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後日談
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「私もアーシュと呼ぶぞ!デュークとだけ、仲良くさせるものか!愛称呼び出来るのは、家族の特権だ!」
「……セイル家の方々は、寡黙な方が多いと本に書かれて有りましたが、デュランお義父様は違うのですね」
アシュリーが戸惑いながらもポツリと呟き、それを耳にしたジーンとデュークは否定する。
「セイル家の人間は、寡黙では無く、脳筋が多いんだよ」
「私はジルギリス殿やジオラルド殿……エヴァンス家の者達に教育を受けてるから、頭を使う事は好きだけれど、セイル家の男子は基本、本能で動く脳筋だ。喋らすと、威厳も何も無いから、昔からエヴァンス家の者達に極力喋るなと言われていたそうだ。実際喋ればこうなるのだから幻滅物だろう……」
成程、そういう事かとアシュリーが納得し掛けたとき、デュランが反論する。
「幻滅とはなんだ!幻滅とは!」
「既にアーシュが幻滅していそうですが?」
冷ややかに告げるデュークの言葉に、ショックを受けた顔で、アシュリーを見返すデュラン。
「えっ……えっと、その、幻滅はして無いですよ?少し驚いただけです。それに、事務的な交流や、放って置かれるよりも嬉しいですし、親しみが湧きますわ」
アシュリーの微笑みに、デュランは心底喜んだ。
「アーシュ!!デュランお義父さんが、欲しい物を何でも買ってあげよう!何が良い?宝石かな?ドレスかな?」
欲しい物と言われて、アシュリーが思い付くのは本ぐらいだが、実父ですら必要無いと言ったのに、それを義父に欲しいと言って、変な顔をされたらどうしようと悩んだ末に、アシュリーはこう切り出した。
「……わたくし、セイル家がモデルとなった本を、幼少期の頃から読んでいました。ですので、セイル領に行く機会が有り、尚且つご迷惑で無ければ、セイル家に有る本で、わたくしが見ても良いと思える物を、少しでも良いので読ませて頂きたいのですが……」
「そんな事で良いのか?ああ。そう言えば、アーシュはリラと同じで、本が好きだったのだな。セイル家の蔵書は少ないから、街に本を買いに行こう!何冊でも好きなだけ買うと良い!本の百や二百、任せなさい!」
アシュリーの言葉に、最初は首を傾げていたが、良い事を思い付いた!とばかりに言うデュラン。
豪快な数の多さにアシュリーは吃驚するも、女に本は必要無いと言われる事無く、杞憂とばかりにアシュリーを受け入れてくれる義父が居て、アシュリーは嬉しくて仕方無い。
「有難う御座いますデュランお義父様。ですが、百は多いです。わたくし、一冊でも充分嬉しいですよ」
幸せそうに微笑むアシュリーを見て、デュランはウチの義娘、可愛い!!と心の中で心底叫んでいた。
「……セイル家の方々は、寡黙な方が多いと本に書かれて有りましたが、デュランお義父様は違うのですね」
アシュリーが戸惑いながらもポツリと呟き、それを耳にしたジーンとデュークは否定する。
「セイル家の人間は、寡黙では無く、脳筋が多いんだよ」
「私はジルギリス殿やジオラルド殿……エヴァンス家の者達に教育を受けてるから、頭を使う事は好きだけれど、セイル家の男子は基本、本能で動く脳筋だ。喋らすと、威厳も何も無いから、昔からエヴァンス家の者達に極力喋るなと言われていたそうだ。実際喋ればこうなるのだから幻滅物だろう……」
成程、そういう事かとアシュリーが納得し掛けたとき、デュランが反論する。
「幻滅とはなんだ!幻滅とは!」
「既にアーシュが幻滅していそうですが?」
冷ややかに告げるデュークの言葉に、ショックを受けた顔で、アシュリーを見返すデュラン。
「えっ……えっと、その、幻滅はして無いですよ?少し驚いただけです。それに、事務的な交流や、放って置かれるよりも嬉しいですし、親しみが湧きますわ」
アシュリーの微笑みに、デュランは心底喜んだ。
「アーシュ!!デュランお義父さんが、欲しい物を何でも買ってあげよう!何が良い?宝石かな?ドレスかな?」
欲しい物と言われて、アシュリーが思い付くのは本ぐらいだが、実父ですら必要無いと言ったのに、それを義父に欲しいと言って、変な顔をされたらどうしようと悩んだ末に、アシュリーはこう切り出した。
「……わたくし、セイル家がモデルとなった本を、幼少期の頃から読んでいました。ですので、セイル領に行く機会が有り、尚且つご迷惑で無ければ、セイル家に有る本で、わたくしが見ても良いと思える物を、少しでも良いので読ませて頂きたいのですが……」
「そんな事で良いのか?ああ。そう言えば、アーシュはリラと同じで、本が好きだったのだな。セイル家の蔵書は少ないから、街に本を買いに行こう!何冊でも好きなだけ買うと良い!本の百や二百、任せなさい!」
アシュリーの言葉に、最初は首を傾げていたが、良い事を思い付いた!とばかりに言うデュラン。
豪快な数の多さにアシュリーは吃驚するも、女に本は必要無いと言われる事無く、杞憂とばかりにアシュリーを受け入れてくれる義父が居て、アシュリーは嬉しくて仕方無い。
「有難う御座いますデュランお義父様。ですが、百は多いです。わたくし、一冊でも充分嬉しいですよ」
幸せそうに微笑むアシュリーを見て、デュランはウチの義娘、可愛い!!と心の中で心底叫んでいた。
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