私と俺と僕

ぺまま

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美波と愛歩

その7

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石狩隼太は現れた瞬間から図々しく、今も愛歩ちゃんの隣に座っている。

少し抑えるってことを知らないのかな、この人。

今日愛歩ちゃんは親睦を深めるために私とここにオムライスを食べに来ていて、石狩隼太と話に来たのでは無い。

少しイケメンだからって調子に乗りすぎだ。

…石狩隼太が私の好きなイケメン顔じゃなくて良かった。



「でさー、それ踊ってる時俺だけ転けちゃって笑」

「あはは、隼太なら転けそう笑 その瞬間見たかったな笑」



いつまで居るのか、石狩隼太。

そろそろ空気を読んで欲しい。



「愛歩に見られたら一生いじられんじゃん、ほんと居なくて良かった笑」

「失礼なー!本当は失敗したの恥ずかしかったからいじられたかった癖に!」



私の怒メーター限界来ちゃうよ、いいのかい。

早く私の愛歩ちゃんから離れて。



「ごめん隼太、今日はこの子と仲良くなる為にここに来たんだ。話したいのは山々だけど、続きはまた今度な?」

「ん、わかった。美波さん、長々とお邪魔しました!」



石狩隼太はぺこりと頭を下げて去っていった。

しっかりと見ていない人ならいい子だねって言うと思う。

だが私は見逃さなかった。下を向いている時の私を見る恨めしそうな目を。
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