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本編
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「まぁ、普段木のイスを使ってる双子達からすれば、貴族様が使うイスは柔らか過ぎて、埋もれもするわなぁ。ほらよ、支えてやるから座っても大丈夫だ」
「「ん、ありがと」」
ダンにお礼を言って、双子達がソファーに座る。
エドワルドも座り直し、二人に声を掛ける。
「二人共、楽にして良いぞ。ダンがいれば、後ろに埋もれる心配も無いし、二人の存在を利用するのはこちらの都合だからな」
「「いいの?!」」
「利用?」
双子達は前半の言葉に喜び、レオンは後半のエドワルドの言葉に驚くが、エドワルドは構わず話を続ける。
「レオンは、年の近い貴族以外の子供と話をしてみたがっていたが、その機会は殆ど無い。それで私がエヴァンス家に年の近い双子がいたとレオンに話し、レオンが会いたいと言っていた為、以前からリラに頼んで今日会う予定をしていた。レオンは双子に会うのが楽しみで、リラに最終確認として書簡を送った事にする。そうすれば、二人を理由にリラが王宮に訪れるのは当然だからな。リラもそのつもりで双子達を連れて来ていたのだろう?」
「はい。さすがはエドワルド様です。それならば王太子様と、口裏を合わせ易いかと思いましたの。二人は貴族ではないので、貴族の礼儀作法がまだまだ覚束無いので、咎めない為に、人払いをして頂いた事にすれば、辻褄は合うかと思いまして」
「充分だ。レオンはどんな双子だったか聞かれたら、双子の片割れは私達がドレファンに遠征中の際、王妃の護衛に混じっていたと言え」
「えっ?母上の……ですか?!」
「そうだ。本当は二人共王妃に付いていたが、ルナの方は隠れて王妃に付き添っていた為来ていたのはルネだけとなっている。お前は学院の寮に居たから知らなかったのも無理は無いが、二人は王妃の恩人で、その二人を王宮が手薄だろうからと手配したのは他ならないリラだ。言って置くが、この二人は一般の近衛以上の腕前を持つそうだ。侮ると、痛い目に遭うぞ」
「「あうぞ~!」」
レベッカがお茶を各々の前に置いて行くと、エドワルドはレベッカにも声を掛ける。
「有難う、レベッカ。それと、君もリラの横に座りなさい。まだまだレオンには聞きたい事も有るし、説教もまだだからな」
レオンがビクッと震えるが、エドワルドは構わず話を続ける。
「それで?何故リラ達を最初にここへ案内していなかった?何故広間で話をしていた?」
「しょっ、初対面ですので、広間で喋るべきだと思っていましたが……」
「……それは相手の都合で訪ねて来た場合だが?お前はリラを呼び出したのだろう。お前が呼び出したのだから、広間で顔を合わせたら応接室に案内し、お茶を出してから人払いをするのが礼儀だぞ。リラが侍女を伴って居たから良かったものの、伴っていなかった場合、お前はどう言い訳をするつもりだ?現侯爵令嬢であり、未来の公爵夫人に侍女のする仕事をさせたと?客人として呼ばれたのにか?お前、貴族の慣習の意味をちゃんと理解していないだろう!何故教師に問わない?何の為の教育係りだと思っている!!言って置くがこの事で、お前はお前に貴族の慣習を教えた教師の職と、名誉を奪う事になったのだぞ!お前が疑問視せず先に進んだ為に、お前を教えた教師も理解していると思い込んでいたのだろうが、教師だけで無く、侍従や侍女にも責任が及ぶ立場だと言う事を、いい加減自覚しろ!」
エドワルドの一喝で、教師や周囲の人間が職を失うと知り、レオンはガタガタと震え出した。
「「ん、ありがと」」
ダンにお礼を言って、双子達がソファーに座る。
エドワルドも座り直し、二人に声を掛ける。
「二人共、楽にして良いぞ。ダンがいれば、後ろに埋もれる心配も無いし、二人の存在を利用するのはこちらの都合だからな」
「「いいの?!」」
「利用?」
双子達は前半の言葉に喜び、レオンは後半のエドワルドの言葉に驚くが、エドワルドは構わず話を続ける。
「レオンは、年の近い貴族以外の子供と話をしてみたがっていたが、その機会は殆ど無い。それで私がエヴァンス家に年の近い双子がいたとレオンに話し、レオンが会いたいと言っていた為、以前からリラに頼んで今日会う予定をしていた。レオンは双子に会うのが楽しみで、リラに最終確認として書簡を送った事にする。そうすれば、二人を理由にリラが王宮に訪れるのは当然だからな。リラもそのつもりで双子達を連れて来ていたのだろう?」
「はい。さすがはエドワルド様です。それならば王太子様と、口裏を合わせ易いかと思いましたの。二人は貴族ではないので、貴族の礼儀作法がまだまだ覚束無いので、咎めない為に、人払いをして頂いた事にすれば、辻褄は合うかと思いまして」
「充分だ。レオンはどんな双子だったか聞かれたら、双子の片割れは私達がドレファンに遠征中の際、王妃の護衛に混じっていたと言え」
「えっ?母上の……ですか?!」
「そうだ。本当は二人共王妃に付いていたが、ルナの方は隠れて王妃に付き添っていた為来ていたのはルネだけとなっている。お前は学院の寮に居たから知らなかったのも無理は無いが、二人は王妃の恩人で、その二人を王宮が手薄だろうからと手配したのは他ならないリラだ。言って置くが、この二人は一般の近衛以上の腕前を持つそうだ。侮ると、痛い目に遭うぞ」
「「あうぞ~!」」
レベッカがお茶を各々の前に置いて行くと、エドワルドはレベッカにも声を掛ける。
「有難う、レベッカ。それと、君もリラの横に座りなさい。まだまだレオンには聞きたい事も有るし、説教もまだだからな」
レオンがビクッと震えるが、エドワルドは構わず話を続ける。
「それで?何故リラ達を最初にここへ案内していなかった?何故広間で話をしていた?」
「しょっ、初対面ですので、広間で喋るべきだと思っていましたが……」
「……それは相手の都合で訪ねて来た場合だが?お前はリラを呼び出したのだろう。お前が呼び出したのだから、広間で顔を合わせたら応接室に案内し、お茶を出してから人払いをするのが礼儀だぞ。リラが侍女を伴って居たから良かったものの、伴っていなかった場合、お前はどう言い訳をするつもりだ?現侯爵令嬢であり、未来の公爵夫人に侍女のする仕事をさせたと?客人として呼ばれたのにか?お前、貴族の慣習の意味をちゃんと理解していないだろう!何故教師に問わない?何の為の教育係りだと思っている!!言って置くがこの事で、お前はお前に貴族の慣習を教えた教師の職と、名誉を奪う事になったのだぞ!お前が疑問視せず先に進んだ為に、お前を教えた教師も理解していると思い込んでいたのだろうが、教師だけで無く、侍従や侍女にも責任が及ぶ立場だと言う事を、いい加減自覚しろ!」
エドワルドの一喝で、教師や周囲の人間が職を失うと知り、レオンはガタガタと震え出した。
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