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後日談
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アナスタシアの機嫌も上昇したので、それから数日後に、ローズウッド領へ向けて出発する。
「「会う~♪じいじ知る~、公爵様父様~♪」」
双子が変な節を付けて歌っているが、可愛いから良しとしよう。
今回の旅は他領と言う事で、最低少人数として、リラとエドワルド以外は双子にダン、レベッカと御者が二人だけにマッドと言った構成になっている。
御者の内の一人はクルルフォーン家のいつもの男だが、もう一人はエヴァンス家の使用人で、いつものように、籤引きで当たりを引き当てた者だ。
因みに元からのクルルフォーン家の使用人達は、いつもの御者以外はあまり馬を操った事が無く、御者として連れて行くのには心許ないので、籤引きには不参加なのだ。
逆にエヴァンス家の使用人達は、男だろうと女だろうと、乗馬も御者も出来る者が殆どなのだが、世間一般では女性の御者は非常に珍しい故に、目立つ事を避ける為、男性だけが籤引きに参加をしている。
ダンとマッドは、馬で二台の馬車の前後を挟み、双子は二台の馬車の御者席の横を各々陣取り、レベッカはリラ達の荷物を運ぶ為の馬車の中で一人、大人しくしていた。
途中、道中で賊が現れるも、ダンとマッド、双子の手に掛かれば赤子も同然、と言った感じで、直ぐに決着が付いたのだった。
そして、旅に出て二~三日程経った後に、前方からバルトが数名の配下を引き連れて、道中で合流した。
「エドワルド殿!お久し振りです。お迎えに参上致しました」
「お久し振りです、バルト殿。態々ご足労をお掛けしました」
「いえいえ、私が勝手にした事ですので、どうぞお気になさらず」
そんな挨拶を交わしていると、双子達も寄ってきて、バルトと挨拶をする。
「「こんにちは、公爵様~♪会う、してた!楽しみ♪」」
「ああ、ルナにルネ、こんにちは。私も会うのを楽しみにしていたよ」
バルトが二人の前で膝を折り、目線を合わせて返答すると、双子達は目をキラキラ輝かせてバルトに聞く。
「「会える?公爵様父様、じいじ知る人!」」
「勿論だよ。父も、とても楽しみにしているからね」
「「やったぁ~♪♪♪」」
はしゃぐ双子達を、ほんわかとした気分で見守りながら、出発しようと声を掛ける。
「ルネとルナは、馬に乗らないのかな?」
「「乗る、危ない、一人。ダン、レベッカ、一緒、良い」」
「それでは、私と一緒に乗ろうか」
「「むぅ~……」」
双子達が悩み出し、バルトはその姿に、嫌なのだろうか?と困惑する。
そこでダンが、どっちが乗ろうかと悩んでいる事に気付き、双子に声を掛ける。
「ああ、それなら前後に乗せて貰え。公爵様の馬なら、双子ぐらい軽いだろうしなぁ」
「「本当?!」」
双子達がキラキラとした目で見てくるので、バルトも、どちらが乗ろうかと悩んでいただけなのだと理解して、笑顔で頷く。
「ああ!私の馬は軍馬として育てているからね。ルナとルネなら、問題無く乗る事が出来るよ」
「「乗る~♪♪♪」」
双子達は満面の笑顔で返答した。
「「会う~♪じいじ知る~、公爵様父様~♪」」
双子が変な節を付けて歌っているが、可愛いから良しとしよう。
今回の旅は他領と言う事で、最低少人数として、リラとエドワルド以外は双子にダン、レベッカと御者が二人だけにマッドと言った構成になっている。
御者の内の一人はクルルフォーン家のいつもの男だが、もう一人はエヴァンス家の使用人で、いつものように、籤引きで当たりを引き当てた者だ。
因みに元からのクルルフォーン家の使用人達は、いつもの御者以外はあまり馬を操った事が無く、御者として連れて行くのには心許ないので、籤引きには不参加なのだ。
逆にエヴァンス家の使用人達は、男だろうと女だろうと、乗馬も御者も出来る者が殆どなのだが、世間一般では女性の御者は非常に珍しい故に、目立つ事を避ける為、男性だけが籤引きに参加をしている。
ダンとマッドは、馬で二台の馬車の前後を挟み、双子は二台の馬車の御者席の横を各々陣取り、レベッカはリラ達の荷物を運ぶ為の馬車の中で一人、大人しくしていた。
途中、道中で賊が現れるも、ダンとマッド、双子の手に掛かれば赤子も同然、と言った感じで、直ぐに決着が付いたのだった。
そして、旅に出て二~三日程経った後に、前方からバルトが数名の配下を引き連れて、道中で合流した。
「エドワルド殿!お久し振りです。お迎えに参上致しました」
「お久し振りです、バルト殿。態々ご足労をお掛けしました」
「いえいえ、私が勝手にした事ですので、どうぞお気になさらず」
そんな挨拶を交わしていると、双子達も寄ってきて、バルトと挨拶をする。
「「こんにちは、公爵様~♪会う、してた!楽しみ♪」」
「ああ、ルナにルネ、こんにちは。私も会うのを楽しみにしていたよ」
バルトが二人の前で膝を折り、目線を合わせて返答すると、双子達は目をキラキラ輝かせてバルトに聞く。
「「会える?公爵様父様、じいじ知る人!」」
「勿論だよ。父も、とても楽しみにしているからね」
「「やったぁ~♪♪♪」」
はしゃぐ双子達を、ほんわかとした気分で見守りながら、出発しようと声を掛ける。
「ルネとルナは、馬に乗らないのかな?」
「「乗る、危ない、一人。ダン、レベッカ、一緒、良い」」
「それでは、私と一緒に乗ろうか」
「「むぅ~……」」
双子達が悩み出し、バルトはその姿に、嫌なのだろうか?と困惑する。
そこでダンが、どっちが乗ろうかと悩んでいる事に気付き、双子に声を掛ける。
「ああ、それなら前後に乗せて貰え。公爵様の馬なら、双子ぐらい軽いだろうしなぁ」
「「本当?!」」
双子達がキラキラとした目で見てくるので、バルトも、どちらが乗ろうかと悩んでいただけなのだと理解して、笑顔で頷く。
「ああ!私の馬は軍馬として育てているからね。ルナとルネなら、問題無く乗る事が出来るよ」
「「乗る~♪♪♪」」
双子達は満面の笑顔で返答した。
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