奇跡の確率

カザハナ

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 それからクリスは、数日間だけ天空に行き帰りしていたけど、僕達の所は何事も無く、ティナ姉様の領域内を横断中。

 漸〈ようや〉く白い砂が途切れる場所までやって来た。

 なので、ティナ姉様とはここでお別れだ。


「ティナ姉様、また来るね!」

「ああ、待っているぞ、コーディー」


 僕とティナ姉様は抱き合って別れる。

 時折後ろを振り返り、手を振り別れを惜しみながら、前へと進む。


「良かったのか?次はいつ会えるか分からないのだろう?」

「うん、でも、僕達は配達人だから、留まる訳にはいかないよ!大丈夫。生きていれば、必ずまた、会えるから」


 僕が死なない限り、ティナ姉様とはまた会える。なら、生きて生きて、生き抜いて、お婆ちゃんになるまで生き続けて見せるんだから!

 僕は握り拳を作ってやる気を漲〈みなぎ〉らせ、クリスに猫の姿を取って貰い、ルー兄と速度を上げて走り出す。

 ティナ姉様の領域で飛ばし過ぎると、ティナ姉様が怪しまれ兼ねないので、ゆっくりと歩いていたから、僕もルー兄も、ティナ姉様と別れた後は、思いっ切り飛ばそうねって話してたんだ♪

 久々に全力疾走して、かなり疲れたけど、気分はすっきり爽やかだ。

 夕方にルー兄と手合わせして貰って、夕食作り♪ルー兄が野鳥を捕まえてくれたので、鳥鍋スープを作ることにした♪

 大きなお鍋は無いけど、小さなお鍋は必需品として、配達人は携帯してるから、こう言った獲物がある時は、ナイフと共に、便利なんだよね~♪

 食事を終えたら、僕は川から水を汲んで、身体を拭き清める。

 大きな川なら水浴びするけど、深すぎても僕は駄目。

 こんな時はカナヅチなのが悔やまれる。

 その後は、クリスと二人切りになって、日課となった、クリスとのキス。

 いっ、未だに勝てた試しは無いけど、いつか、僕がキスの主導権を握ってみたい!

 だってだって、クリスはズルいよ!初めてだって言ってた癖に、何であんなに上手いのさ!僕だって初めてだったけど、いつだって僕の腰が抜けた状態になるんだよ?!いっ、一度で良いからそんな目に合わせてみせたい!寝込みにしたら……うん、それは違う意味で危なくなるから止めておこう……。

 翌朝はストレッチをしてから、ルー兄と軽く手合わせ。

 朝食を食べてから、荷物を片付け村や街に寄りながら、同じ方向の配達物を預り、その場の配達物を届ける。

 途中、猫姿のクリスに怯える人も何人かいたけど、ルー兄の腕輪とケイド様の一筆で、クリスの安全は確保された。

 まあ、たま~にルー兄の金の腕輪を見た連中の中に紛れて、ルー兄の腕輪を狙う馬鹿もいたけど、簡単に倒して役所にポイ。そんな事を繰り返し、漸く姉様の本体があると言う国へと辿り着いた。
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