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~トルク領域~
サンドワーム出現
スオウ行きの道中、エーダでの旅も終盤に差し掛かった頃、遠くから段々巨大な気配が近付いてくるのを感じる。
「サンドワームだ!後ろに付く。合図と共に風で出せる最高速度を出して!」
「分かった!任せろ!」
「僕は何をしたらいい?!」
「頼むから何もしないで!砂漠等の特殊フィールドでの補助魔法は二次被害が多いし、戦闘も通常通りにいかないから!」
「ならラファールだって――」
「上げて!」
僕がアーデン兄さんに言うと同時に速度の上がるエーダから飛び下り、顔を出したサンドワームの胴体を剣で真っ二つにする。
――ズパァンッ!!――……ザパァーン……。
あ、ちょっと力加減、入れ過ぎた。サンドワームを真っ二つまでは良かったんだけど、その奥の砂丘まで斬っちゃったや。
まぁ、人もいないし問題ないか。斬ったと言っても砂だしね。
「フゴオォォォォォ!!」
「「「はあぁぁぁ?!?」」」
後ろで兄さん達の絶叫擬きが聞こえるけど、気にしない。サンドワームは胴体真っ二つにしたってビッチビッチと活きのいい動きをしてるからね。
さて、これでサンドワームは胃酸を吐き出せなくなったし、ドロップアイテムでもこの酸が手に入る。
サンドワームというのは皮膚がブヨブヨしてる為、通常攻撃が効き辛い。その上魔法も効き辛く、胃酸を吐き出し武器や防具を溶かして使えなくするから、冒険者泣かせと言われたりする。
水や地属性の魔法使いである程度の実力があれば、それ程苦戦する事もないんだけど、風や火属性の魔法使いだと相性が悪いんだよね。
他の世界じゃどうか知らないけど、僕がいるこの世界のサンドワームは風属性なのだ。砂に潜ってるから地属性だと勘違いする人も多くいるけど、砂に潜るのも自身の回りに風を纏うから潜る事が出来るのであって、地盤の固い場所や、岩や石の多い場所は潜れない。その為、胃酸で溶かして進むから、場所によっては洞窟みたいな大きな穴があったりする。
因みに地属性は岩や石に大きな穴を作らない。というより、そもそも地に潜らない種の方が多い。天敵が近くにいたり、傷付き弱ってたりした場合は別だけどね。
サンドワームが風での攻撃を交ぜてくるけど、僕は余裕で避けていく。サンドワームが僕を吸い込もうと顔面を向け、動きが一瞬止まった瞬間、それを狙っていた僕が、サンドワームの顔面を剣で斬り上げ左右に切り裂く。
――ズバンッ!――
「オオオォォォォォ……」
うし。戦闘終了!サンドワームは時間を掛けずに退治するのが一番被害が少なくて済む方法だからね。
サンドワームのドロップアイテムを拾って、少し離れた場所にいるエーダに向かって歩き出す。
「終わったよ~!」
僕が兄さん達に声を掛ける。何か未だにこっちを凝視してるみたいだけど、もう仕留めたよ?
「なななな……何?!さっきの技~?!ラファール一体何したのーーっっ!!?」
兄さんが僕を指差して叫んでくる。ってか、指差すな。
「何って剣で斬っただけだけど?」
「いやいや、サンドワームって普通斬れないぞ?!それ、魔法剣なのか?!」
アーデン兄さんが僕に突っ込んでくる。
「この剣は僕ん家の家宝だけど、僕の場合普通の剣でも斬れるよ。そもそもこの剣、切れ味は普通の剣と一緒だし」
「普通の剣?!」
「うん。兄さん、腰の剣をちょっと貸して」
僕が連れの兄さんに手を差し出す。
「あっ、ああ。はい」
僕が荷物から鉄鋼石を取り出し、アーデン兄さんに確認させる。
「これ、鉄鋼石だけど、アーデン兄さん確認して」
アーデン兄さんが石に風を纏わせ確認する。
「ああ、間違いない。これは鉄鋼石だ。鉄鋼石は風で切れないからな」
「見ててね」
「ちょっ、何する気?!」
兄さんが慌てて僕を止めようとするけど、僕はそれを無視して鉄鋼石を宙に投げ、兄さんに借りた剣で斬る。
石はそのまま地面に落ちるが、砂の上で二つに割れる。
「なっ……」
「鉄鋼石が斬れてる……」
「ね?因みにこれぐらいの大きさの鉄鋼石なら、短剣とかナイフでも一応斬る事が出来るよ」
兄さんの剣はどこにでもあるような一般的な剣だから、普通なら剣の方が折れる。
「はい、兄さん。剣返すね」
「どどど……どうやったの?!」
「口で説明した所で兄さんには出来ないよ。剣技を相当鍛えなきゃ出来ない技だからね」
僕が知る中でこれが出来るのはラファス兄だけだし。
アル兄はコツさえ掴めば出来るだろうけど、アル兄の場合はこれぐらいの鉄鋼石なら風で切る事が出来るだろうからわざわざ剣でする事ないんじゃないかな?
因みに僕の剣撃を防げるのは、僕と同等かそれ以上の腕前にならないと無理だけどね。
「ともかく、これで依頼完了だね」
「あ、ああ。報酬を払おう。お前がいて助かった。感謝する」
「近くに他のサンドワームの気配がないから、さっきのが目撃されてたサンドワームだと思うよ。一応スオウに暫くいるとは思うけど、確実にいるとは言えないから、次は聖騎士団に頼んでね」
「ああ、そうする」
「じゃあ、スオウに向けて出発しよう。いつまでもここで喋ってたら、他の魔物が寄ってくるからね」
「サンドワームだ!後ろに付く。合図と共に風で出せる最高速度を出して!」
「分かった!任せろ!」
「僕は何をしたらいい?!」
「頼むから何もしないで!砂漠等の特殊フィールドでの補助魔法は二次被害が多いし、戦闘も通常通りにいかないから!」
「ならラファールだって――」
「上げて!」
僕がアーデン兄さんに言うと同時に速度の上がるエーダから飛び下り、顔を出したサンドワームの胴体を剣で真っ二つにする。
――ズパァンッ!!――……ザパァーン……。
あ、ちょっと力加減、入れ過ぎた。サンドワームを真っ二つまでは良かったんだけど、その奥の砂丘まで斬っちゃったや。
まぁ、人もいないし問題ないか。斬ったと言っても砂だしね。
「フゴオォォォォォ!!」
「「「はあぁぁぁ?!?」」」
後ろで兄さん達の絶叫擬きが聞こえるけど、気にしない。サンドワームは胴体真っ二つにしたってビッチビッチと活きのいい動きをしてるからね。
さて、これでサンドワームは胃酸を吐き出せなくなったし、ドロップアイテムでもこの酸が手に入る。
サンドワームというのは皮膚がブヨブヨしてる為、通常攻撃が効き辛い。その上魔法も効き辛く、胃酸を吐き出し武器や防具を溶かして使えなくするから、冒険者泣かせと言われたりする。
水や地属性の魔法使いである程度の実力があれば、それ程苦戦する事もないんだけど、風や火属性の魔法使いだと相性が悪いんだよね。
他の世界じゃどうか知らないけど、僕がいるこの世界のサンドワームは風属性なのだ。砂に潜ってるから地属性だと勘違いする人も多くいるけど、砂に潜るのも自身の回りに風を纏うから潜る事が出来るのであって、地盤の固い場所や、岩や石の多い場所は潜れない。その為、胃酸で溶かして進むから、場所によっては洞窟みたいな大きな穴があったりする。
因みに地属性は岩や石に大きな穴を作らない。というより、そもそも地に潜らない種の方が多い。天敵が近くにいたり、傷付き弱ってたりした場合は別だけどね。
サンドワームが風での攻撃を交ぜてくるけど、僕は余裕で避けていく。サンドワームが僕を吸い込もうと顔面を向け、動きが一瞬止まった瞬間、それを狙っていた僕が、サンドワームの顔面を剣で斬り上げ左右に切り裂く。
――ズバンッ!――
「オオオォォォォォ……」
うし。戦闘終了!サンドワームは時間を掛けずに退治するのが一番被害が少なくて済む方法だからね。
サンドワームのドロップアイテムを拾って、少し離れた場所にいるエーダに向かって歩き出す。
「終わったよ~!」
僕が兄さん達に声を掛ける。何か未だにこっちを凝視してるみたいだけど、もう仕留めたよ?
「なななな……何?!さっきの技~?!ラファール一体何したのーーっっ!!?」
兄さんが僕を指差して叫んでくる。ってか、指差すな。
「何って剣で斬っただけだけど?」
「いやいや、サンドワームって普通斬れないぞ?!それ、魔法剣なのか?!」
アーデン兄さんが僕に突っ込んでくる。
「この剣は僕ん家の家宝だけど、僕の場合普通の剣でも斬れるよ。そもそもこの剣、切れ味は普通の剣と一緒だし」
「普通の剣?!」
「うん。兄さん、腰の剣をちょっと貸して」
僕が連れの兄さんに手を差し出す。
「あっ、ああ。はい」
僕が荷物から鉄鋼石を取り出し、アーデン兄さんに確認させる。
「これ、鉄鋼石だけど、アーデン兄さん確認して」
アーデン兄さんが石に風を纏わせ確認する。
「ああ、間違いない。これは鉄鋼石だ。鉄鋼石は風で切れないからな」
「見ててね」
「ちょっ、何する気?!」
兄さんが慌てて僕を止めようとするけど、僕はそれを無視して鉄鋼石を宙に投げ、兄さんに借りた剣で斬る。
石はそのまま地面に落ちるが、砂の上で二つに割れる。
「なっ……」
「鉄鋼石が斬れてる……」
「ね?因みにこれぐらいの大きさの鉄鋼石なら、短剣とかナイフでも一応斬る事が出来るよ」
兄さんの剣はどこにでもあるような一般的な剣だから、普通なら剣の方が折れる。
「はい、兄さん。剣返すね」
「どどど……どうやったの?!」
「口で説明した所で兄さんには出来ないよ。剣技を相当鍛えなきゃ出来ない技だからね」
僕が知る中でこれが出来るのはラファス兄だけだし。
アル兄はコツさえ掴めば出来るだろうけど、アル兄の場合はこれぐらいの鉄鋼石なら風で切る事が出来るだろうからわざわざ剣でする事ないんじゃないかな?
因みに僕の剣撃を防げるのは、僕と同等かそれ以上の腕前にならないと無理だけどね。
「ともかく、これで依頼完了だね」
「あ、ああ。報酬を払おう。お前がいて助かった。感謝する」
「近くに他のサンドワームの気配がないから、さっきのが目撃されてたサンドワームだと思うよ。一応スオウに暫くいるとは思うけど、確実にいるとは言えないから、次は聖騎士団に頼んでね」
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