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その次の日、僕は腰が痛くて立ち上がれなかった。シエロが申し訳ない顔をしながら謝ってきたけれど、その痛みは、あのすごく幸せな時間が夢ではなく現実だったと思わせてくれるもので、その時間のことを思い出すことができるものだったから嬉しかった。
でもそのことは伝えずに、シエロに今日一日は一緒に寝ていようと提案すると、それを叶えてくれた。少し意地悪をしてしまったかな、なんて思ったけれど、その時間もすごく幸せで、シエロも嬉しそうにしていたから、良かっただろうと結論付けた。
そうして、残りの数日も穏やかな時間を過ごして、僕たちはいつもの寮へ帰り、日常に戻った。
夏休み明け。久しぶりに会うルイはすぐに僕の指輪に気が付いてお祝いしてくれた。
「よかったな、テオ」
「うん。ありがとう」
「幸せそうで何よりだ」
なんて言われて少し恥ずかしかった。
公表は、僕の家の人たちにも伝えてからにしようという話になった。
あの人たちが僕とシエロの関係を認めてくれるのか、そもそも話を聞いてくれるのかわからない。でも、きっとシエロとなら何とかなる。乗り越えられる。これは、僕が何が何でも頑張らないといけないことだから、何があっても頑張ろうと決めている。
きっとルイは言いふらすことなんてしないだろうけれど、まだ周りに公表していないから誰にも言わないでほしいと一応伝えておいた。
こうして、僕はまた勉学に励む日々が始まった。僕がこの学園で過ごせるのも、あと半年になっていた。
この生活が終わってほしくないと思っても、変わらず日々は過ぎていく。
留学が終わって、元の生活に戻っても、それに耐えればまたシエロと過ごせる毎日が戻ってくるから。これから耐えなければいけない時間は、僕が今まで我慢してきた時間に比べれば一瞬だろうから。だからきっと大丈夫。不安な気持ちになっていても仕方ないと、僕はそれに気が付かないふりをして毎日を過ごしていた。
「テオ。お昼休みにごめんね」
「……シエロ殿下。どうされたのですか?」
お昼休み。普段は僕の教室にこないシエロが扉の前に立っていて、僕は側に駆け寄った。
「今日なんだけど、少し用事があるから、僕の部屋に先に行っててほしいんだ。これ、鍵」
「……用事、ですか?」
「ごめんね」
今日は一緒に帰れない寂しさに、僕は周りに人がいることも気にせず、感情を顔に出してしまった。
シエロはそれに気が付いて僕の耳の近くまで顔を寄せてささやくように言った。
「……そんなに寂しそうな顔、しないで。……キス、したくなっちゃうから……」
それに今度は顔が赤くなるのがわかる。
僕はこの状況をいいことに、僕も耳元でシエロにささやいた。
「夕飯の時間には帰ってくる?」
「もちろん」
誰にも聞こえないくらい小さな声でする会話に、なんだか楽しくなって笑ってしまう。でも、人の目もあるしこの辺でやめておかないといけないと、シエロから離れた。
「お待ちしていますね」
「うん。もう夕方は寒いし、気を付けて帰ってね」
そう言うとシエロは自分のクラスへ帰っていった。
周りの視線が痛いがもう慣れた。最近では、シエロとの仲も噂になっているらしい。ルイがそう言っていた。僕に直接言ってくる人はこの間の令嬢以来、誰もいない。みんな噂するだけだ。
周りにどんな風に言われているか知らないが、僕はあの時、シエロが僕を信じていると言葉にしてくれて、もうそれだけでいいやって思うようになった。誰に疑われても、いやなことを言われて、噂されても、シエロが僕のことを信じてくれていれば、それだけでいい。
「テオ、昼行かねーと、時間なくなる」
「うん。待たせてごめんね。行こうか」
僕はシエロから受け取った鍵をポケットにしまい、ルイと昼食を取るため食堂へ向かった。
でもそのことは伝えずに、シエロに今日一日は一緒に寝ていようと提案すると、それを叶えてくれた。少し意地悪をしてしまったかな、なんて思ったけれど、その時間もすごく幸せで、シエロも嬉しそうにしていたから、良かっただろうと結論付けた。
そうして、残りの数日も穏やかな時間を過ごして、僕たちはいつもの寮へ帰り、日常に戻った。
夏休み明け。久しぶりに会うルイはすぐに僕の指輪に気が付いてお祝いしてくれた。
「よかったな、テオ」
「うん。ありがとう」
「幸せそうで何よりだ」
なんて言われて少し恥ずかしかった。
公表は、僕の家の人たちにも伝えてからにしようという話になった。
あの人たちが僕とシエロの関係を認めてくれるのか、そもそも話を聞いてくれるのかわからない。でも、きっとシエロとなら何とかなる。乗り越えられる。これは、僕が何が何でも頑張らないといけないことだから、何があっても頑張ろうと決めている。
きっとルイは言いふらすことなんてしないだろうけれど、まだ周りに公表していないから誰にも言わないでほしいと一応伝えておいた。
こうして、僕はまた勉学に励む日々が始まった。僕がこの学園で過ごせるのも、あと半年になっていた。
この生活が終わってほしくないと思っても、変わらず日々は過ぎていく。
留学が終わって、元の生活に戻っても、それに耐えればまたシエロと過ごせる毎日が戻ってくるから。これから耐えなければいけない時間は、僕が今まで我慢してきた時間に比べれば一瞬だろうから。だからきっと大丈夫。不安な気持ちになっていても仕方ないと、僕はそれに気が付かないふりをして毎日を過ごしていた。
「テオ。お昼休みにごめんね」
「……シエロ殿下。どうされたのですか?」
お昼休み。普段は僕の教室にこないシエロが扉の前に立っていて、僕は側に駆け寄った。
「今日なんだけど、少し用事があるから、僕の部屋に先に行っててほしいんだ。これ、鍵」
「……用事、ですか?」
「ごめんね」
今日は一緒に帰れない寂しさに、僕は周りに人がいることも気にせず、感情を顔に出してしまった。
シエロはそれに気が付いて僕の耳の近くまで顔を寄せてささやくように言った。
「……そんなに寂しそうな顔、しないで。……キス、したくなっちゃうから……」
それに今度は顔が赤くなるのがわかる。
僕はこの状況をいいことに、僕も耳元でシエロにささやいた。
「夕飯の時間には帰ってくる?」
「もちろん」
誰にも聞こえないくらい小さな声でする会話に、なんだか楽しくなって笑ってしまう。でも、人の目もあるしこの辺でやめておかないといけないと、シエロから離れた。
「お待ちしていますね」
「うん。もう夕方は寒いし、気を付けて帰ってね」
そう言うとシエロは自分のクラスへ帰っていった。
周りの視線が痛いがもう慣れた。最近では、シエロとの仲も噂になっているらしい。ルイがそう言っていた。僕に直接言ってくる人はこの間の令嬢以来、誰もいない。みんな噂するだけだ。
周りにどんな風に言われているか知らないが、僕はあの時、シエロが僕を信じていると言葉にしてくれて、もうそれだけでいいやって思うようになった。誰に疑われても、いやなことを言われて、噂されても、シエロが僕のことを信じてくれていれば、それだけでいい。
「テオ、昼行かねーと、時間なくなる」
「うん。待たせてごめんね。行こうか」
僕はシエロから受け取った鍵をポケットにしまい、ルイと昼食を取るため食堂へ向かった。
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