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後日談
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ヘンリーとの話し合いが済み、二日程ネイルの邸に滞在した後、王都への帰路に発つ。
その間、ネイルはヘンリーの母親の実家に抗議文を、ジーンはアレクシスに今回の出来事の詳細を書いた報告書を送り付けた。
きっと近い内に、アレクシスから侯爵家へ、出頭命令が下るだろう。
既に嫁がせている為、厳罰には出来ないだろうが、親として責任を問う事は出来る。
嫁がせているから嫁ぎ先の問題だと言い逃れしたとしても、嫁いだ後の過剰な資金援助や、侯爵家の名を脅しに使っている等をしているにも拘わらず、注意や抗議をしていない時点で、了承、黙認しているのと同じ事なのだから、充分関与していると言える。
それらの証言や裏取り等も、当然の如くエヴァンス家は掴んでいるのだから、言い逃れは出来ないだろう。
ウォール家の前夫人を、他領の治療院施設に送り込む事と賠償金を払う事で前夫人の罪を帳消しにするのだから、その夫人の実家を罪には問えない。
なので、爵位降格や領地没収等は出来ないが、親の責任として迷惑料と言う名の賠償金を、ウォール家よりは低額になるが、それでもかなりな額を支払わねばならないだろう。
それこそ、豊かな土地の一部を手離さなければならない程には。
まぁ、ジーンにとっては些細な事だし、相手の自業自得だから、ヘンリーの時のように手を差し伸べる気は更々無い。
それに、アレクシスからの出頭命令に、ジーンが態々予定を合わせてやる必要は無い。
アシュリーとの旅行の為に、社交のシーズンオフに三ヶ月の休暇を申請し、許可を得たのだから。
向こうは国王陛下の出頭命令に最速で従い、馬車では無く馬で駆け付けるのが当然だろうが、こちらは休暇中の身。
エヴァンス家の当主で有るジルギリスは、ドレファン王国に出張中なので、王都のエヴァンス邸にアポイントを取ろうにも取れないだろうし、元エヴァンス姓のリラが王都に居るが、あのエドワルドが知り合いでも無い男と会わす筈も無い。
その為、ジーンが王都に戻るまで、手紙を出しても返答が来ず、直接邸に赴いても不在としか言われずに、予定を聞いても『面識の無い方に、予定を教える事は出来ません』と断られる始末。
予定も分からない為に何度も押し掛ければ、シーズンオフに押し掛けるなんて非常識だと噂され、国王陛下からの出頭命令を受けた事により、事情を知る者達から噂が流れると言う事態を生むが、本人達は一刻も早くにエヴァンス家へと謝罪したい焦りで、その事に気付かずジーンの帰りをまだかまだかと待ち侘びている。
当然ジーンの知った事では無い、と言うか、知ってて放置しているのだろう。
アシュリーは王都でそんな事が起きているとは知らずに、知っていれば早く王都に戻りましょうと言うからこそ知らされずに、道中の街でジーンと観光したり、土産物を選んだりと、楽しい時間を過ごしていたのだった。
そして、王都の手前の街に到着すると、アシュリーは約三ヶ月振りの王都に想いを馳せる。
(ああ。わたくし、帰れるのね。リラ様やシア様の居る王都へ。わたくしの家へ)
アシュリーの中では既に、王都のエヴァンス邸が本来の居場所、アシュリーにとっての生活の場所となり、故郷のような場所となっていた。
その間、ネイルはヘンリーの母親の実家に抗議文を、ジーンはアレクシスに今回の出来事の詳細を書いた報告書を送り付けた。
きっと近い内に、アレクシスから侯爵家へ、出頭命令が下るだろう。
既に嫁がせている為、厳罰には出来ないだろうが、親として責任を問う事は出来る。
嫁がせているから嫁ぎ先の問題だと言い逃れしたとしても、嫁いだ後の過剰な資金援助や、侯爵家の名を脅しに使っている等をしているにも拘わらず、注意や抗議をしていない時点で、了承、黙認しているのと同じ事なのだから、充分関与していると言える。
それらの証言や裏取り等も、当然の如くエヴァンス家は掴んでいるのだから、言い逃れは出来ないだろう。
ウォール家の前夫人を、他領の治療院施設に送り込む事と賠償金を払う事で前夫人の罪を帳消しにするのだから、その夫人の実家を罪には問えない。
なので、爵位降格や領地没収等は出来ないが、親の責任として迷惑料と言う名の賠償金を、ウォール家よりは低額になるが、それでもかなりな額を支払わねばならないだろう。
それこそ、豊かな土地の一部を手離さなければならない程には。
まぁ、ジーンにとっては些細な事だし、相手の自業自得だから、ヘンリーの時のように手を差し伸べる気は更々無い。
それに、アレクシスからの出頭命令に、ジーンが態々予定を合わせてやる必要は無い。
アシュリーとの旅行の為に、社交のシーズンオフに三ヶ月の休暇を申請し、許可を得たのだから。
向こうは国王陛下の出頭命令に最速で従い、馬車では無く馬で駆け付けるのが当然だろうが、こちらは休暇中の身。
エヴァンス家の当主で有るジルギリスは、ドレファン王国に出張中なので、王都のエヴァンス邸にアポイントを取ろうにも取れないだろうし、元エヴァンス姓のリラが王都に居るが、あのエドワルドが知り合いでも無い男と会わす筈も無い。
その為、ジーンが王都に戻るまで、手紙を出しても返答が来ず、直接邸に赴いても不在としか言われずに、予定を聞いても『面識の無い方に、予定を教える事は出来ません』と断られる始末。
予定も分からない為に何度も押し掛ければ、シーズンオフに押し掛けるなんて非常識だと噂され、国王陛下からの出頭命令を受けた事により、事情を知る者達から噂が流れると言う事態を生むが、本人達は一刻も早くにエヴァンス家へと謝罪したい焦りで、その事に気付かずジーンの帰りをまだかまだかと待ち侘びている。
当然ジーンの知った事では無い、と言うか、知ってて放置しているのだろう。
アシュリーは王都でそんな事が起きているとは知らずに、知っていれば早く王都に戻りましょうと言うからこそ知らされずに、道中の街でジーンと観光したり、土産物を選んだりと、楽しい時間を過ごしていたのだった。
そして、王都の手前の街に到着すると、アシュリーは約三ヶ月振りの王都に想いを馳せる。
(ああ。わたくし、帰れるのね。リラ様やシア様の居る王都へ。わたくしの家へ)
アシュリーの中では既に、王都のエヴァンス邸が本来の居場所、アシュリーにとっての生活の場所となり、故郷のような場所となっていた。
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