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変な男の人たち
ミュージシャン
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当時20才。
よくクラブに行っていた。
まだ若かったのもありよくナンパはされていたが、見た目が素晴らしく良い場合のみ連絡先を交換したりクラブを出て別の場所に飲みに行ったりしていた。
その日もナンパされた。
28才のミュージシャン。
ミュージシャンといっても某有名アイドルのバックバンドやスタジオミュージシャンをやっている人だった。
クラブでは外国人と英語で会話し、ハンサムな顔におしゃれでシンプルなファッション、ちょっと長めの髪、遊び慣れているこなれた雰囲気、ひと目見て気に入ってしまった。
クラブを出て飲みに行って少し話をしたが、彼はミュージシャンとしてはかなりのキャリアがあるようで、海外経験も多く、音楽一本で生計を立てており、都内の一等地のマンションで一人暮らしをしていた。
「高校生なの?」
と彼にきかれた。
「違うよ、大学生」
「でも10代でしょ?」
「・・・うん、まあ」
当時20才だったが、彼ががっかりするのが目に見えていたので一才サバを読んだ。
しかし30才近い男が10代狙いかよ、と嘲笑してしまった。
そこで彼に「この後うちに来ない?ここから近いよ」と言われた。若く好奇心が旺盛だったうえに、美形が大好きだった私は、彼にのこのこと付いて行った。
20代で都内にマンションがある上に高級車も持っていた。
かなり稼いでいたようだ。
彼のマンションには彼のステージ上で演奏している写真がたくさん飾ってあった。
とんだナルシストである。自分の家で自分の写真を随時見るのだ。狂っている。
そしてこれは私の悪い癖で
自分に下心がないので、相手もないと思ってしまう。家に行ってもエッチなことは何もないだろう、飲んで喋って終わりだろう、と思い込んで、何の心の準備もせずに男の人に付いて行ってしまう。
だから家に着いていきなりベッドに押し倒された時、ええ!何だよこいつ!と度肝を抜かれた。
しかし、これは自分が悪かった。
付いて行ったイコールエッチしてもOKだと取られても仕方ない。
見た目は好みだったので、まあいいかとそのままエッチに突入した。
ところが
さっきまで大人に見えていた彼は、女の子のような大きな喘ぎ声を出し始めた。
「あ~ん、あ~ん、気持ちいいい~!!」
聞いた瞬間、呆気に取られた。
我を忘れたような大きな高い声で、悶えまくっている。正直、そこまで気持ちのいいレベルの事はしていない。
萎える、とはまさにこのことだ。
私は一気に冷静になった。
先にも書いたが、前にエッチした相手、つまり初めての相手はスウェーデン人だった。日本人とのエッチは彼が初めてだったので「日本人はみんなこんなでかい声を出すのか?」という疑問が頭の中を駆け巡った。
そして彼は勝手に一人で盛り上がり、こう叫んだ。
「ねえ~、あそこ舐めてぇ~ん!」
さっきまでクラブで酒を片手に流暢な英語を話していたクールな男が、まさかこんな事を言うとは。
私は既に冷静になっていた。
そして、したことがないから、と理由をつけてそれを断った。
すると彼は女の子のように身悶えしながら
「次はしてね~ん!」
と返してきた。
もう絶句である。
そして冷静な頭で思った。
次は、ない。
そして事を済ませた後、電話番号を交換したが、私は適当な架空番号を書いた。
いくら金持ちでも、顔が良くても、最中に「して~ん!」なんて甲高い声を出す男は絶対に嫌だ。
帰り道、あの男の気持ち悪い喘ぎ声を思い出して身震いし
ワンナイトなんかするもんじゃないと猛省した。
私のワンナイトはそれ以降ない。
よくクラブに行っていた。
まだ若かったのもありよくナンパはされていたが、見た目が素晴らしく良い場合のみ連絡先を交換したりクラブを出て別の場所に飲みに行ったりしていた。
その日もナンパされた。
28才のミュージシャン。
ミュージシャンといっても某有名アイドルのバックバンドやスタジオミュージシャンをやっている人だった。
クラブでは外国人と英語で会話し、ハンサムな顔におしゃれでシンプルなファッション、ちょっと長めの髪、遊び慣れているこなれた雰囲気、ひと目見て気に入ってしまった。
クラブを出て飲みに行って少し話をしたが、彼はミュージシャンとしてはかなりのキャリアがあるようで、海外経験も多く、音楽一本で生計を立てており、都内の一等地のマンションで一人暮らしをしていた。
「高校生なの?」
と彼にきかれた。
「違うよ、大学生」
「でも10代でしょ?」
「・・・うん、まあ」
当時20才だったが、彼ががっかりするのが目に見えていたので一才サバを読んだ。
しかし30才近い男が10代狙いかよ、と嘲笑してしまった。
そこで彼に「この後うちに来ない?ここから近いよ」と言われた。若く好奇心が旺盛だったうえに、美形が大好きだった私は、彼にのこのこと付いて行った。
20代で都内にマンションがある上に高級車も持っていた。
かなり稼いでいたようだ。
彼のマンションには彼のステージ上で演奏している写真がたくさん飾ってあった。
とんだナルシストである。自分の家で自分の写真を随時見るのだ。狂っている。
そしてこれは私の悪い癖で
自分に下心がないので、相手もないと思ってしまう。家に行ってもエッチなことは何もないだろう、飲んで喋って終わりだろう、と思い込んで、何の心の準備もせずに男の人に付いて行ってしまう。
だから家に着いていきなりベッドに押し倒された時、ええ!何だよこいつ!と度肝を抜かれた。
しかし、これは自分が悪かった。
付いて行ったイコールエッチしてもOKだと取られても仕方ない。
見た目は好みだったので、まあいいかとそのままエッチに突入した。
ところが
さっきまで大人に見えていた彼は、女の子のような大きな喘ぎ声を出し始めた。
「あ~ん、あ~ん、気持ちいいい~!!」
聞いた瞬間、呆気に取られた。
我を忘れたような大きな高い声で、悶えまくっている。正直、そこまで気持ちのいいレベルの事はしていない。
萎える、とはまさにこのことだ。
私は一気に冷静になった。
先にも書いたが、前にエッチした相手、つまり初めての相手はスウェーデン人だった。日本人とのエッチは彼が初めてだったので「日本人はみんなこんなでかい声を出すのか?」という疑問が頭の中を駆け巡った。
そして彼は勝手に一人で盛り上がり、こう叫んだ。
「ねえ~、あそこ舐めてぇ~ん!」
さっきまでクラブで酒を片手に流暢な英語を話していたクールな男が、まさかこんな事を言うとは。
私は既に冷静になっていた。
そして、したことがないから、と理由をつけてそれを断った。
すると彼は女の子のように身悶えしながら
「次はしてね~ん!」
と返してきた。
もう絶句である。
そして冷静な頭で思った。
次は、ない。
そして事を済ませた後、電話番号を交換したが、私は適当な架空番号を書いた。
いくら金持ちでも、顔が良くても、最中に「して~ん!」なんて甲高い声を出す男は絶対に嫌だ。
帰り道、あの男の気持ち悪い喘ぎ声を思い出して身震いし
ワンナイトなんかするもんじゃないと猛省した。
私のワンナイトはそれ以降ない。
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