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女子大生の汚物
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今日は世間が賑わう金曜日。仕事も学校も終わり、客層が平日の中では人が増えるはずの日だが、今日は朝からずっと大雨だ。
今日の朝シフトは中村真美さんと松浦彩さんの2人だったが、15時前には子供のお迎えのために早々と帰ってしまった。
だから今、この店にいるのは俺と松本さんの2人だけ。雨音と湿った空気が店内に広がり、古本屋の薄暗さがいつも以上に際立つ。
「うわぁ……今日やばいですね。お客さん、全然来ないじゃないですか」
そう俺に話しかけてくるのは、同僚の松本薫乃。大学1年生の今時の女の子だ。
肩までの髪と切り揃えられた前髪が、彼女の真面目さと今どきの可愛らしさを際立たせている。
「まぁ、大雨ですからね……」
「本当にお店潰れそうですよね…」
黒髪を揺らしながら、ため息混じりに言う。その喋る声すら可愛い。
湿気と静寂が店内を支配しながらも、俺たちは淡々と作業をこなしていく。お客が少ないこともあり、かなりの速度で補充を終えていく。
そんなとき、松本さんが少し困ったような顔で言った。
「あの、丸岡さん。昨日、大量の時代劇小説を買い取ったんで、これ補充してもらっていいですか?」
目を合わせず、指先でレジカウンターに並べた時代劇小説をトントンと叩く。その声には、どこか焦りと恥じらいが滲んでいた。
時代劇小説コーナーは、お店の一番奥の角。トイレとは真反対の場所だ。
――なるほど。
この子はトイレに行きたいんだ。それを俺に悟られたくなくて、わざと遠くに行かせようとしている。
「了解。補充してきますね!」
カウンターに積まれた本を両腕で抱え、重たそうなふりをして店の奥へと向かう。背中越しに松本さんの様子を窺うと、彼女が小さく息を吐いたのがわかった。
時代劇コーナーに本を置くフリをしながら、棚の隙間からカウンターを覗き見る。すると、松本さんがキョロキョロと周囲を確認し、足早にトイレへと向かうのが見えた。
「やっぱりな」
俺は息を潜め、ゆっくりと裏口へと向かった。
トイレの中に入ると、大便器が二つ並んだ個室のうち、片方のドアが閉まっている。
ビンゴォォォォ!!!
耳を澄ますと、足を小刻みに踏む音が聞こえ、ジーンズの布地が下ろされる音が聞こえた。
その直後――
「ンッ、ンンッ」
松本さんがわざとらしい咳払いをする。誰もいないトイレなのに、自分の音をかき消そうとするその仕草が、彼女の恥ずかしがり屋な一面を際立たせる。
咳払いの合間に、抑えたような破裂音が漏れ聞こえる。
「プスッ……ブボッ…ブリュッ…」
彼女は必死に音を隠そうとしているが、それでも隠しきれない。
水面に落ちる明らかなる下痢便の音。
咳払いが途切れた瞬間、再び小さな破裂音。
しばらくすると彼女が静かに息を整え、トイレットペーパーが引き出される音。そして、「ゴォォ…」と水が流れる音。
――ヤバい、戻らないと。
急いで裏口からレジに戻る。何事もなかった顔でカウンターで仕事をしてる風を醸し出す。そんな俺を見た松本さんが少し赤らんだ顔で戻ってきた。
「あれ丸岡さん、補充に行ってたんじゃぁ…」
「値段張り間違えてる物があってね」
「…そうなんですね…実は私15時のトイレ掃除忘れてて、暇だったんで今掃除してきました…」
そう言い訳する松本さんは本気で可愛らしかった。
今日の朝シフトは中村真美さんと松浦彩さんの2人だったが、15時前には子供のお迎えのために早々と帰ってしまった。
だから今、この店にいるのは俺と松本さんの2人だけ。雨音と湿った空気が店内に広がり、古本屋の薄暗さがいつも以上に際立つ。
「うわぁ……今日やばいですね。お客さん、全然来ないじゃないですか」
そう俺に話しかけてくるのは、同僚の松本薫乃。大学1年生の今時の女の子だ。
肩までの髪と切り揃えられた前髪が、彼女の真面目さと今どきの可愛らしさを際立たせている。
「まぁ、大雨ですからね……」
「本当にお店潰れそうですよね…」
黒髪を揺らしながら、ため息混じりに言う。その喋る声すら可愛い。
湿気と静寂が店内を支配しながらも、俺たちは淡々と作業をこなしていく。お客が少ないこともあり、かなりの速度で補充を終えていく。
そんなとき、松本さんが少し困ったような顔で言った。
「あの、丸岡さん。昨日、大量の時代劇小説を買い取ったんで、これ補充してもらっていいですか?」
目を合わせず、指先でレジカウンターに並べた時代劇小説をトントンと叩く。その声には、どこか焦りと恥じらいが滲んでいた。
時代劇小説コーナーは、お店の一番奥の角。トイレとは真反対の場所だ。
――なるほど。
この子はトイレに行きたいんだ。それを俺に悟られたくなくて、わざと遠くに行かせようとしている。
「了解。補充してきますね!」
カウンターに積まれた本を両腕で抱え、重たそうなふりをして店の奥へと向かう。背中越しに松本さんの様子を窺うと、彼女が小さく息を吐いたのがわかった。
時代劇コーナーに本を置くフリをしながら、棚の隙間からカウンターを覗き見る。すると、松本さんがキョロキョロと周囲を確認し、足早にトイレへと向かうのが見えた。
「やっぱりな」
俺は息を潜め、ゆっくりと裏口へと向かった。
トイレの中に入ると、大便器が二つ並んだ個室のうち、片方のドアが閉まっている。
ビンゴォォォォ!!!
耳を澄ますと、足を小刻みに踏む音が聞こえ、ジーンズの布地が下ろされる音が聞こえた。
その直後――
「ンッ、ンンッ」
松本さんがわざとらしい咳払いをする。誰もいないトイレなのに、自分の音をかき消そうとするその仕草が、彼女の恥ずかしがり屋な一面を際立たせる。
咳払いの合間に、抑えたような破裂音が漏れ聞こえる。
「プスッ……ブボッ…ブリュッ…」
彼女は必死に音を隠そうとしているが、それでも隠しきれない。
水面に落ちる明らかなる下痢便の音。
咳払いが途切れた瞬間、再び小さな破裂音。
しばらくすると彼女が静かに息を整え、トイレットペーパーが引き出される音。そして、「ゴォォ…」と水が流れる音。
――ヤバい、戻らないと。
急いで裏口からレジに戻る。何事もなかった顔でカウンターで仕事をしてる風を醸し出す。そんな俺を見た松本さんが少し赤らんだ顔で戻ってきた。
「あれ丸岡さん、補充に行ってたんじゃぁ…」
「値段張り間違えてる物があってね」
「…そうなんですね…実は私15時のトイレ掃除忘れてて、暇だったんで今掃除してきました…」
そう言い訳する松本さんは本気で可愛らしかった。
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