奇跡の確率

カザハナ

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 僕がクリスに、昔話を話していると、ルー兄が戻って来た。なので、クリスと少しだけ距離を置く。クリスがちょっと不満顔だけど、気にしないったら気にしない!


「あれ?コーディー昨日と違ってピンピンしているね。今日の契約まだ済んでないの?」

「そっ、それはまだ……ってか、僕もちゃんと夕食作るよ!きっ……昨日はあれだったけど、その、ルー兄にばっかりしてもらうのは違うから!」


 何せルー兄は地霊族。本来食事なんて作らないからね。ただルー兄の場合、人間の中で暮らしてるし、一通りできる。……本当ルー兄器用だなぁ。でも僕だって負けないよ?!


「まぁ、コーディーの料理は美味しいから嬉しいよ」

「えへへっ。ルー兄が喜んでくれたら僕も嬉しい~♥」


 僕の言葉にクリスが反応する。


「私も、コーディーの料理は好きだ。今までずっとコーディーの料理を食べてきたが、どれもとても美味しく、いつも楽しみにしている」


 クリスのストレートな言葉に僕の胸が高鳴る。


「あっ、ありがとうクリス。すっごく嬉しいよ!」


 僕がクリスに微笑んでると、ルー兄が申し訳なさそうに聞いてきた。


「先程の話だけど、どうしてあんな話になってたの?」


 ルー兄の言葉に僕は答える。


「僕のお母さんが魔力持ちだって話してたんだよ。だから家に火を付けられたんじゃないかなって」

「ああ、それで。本当に酷いことするよね。魔力持ちなんて好き好んでなった訳じゃないのに。魔力が強いなら尚のこと、苦労だらけだったろうに」

「うん。でもお母さんは、お父さんみたいな理解のある人に出会えて良かったって言ってたよ。人生捨てたもんじゃないって」


 僕の覚えているお母さんは、いつもお父さんと一緒の時は優しい微笑みを浮かべてた。一人でいる時は気難しそうな顔をしている時が多かったけど、お父さんが近くにいるだけで全然違った。

 お父さんがお母さんにべったりな印象だけど、お母さんもお父さんも違う人が相手だと、雰囲気全然違ったんだよね。

 だから、僕もあんな風な相手を見付けたいと思ってた。心から信頼できる相手を、愛せる相手を。

 今では、クリスがそうであってほしいと思うし、そうなりたいと思ってる。

 不思議だよね?クリスと出会った時は、そんなことちっとも思ってなかったのに。まあ、猫相手にそんなことを思うこと自体おかしいし、人だと分かっても驚きの方が大きかったから口説かれるなんて思ってなかったけどね。

 ルー兄や父様が地霊族だって知ったら、クリスはどんな反応を見せるかな?ちょっとした不安もあるけど、クリスが気にせず受け入れてくれると嬉しいな。
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