奇跡の確率

カザハナ

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 夕食を食べた後、ルー兄が席を外し僕とクリスがまた二人切りになる。


「あのね、クリス……僕、クリスにまだ言えないことがあるんだ。けど、いつかはクリスに言うと思う。僕だけの問題じゃないから今すぐには言えないけど、それでも僕にとって大事なことだから、クリスに言いたいと思ってる。だから、驚くとは思うけど、怒らないでね?」


 僕の言葉にクリスが奇妙な顔をする。


「それは……私以外に男がいるとか子供がいるとかか?」


 ちょっと待ってっ!何でそうなる?!


「いやいや!僕今まで誰にも相手にされなかったからね!?結婚歴もなければ子供もいないからね!?確かに年齢だけをみたら小さな子供がいてもおかしくはないけど、キスですらクリスが初め……て……」


(いっっやぁぁぁぁーーー!!!?何を言わすの?!クリス~~~!?!)

 僕が顔を真っ赤にしてると、クリスが良い笑顔を浮かべる。


「ルーフェンスのような男が側にいて、ないと思える事柄を上げてみたのだが……。そうか、私が初めてなのか。良いことを聞いた。なら初めて同士、存分に練習すれば良い」


 僕はクリスの予想外の質問に驚かされて、精神ガッッツリ削られたけどね……。……ってあれ?クリス今、妙なこと言わなかった?


「ふえ?初めて……って、クリスも初めてなの?」


 到底そうは思えなかったんだけど?!あれ完全に僕だけが翻弄されたよね?!


「手や頬、額ならあるが、口はコーディーが初めてだ。そもそも翼有人は片翼となる恋人にしかしない。恋人にする前にしたいと思うことはあっても、実際にはなってからだ。軽く合わせるだけのキスで済まないのはコーディーも体験済みだろう」


 昨日の口付けを思い出してしまった僕は身体中が熱くなる。そんな僕の手を引っ張った挙げ句、僕を膝の上に乗せるクリス。

 ……って何この体勢?!

 僕が思わず逃げそうになるも、クリスは僕を離すどころか、がっちり捕まえ顔を近付けてくる。


「振られることもあるから恋人として契約してからでないとしない。だが、一度すれば味を占め、自身の魔力を注ぎ込み独占したがる。こんな風に――」


 クリスが僕の口を覆い、舌で唇を割り入り中で暴れる。我が物顔で浸入し、あちこち擦り、舐め回った後僕の舌を翻弄する。

 僕もクリスに応えようと頑張るものの、何故か貪られまくる形となった。

 そして、ルー兄が帰って来る頃、僕はまた昨日と同じ状態になった。

 クリスは何でそんな余裕なのさ!?クリスだって初めてで練習とかって言ってたくせに~~~!何かすっっごく悔しいよぉ~~!!

 クリスにリベンジする気で次の日もその次の日も頑張るけど、結局クリスに敵〈かな〉うことがなく日々は過ぎた。
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