わせることになる。
その度に自分が抱いた想いが頭を掠めるのでは、さすがに辛い。
もっとも、傷が残るほどの深入りができるかどうかは疑問だけれど。
「今日はお付き合いくださいまして、ありがとうございました」
邑に着き、城壁の外で馬を下りると、蓮が深々と頭を下げた。
ここまででいいとの意思表示に、馬を繋いでいた手を止める。
「いや、邸の前までお送りする」
おかしなもので、いざ離れるとなると少しでも長く一緒にいたくなった。迷っていたとは思えぬほど、すんなりと気持ちが傾く。
月龍の心情など知らぬ蓮は、はんなりと笑った。
「そこまでのご迷惑はかけられません」
「しかし、それでは亮に申し訳が立たない」
どうせ口にするなら、迷惑ではないとの弁明のはずだ。
わかっているのに、月龍の口はぶっきらぼうな言葉ばかりを吐く。
「そう、ですわよね」
蓮の口から零れた嘆息は、笑声混じりのものだった。
「私からお誘いすれば、邵さまが断られるわけがありませんものね。気を遣わせてしまったようで、申し訳ありませんでした」
確かに蓮からの誘いを断るはずがない。公主への遠慮ではなく、月龍自身の願望のために。
そして、気づかされる。先ほどまでは字で呼んでくれていた蓮が、再び姓を口にした。月龍との距離を持とうとしているのは、明らかだった。
想いが届かぬのだからそれでいいと思う反面、蓮の声で聞く姓に、寂しさを禁じ得ない。
僅かに俯いた蓮の横顔が、自嘲めいた笑みを刻む。
「実を申し上げると、亮さまに伺ったのです。邵さまが、その、私を慕って下さっていると」
「――亮がそのようなことを」
咄嗟に口をついて出たのは、初耳だと言わんばかりのものだった。
これでは否定しているようではないか。思うも、どう訂正してよいのかがわからない。
「おかしいとは思いましたの。邵さまのようなご立派な方が私を、なんて」
くすくすと、さもおかしげな笑い声が続く。
「きっと亮さまは、独り身でいる私をご心配なさったのでしょうね。それで、見込んでいらっしゃる邵さまに、と思われたのでしょうけど。邵さまにはご迷惑な話ですわよね」
ごめんなさいと続ける蓮に、答えられなかった。
発する言葉を素直に受け取れば、亮から月龍の気持ちを聞かされて、嬉しく思ってくれたようである。
その上で誘ってくれたのならば、付き合うつもりがあるということではないのか。
言われてみれば、先日亮の所で会ったときにも気にかけてくれている趣旨のことを言っていた。
では、望みはあるのか。
口から飛び出しそうなほど、心臓が活発に動いている。
「これからも、亮さまの所などでお会いする機会もあると思いますけど、嫌な顔はなさらないでね」
笑顔が告げるのは、別れの挨拶だった。
蓮の中に生まれかけていたかもしれない思慕が遠退くのを承知で、首肯できるはずもない。
想いを打ち明けるのなら、今だ。
わかっているのに、うまい言葉が出てこない。
これが亮であれば、女心を掴む台詞をするりと口にできるのだろう。
考えたのは、現実からの逃避に過ぎない。今更自らの性格を悔やんだところで、この場での蓮への対応がうまくできるわけでもないのに。
会釈の後、蓮の笑顔が見えなくなる。月龍に背を向けて歩き出した先は、邑の中だった。
既視感に襲われる。初めて会ったときも、こうやって見送った。
名も訊けず、小さくなっていく背中を虚しく見つめているだけだったのを思い出す。
もう二度と会えないのではないかと半ば諦め、半分は出会いに感じた運命が本物なら必ず会えると思い込んでもいた。
亮の所での再会は、月龍の思い込みを助長させるに足るものだった。蓮の気持ちが自分へと傾きかけていたのは、奇跡にも思える。
だが、ここで見送ってはすべてが消える。
焦燥感が月龍の背中を押した。
「公主」
呼びかけに振り向いた蓮を抱き寄せる。
華奢な体は何処までも細く、あまり力を入れては折れてしまいそうなほどだった。
「邵さま?」
「――月龍と」
訝しげな声だった。
姓で呼ばれ、反射的に字を口にする。
「亮が言ったのは事実です。私は、あなたを」
お慕い申し上げております。
頭の中では容易に発せられるのに、何故か言葉にはできない。喉の奥に声が張り付いて、痛みさえ感じた。
このままでは伝わるものも伝わらない。
震える呼気に、なんとか声を乗せる。
「公主には、字で呼んで頂きたい。できるならこれから先も、二人で、共に、歩みたい」
演舞でも舞った後のように息が切れた。
遊びで体を重ねてきた、今までの女達とは違う。
公主相手に、付き合った、けれど別れた、などとは通用すまい。想いを告げるのは、覚悟が必要だった。
蓮が首肯してくれれば、十中八九、縁談へと進むだろう。それに伴い、周囲から身分違いによる反対が起こるのも必至だった。
過程で、触れられたくはない月龍の出自に関しても言及されるのは、目に見えている。
幼い頃の記憶が蘇った。
亮という輝きに近付いたからこその罵倒――あれと、同じことが繰り返される。
それでもいい。蓮が手に入るのならば、苦にもならなかった。
「――はい。ありがとうございます」
腕の中から聞こえた涼やかな声に、我に返る。
軽く胸を押されるような動作に、ゆっくりと身を離した。名残惜しさよりも、蓮の表情が気になる。
心配げに覗き込んだ先にあったのは、笑顔だった。
「では、参りましょうか」
見惚れるほどの笑みで言って、蓮は月龍の手をとった。
小さな手と冷たい指先の感触に、一気に頬が上気した。
肌に初めて触れた感激とも緊張ともつかぬ感情が、胸を圧迫する。呼吸すらままならない月龍をよそに、蓮は平然としたまま歩き始めた。
「参るとは、何処に」
つられて足を踏み出しながらの問いは、間の抜けたものだった。
くすりと笑った蓮が、月龍を見上げる。
「邸まで。共に、歩んで下さるのでしょう?」
華やかな中にも悪戯な印象のある笑顔は、月龍を受け入れてくれた証なのだろうか。
蓮の歩調に合わせて歩きながら、夢の中にいるように地につかない自分の足を感じていた。
髪から漂う甘い香りも、触れた体の細さ、柔らかさも変わりないはずなのに、ただ虚しさが増長される。
親しげに振舞ってくれるから錯覚を起こしかけたが、そもそも手の届く相手ではなかったのだ。
身分違いだけではなく、蓮の気持ちが亮に向いているのならばなおのこと。
胸を圧迫する息苦しさに、時間が早く過ぎればいいと思った。
ずっとこうしていたいと願った行きのときとは打って変わった心境に、我がことながら苦いものが込み上げてくる。
否、正確に言えば気持ちは揺れ動いていた。
今日のことが亮の顔を立てるためだけだったのなら、もう二度と誘われはしないだろう。最後ならばせめて、この時間を噛み締めたい。
同時に、どうせ叶わぬなら思い出などない方がいいとも思う。
蓮は亮の正宮になるかもしれない。ならば嫌でも顔を合わせることになる。
その度に自分が抱いた想いが頭を掠めるのでは、さすがに辛い。
もっとも、傷が残るほどの深入りができるかどうかは疑問だけれど。
「今日はお付き合いくださいまして、ありがとうございました」
邑に着き、城壁の外で馬を下りると、蓮が深々と頭を下げた。
ここまででいいとの意思表示に、馬を繋いでいた手を止める。
「いや、邸の前までお送りする」
おかしなもので、いざ離れるとなると少しでも長く一緒にいたくなった。迷っていたとは思えぬほど、すんなりと気持ちが傾く。
月龍の心情など知らぬ蓮は、はんなりと笑った。
「そこまでのご迷惑はかけられません」
「しかし、それでは亮に申し訳が立たない」
どうせ口にするなら、迷惑ではないとの弁明のはずだ。
わかっているのに、月龍の口はぶっきらぼうな言葉ばかりを吐く。
「そう、ですわよね」
蓮の口から零れた嘆息は、笑声混じりのものだった。
「私からお誘いすれば、邵さまが断られるわけがありませんものね。気を遣わせてしまったようで、申し訳ありませんでした」
確かに蓮からの誘いを断るはずがない。公主への遠慮ではなく、月龍自身の願望のために。
そして、気づかされる。先ほどまでは字で呼んでくれていた蓮が、再び姓を口にした。月龍との距離を持とうとしているのは、明らかだった。
想いが届かぬのだからそれでいいと思う反面、蓮の声で聞く姓に、寂しさを禁じ得ない。
僅かに俯いた蓮の横顔が、自嘲めいた笑みを刻む。
「実を申し上げると、亮さまに伺ったのです。邵さまが、その、私を慕って下さっていると」
「――亮がそのようなことを」
咄嗟に口をついて出たのは、初耳だと言わんばかりのものだった。
これでは否定しているようではないか。思うも、どう訂正してよいのかがわからない。
「おかしいとは思いましたの。邵さまのようなご立派な方が私を、なんて」
くすくすと、さもおかしげな笑い声が続く。
「きっと亮さまは、独り身でいる私をご心配なさったのでしょうね。それで、見込んでいらっしゃる邵さまに、と思われたのでしょうけど。邵さまにはご迷惑な話ですわよね」
ごめんなさいと続ける蓮に、答えられなかった。
発する言葉を素直に受け取れば、亮から月龍の気持ちを聞かされて、嬉しく思ってくれたようである。
その上で誘ってくれたのならば、付き合うつもりがあるということではないのか。
言われてみれば、先日亮の所で会ったときにも気にかけてくれている趣旨のことを言っていた。
では、望みはあるのか。
口から飛び出しそうなほど、心臓が活発に動いている。
「これからも、亮さまの所などでお会いする機会もあると思いますけど、嫌な顔はなさらないでね」
笑顔が告げるのは、別れの挨拶だった。
蓮の中に生まれかけていたかもしれない思慕が遠退くのを承知で、首肯できるはずもない。
想いを打ち明けるのなら、今だ。
わかっているのに、うまい言葉が出てこない。
これが亮であれば、女心を掴む台詞をするりと口にできるのだろう。
考えたのは、現実からの逃避に過ぎない。今更自らの性格を悔やんだところで、この場での蓮への対応がうまくできるわけでもないのに。
会釈の後、蓮の笑顔が見えなくなる。月龍に背を向けて歩き出した先は、邑の中だった。
既視感に襲われる。初めて会ったときも、こうやって見送った。
名も訊けず、小さくなっていく背中を虚しく見つめているだけだったのを思い出す。
もう二度と会えないのではないかと半ば諦め、半分は出会いに感じた運命が本物なら必ず会えると思い込んでもいた。
亮の所での再会は、月龍の思い込みを助長させるに足るものだった。蓮の気持ちが自分へと傾きかけていたのは、奇跡にも思える。
だが、ここで見送ってはすべてが消える。
焦燥感が月龍の背中を押した。
「公主」
呼びかけに振り向いた蓮を抱き寄せる。
華奢な体は何処までも細く、あまり力を入れては折れてしまいそうなほどだった。
「邵さま?」
「――月龍と」
訝しげな声だった。
姓で呼ばれ、反射的に字を口にする。
「亮が言ったのは事実です。私は、あなたを」
お慕い申し上げております。
頭の中では容易に発せられるのに、何故か言葉にはできない。喉の奥に声が張り付いて、痛みさえ感じた。
このままでは伝わるものも伝わらない。
震える呼気に、なんとか声を乗せる。
「公主には、字で呼んで頂きたい。できるならこれから先も、二人で、共に、歩みたい」
演舞でも舞った後のように息が切れた。
遊びで体を重ねてきた、今までの女達とは違う。
公主相手に、付き合った、けれど別れた、などとは通用すまい。想いを告げるのは、覚悟が必要だった。
蓮が首肯してくれれば、十中八九、縁談へと進むだろう。それに伴い、周囲から身分違いによる反対が起こるのも必至だった。
過程で、触れられたくはない月龍の出自に関しても言及されるのは、目に見えている。
幼い頃の記憶が蘇った。
亮という輝きに近付いたからこその罵倒――あれと、同じことが繰り返される。
それでもいい。蓮が手に入るのならば、苦にもならなかった。
「――はい。ありがとうございます」
腕の中から聞こえた涼やかな声に、我に返る。
軽く胸を押されるような動作に、ゆっくりと身を離した。名残惜しさよりも、蓮の表情が気になる。
心配げに覗き込んだ先にあったのは、笑顔だった。
「では、参りましょうか」
見惚れるほどの笑みで言って、蓮は月龍の手をとった。
小さな手と冷たい指先の感触に、一気に頬が上気した。
肌に初めて触れた感激とも緊張ともつかぬ感情が、胸を圧迫する。呼吸すらままならない月龍をよそに、蓮は平然としたまま歩き始めた。
「参るとは、何処に」
つられて足を踏み出しながらの問いは、間の抜けたものだった。
くすりと笑った蓮が、月龍を見上げる。
「邸まで。共に、歩んで下さるのでしょう?」
華やかな中にも悪戯な印象のある笑顔は、月龍を受け入れてくれた証なのだろうか。
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