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「ぼく……シエロが……すきっ」
僕の口から流れるように出て行った言葉は、シエロにきちんと届いたようだった。
シエロの僕をなでる手が止まって、何も言わなくなった。
その反応に、血の気が引いて、一瞬で体が冷たくなる。やっぱり、言わなければよかったのかもしれない。だめだったんだ。僕が、誰かを好きになって、それを伝えるなんて。
「……ぁ、ご、ごめんなさっ」
「それ、本当?」
ふいに口から出た言葉を遮るように、シエロは僕をさらに強い力で抱きしめて、震えるような声で僕に話してくる。その声に心配になって、シエロの顔が見たくて腕の中で動こうとしたけれど、うまくいかない。
「好きって、恋の好き?僕と恋人になりたいって、そう思ってくれているってこと?」
「……そう、だよ」
それに答えるのは、少し怖かったけれど、僕を抱きしめるシエロに、震えた声で確認してくるシエロに、僕はどこかで大丈夫だって思えた。
「あぁ、もうどうしよう…。すごく、嬉しい」
「……え」
「僕も、テオが、好き。大好きだよ」
シエロはそう言って、僕から体を離して起き上がった。それに合わせて僕も起き上がって、シエロの方を向く。
シエロは、すごく真剣な顔をして、僕の手を握って、まっすぐ僕の目を見て、言った。
「テオ。僕は、テオが、好きです。僕の、恋人になってください」
顔を、耳を赤く染めながらシエロは僕にまっすぐ気持ちを伝えてくれた。
その目が、いつもと同じ優しい目をしていて、僕は思った。そうか、シエロはいつも僕に気持ちを伝えてくれていたのか。
どうして僕は、否定されるかも、なんて思ったんだろう。どうして僕は、さっきまで不安に思っていたんだろう。シエロは、こんなに、いつも僕に気持ちを伝えてくれていたのに。
「……僕も、シエロが好きっ、です。シエロの、恋人になりたいっ」
「うん。嬉しい」
「シエロも、僕の恋人?」
「うん、そうだよ」
「そっか、……そっか。すごく嬉しいっ」
嬉しいと、好きだと二人でたくさん言い合った。僕の胸がいっぱいになって流れてきた涙をシエロが拭ってくれる。
僕はここのところ泣いてばかりだ。泣き虫になってしまったのかもしれない。でも、この涙は嬉しくて流れてきているものだから、これはいい。シエロも嬉しそうな顔をしているから。だから、いい。
そうしていると、シエロの顔が近づいてきて、僕の瞼にキスを落とした。
「テオ、大好きだよ」
「僕も、大好き」
そう言って、どちらからともなく重なった唇から伝わる体温は、すごく幸せで、また涙があふれた。
僕の口から流れるように出て行った言葉は、シエロにきちんと届いたようだった。
シエロの僕をなでる手が止まって、何も言わなくなった。
その反応に、血の気が引いて、一瞬で体が冷たくなる。やっぱり、言わなければよかったのかもしれない。だめだったんだ。僕が、誰かを好きになって、それを伝えるなんて。
「……ぁ、ご、ごめんなさっ」
「それ、本当?」
ふいに口から出た言葉を遮るように、シエロは僕をさらに強い力で抱きしめて、震えるような声で僕に話してくる。その声に心配になって、シエロの顔が見たくて腕の中で動こうとしたけれど、うまくいかない。
「好きって、恋の好き?僕と恋人になりたいって、そう思ってくれているってこと?」
「……そう、だよ」
それに答えるのは、少し怖かったけれど、僕を抱きしめるシエロに、震えた声で確認してくるシエロに、僕はどこかで大丈夫だって思えた。
「あぁ、もうどうしよう…。すごく、嬉しい」
「……え」
「僕も、テオが、好き。大好きだよ」
シエロはそう言って、僕から体を離して起き上がった。それに合わせて僕も起き上がって、シエロの方を向く。
シエロは、すごく真剣な顔をして、僕の手を握って、まっすぐ僕の目を見て、言った。
「テオ。僕は、テオが、好きです。僕の、恋人になってください」
顔を、耳を赤く染めながらシエロは僕にまっすぐ気持ちを伝えてくれた。
その目が、いつもと同じ優しい目をしていて、僕は思った。そうか、シエロはいつも僕に気持ちを伝えてくれていたのか。
どうして僕は、否定されるかも、なんて思ったんだろう。どうして僕は、さっきまで不安に思っていたんだろう。シエロは、こんなに、いつも僕に気持ちを伝えてくれていたのに。
「……僕も、シエロが好きっ、です。シエロの、恋人になりたいっ」
「うん。嬉しい」
「シエロも、僕の恋人?」
「うん、そうだよ」
「そっか、……そっか。すごく嬉しいっ」
嬉しいと、好きだと二人でたくさん言い合った。僕の胸がいっぱいになって流れてきた涙をシエロが拭ってくれる。
僕はここのところ泣いてばかりだ。泣き虫になってしまったのかもしれない。でも、この涙は嬉しくて流れてきているものだから、これはいい。シエロも嬉しそうな顔をしているから。だから、いい。
そうしていると、シエロの顔が近づいてきて、僕の瞼にキスを落とした。
「テオ、大好きだよ」
「僕も、大好き」
そう言って、どちらからともなく重なった唇から伝わる体温は、すごく幸せで、また涙があふれた。
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