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累計50000ポイント突破記念♪ ~祝福が消えた村人達~
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※ごめんなさい!50人達成のお礼コメントが抜けてました(と言うか、焦って書いたので気付いたのが公開して数時間後でした(泣))ので、纏めてここで書かせて頂きます!
お気に入り登録有難う御座います!!沢山の累計ポイントも嬉しいです♪まだまだ続く予定ですので楽しんで頂けたら幸いです。
ラルが村を旅立ち数日後、写本した複製本を学校に納める為に出向いた先で、ラファスは精霊の祝福が消された村人に遭遇した。
それは西側に住む、クレーン家の長女だった。
「お前、何をした?」
「フォーゼ家の。何って、何の事?」
苛ついているのか、不機嫌そうだ。それに、周りを見れば数人、同じように精霊の祝福が消えている。村にいる分、無くても大した事にはならないが、今までと比べれば明らかに運が悪くなる。例えば、今までは雪の上で転ぶ事がなかったのに転び捲る等。
先程から、数人が転んでいるのはその所為だ。
「……精霊の祝福が消えている。あれは一種の加護だ。先程から転んでいる者全て、精霊の機嫌を損ねる行動をしたという事だ」
「はぁ?!あたしは何にもしてないわよ!」
周りにいた者達もした覚えがないと口々に言うが、何もしていなければ精霊は祝福を消す事はない。
[嘘だよ!僕達の大好きなセレヴィスを虐めてた癖に!]
[そうよ!ラファールと一緒に行っちゃったのに、清々したって言うんだもの!]
[セレヴィスが出ていって、反省するなり後悔するなりしたなら消さなかったけど、こいつ等全員喜んでたんだよ!セレヴィスだって、ボク達の大切な子なのに!]
[変な噂流したり、セレヴィスを蔑ろにしたり、本当腹立つ!]
姿を消してる精霊が、口々に文句を言う。精霊にとって、セレヴィスは安らぎを与える者だ。セレヴィスとは、神聖なる闇を身に宿す者。安息の闇や聖なる闇と言う意味合いの名だ。精霊達にしてみれば、セレヴィスは癒し、安らぎを与える者なので、他の村人よりもセレヴィスの近くに屯している事が多かったのだ。セレヴィスには安楽な死を与える者の意味もあるが、それは病や怪我でもがき苦しんで死に至る際に居れば、痛みや苦しみが消え、安らかな死を迎えさせてくれる者という意味だ。闇や死の意味合いを含んだ名だが、悪い意味等は全く含まれていない。
「精霊達が言うには、自分達の大好きなセレヴィスを虐めて蔑ろにした、と言っているが?」
「?!なっ、何でセレヴィスが精霊達に好かれてるのよ?!!」
[セレヴィス、優しいし穏やかだし、他の村人の悪口言わない!他の人間を虐めたり、見下したりしない!]
[あたし達の姿が見えなくても、あたし達の贈り物を受け取ってくれるもの!]
[こいつ等、ボク達の姿が見えないからってボク達に感謝もしてない!セレヴィスは時折言ってくれるもん!いつも有難うって!]
「好かれて当然だな。それだけの事をセレヴィスはしているからだ」
「!!あの子は呪われてるのよ!そもそも精霊があの子に終わりのない闇を宿す者って名前を付けたんじゃない!何でそんな子を庇うのよ!」
「誰がそんな意味だと言った?」
「はぁ?!」
「お前の言う意味合いの名は、セレイズだ。セレヴィスは、神聖なる闇を身に宿す者だ。安息の闇や聖なる闇、又は安楽な死を与える者という意味もあるが、安楽な死とは、病や怪我で、もがき苦しんで死に至るような場合でも、その場にいるだけで、痛みや苦しみをも取り除くという意味合いだ。そんな事も知らずに、実の弟を虐め、蔑ろにしてたのか」
「?!そっ……そんな事、知らない!皆言ってたもの!終わりない闇だって!」
「フォーゼ家に問う事を考えなかったのか?そもそも、精霊が祝福を与える村の人間に、不吉な名を与えるとでも?そんな事だから精霊の祝福が消えるんだ」
「じゃあ、何で教えてくれなかったのよ!そしたらあたしは……」
「聞かれもしないのに言えと?甘ったれるな。自業自得だ」
ラファスが言い切り、誰にも有無を言わせずその場から立ち去る。
[……勝手な事してごめんなさい]
[……ねぇ、ラルファンス~、ボク達、祝福返した方がいい?]
[返したくないけど、返さなきゃダメ?]
「いや、返さなくていい。あいつ等は自業自得だ。心を入れ替え、お前達が返しても良いと思えたら返してやれ。それまでは返すな」
[[[エヘヘ~♪ラルファンス大好き~♥♥♥]]]
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ラルが村を旅立ち数日後、写本した複製本を学校に納める為に出向いた先で、ラファスは精霊の祝福が消された村人に遭遇した。
それは西側に住む、クレーン家の長女だった。
「お前、何をした?」
「フォーゼ家の。何って、何の事?」
苛ついているのか、不機嫌そうだ。それに、周りを見れば数人、同じように精霊の祝福が消えている。村にいる分、無くても大した事にはならないが、今までと比べれば明らかに運が悪くなる。例えば、今までは雪の上で転ぶ事がなかったのに転び捲る等。
先程から、数人が転んでいるのはその所為だ。
「……精霊の祝福が消えている。あれは一種の加護だ。先程から転んでいる者全て、精霊の機嫌を損ねる行動をしたという事だ」
「はぁ?!あたしは何にもしてないわよ!」
周りにいた者達もした覚えがないと口々に言うが、何もしていなければ精霊は祝福を消す事はない。
[嘘だよ!僕達の大好きなセレヴィスを虐めてた癖に!]
[そうよ!ラファールと一緒に行っちゃったのに、清々したって言うんだもの!]
[セレヴィスが出ていって、反省するなり後悔するなりしたなら消さなかったけど、こいつ等全員喜んでたんだよ!セレヴィスだって、ボク達の大切な子なのに!]
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姿を消してる精霊が、口々に文句を言う。精霊にとって、セレヴィスは安らぎを与える者だ。セレヴィスとは、神聖なる闇を身に宿す者。安息の闇や聖なる闇と言う意味合いの名だ。精霊達にしてみれば、セレヴィスは癒し、安らぎを与える者なので、他の村人よりもセレヴィスの近くに屯している事が多かったのだ。セレヴィスには安楽な死を与える者の意味もあるが、それは病や怪我でもがき苦しんで死に至る際に居れば、痛みや苦しみが消え、安らかな死を迎えさせてくれる者という意味だ。闇や死の意味合いを含んだ名だが、悪い意味等は全く含まれていない。
「精霊達が言うには、自分達の大好きなセレヴィスを虐めて蔑ろにした、と言っているが?」
「?!なっ、何でセレヴィスが精霊達に好かれてるのよ?!!」
[セレヴィス、優しいし穏やかだし、他の村人の悪口言わない!他の人間を虐めたり、見下したりしない!]
[あたし達の姿が見えなくても、あたし達の贈り物を受け取ってくれるもの!]
[こいつ等、ボク達の姿が見えないからってボク達に感謝もしてない!セレヴィスは時折言ってくれるもん!いつも有難うって!]
「好かれて当然だな。それだけの事をセレヴィスはしているからだ」
「!!あの子は呪われてるのよ!そもそも精霊があの子に終わりのない闇を宿す者って名前を付けたんじゃない!何でそんな子を庇うのよ!」
「誰がそんな意味だと言った?」
「はぁ?!」
「お前の言う意味合いの名は、セレイズだ。セレヴィスは、神聖なる闇を身に宿す者だ。安息の闇や聖なる闇、又は安楽な死を与える者という意味もあるが、安楽な死とは、病や怪我で、もがき苦しんで死に至るような場合でも、その場にいるだけで、痛みや苦しみをも取り除くという意味合いだ。そんな事も知らずに、実の弟を虐め、蔑ろにしてたのか」
「?!そっ……そんな事、知らない!皆言ってたもの!終わりない闇だって!」
「フォーゼ家に問う事を考えなかったのか?そもそも、精霊が祝福を与える村の人間に、不吉な名を与えるとでも?そんな事だから精霊の祝福が消えるんだ」
「じゃあ、何で教えてくれなかったのよ!そしたらあたしは……」
「聞かれもしないのに言えと?甘ったれるな。自業自得だ」
ラファスが言い切り、誰にも有無を言わせずその場から立ち去る。
[……勝手な事してごめんなさい]
[……ねぇ、ラルファンス~、ボク達、祝福返した方がいい?]
[返したくないけど、返さなきゃダメ?]
「いや、返さなくていい。あいつ等は自業自得だ。心を入れ替え、お前達が返しても良いと思えたら返してやれ。それまでは返すな」
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