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第三章 MRS
イシュタル
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食事会の後、大使館のホールでクラスメイトと合流し、屋上に移動する。
そこには姉ちゃん専用の小型機、イオタGⅩが待機していた。
イオタは飛空艇型ゴーレムで20人程度は搭乗可能だ。
「ねえモア。イシュタルさんが来ないけどどうしようか?」
「イシュタルでしたら、私の方で今朝対応しておきましたよ」
「じゃあ、スキルは戻してあげたんだね」
「本人の希望で、神眼だけですけどね」
「何で?」
「自分で考えてみましょうね。
例えば、クラスメイトの中に精神操作のスキルを持った人がいたらどうしますか?」
「えっ、クラスメイトで……
それを知っているなら、自分に使われているか警戒して……近づかないようにするかな」
「中には、利用しようとする人も出てくるでしょうね」
「友達は離れていくよね……そうなるのか」
「彼女は、職場の上司にスキルを知られてしまい、それを使うよう強制されました。
従わないと友人たちにバラすと脅されて。
そんなスキルは必要ない、消してしまいたいというのが彼女の希望でした」
「それを、僕たちがバラしてしまい、消してしまった」
「そうなると、これまで彼女を縛っていた”公にされると困る”という呪縛から解き放たれます。
同時に、彼女の上司たちは、自分たちが指示していた事を知られると困る事になります。
タケルが上司なら、彼女をどうしますか?」
「口を封じる」
「同じ事を懸念した、彼女の友人がいました。
おそらくスキルを使ったであろう仕事の後で、いつもイシュタルは落ち込んでいたようです。
そして、彼女のスキルが精神操作系であることも確信していた友人は、私に相談してきました。
彼女のスキルを復活させないでほしい事、彼女の身を守ってほしい事の二つです」
「うん、やさしい友達なんだね」
「私はイシュタルにあって、状況を確認しました。
彼女の希望も、スキルの消滅です。
精神支配を消せるのならば、もう一つの神眼もいらない。彼女は泣きながら私に懇願しましたので、希望を叶えることにしました」
「それでも神眼は戻してあげたんだ」
「ええ。あとはどうやってイシュタルの身を守るかですよね。
タケルならどうしますか?」
「自分の近くにいてもらって守るか、信頼できる人に預ける。信頼できる護衛をつけるとかかな。
その上司を叩きのめすってのもありだよね」
「注意してくださいね。叩きのめすというのは、相手が絶対的な悪の場合だけですよ。
タケルの場合、その責任追及はサクラにいきますからね」
「保護者の監督責任とかいうやつだね」
「そういう事です。
暴力に頼らないで、上司がダメなら、その上に相談すればいいんです。
今回は、誰が関与しているか分からず、黙認されていた可能性もあるので、最高責任者に話を持っていきました」
「まさか・・・議長?」
そこには姉ちゃん専用の小型機、イオタGⅩが待機していた。
イオタは飛空艇型ゴーレムで20人程度は搭乗可能だ。
「ねえモア。イシュタルさんが来ないけどどうしようか?」
「イシュタルでしたら、私の方で今朝対応しておきましたよ」
「じゃあ、スキルは戻してあげたんだね」
「本人の希望で、神眼だけですけどね」
「何で?」
「自分で考えてみましょうね。
例えば、クラスメイトの中に精神操作のスキルを持った人がいたらどうしますか?」
「えっ、クラスメイトで……
それを知っているなら、自分に使われているか警戒して……近づかないようにするかな」
「中には、利用しようとする人も出てくるでしょうね」
「友達は離れていくよね……そうなるのか」
「彼女は、職場の上司にスキルを知られてしまい、それを使うよう強制されました。
従わないと友人たちにバラすと脅されて。
そんなスキルは必要ない、消してしまいたいというのが彼女の希望でした」
「それを、僕たちがバラしてしまい、消してしまった」
「そうなると、これまで彼女を縛っていた”公にされると困る”という呪縛から解き放たれます。
同時に、彼女の上司たちは、自分たちが指示していた事を知られると困る事になります。
タケルが上司なら、彼女をどうしますか?」
「口を封じる」
「同じ事を懸念した、彼女の友人がいました。
おそらくスキルを使ったであろう仕事の後で、いつもイシュタルは落ち込んでいたようです。
そして、彼女のスキルが精神操作系であることも確信していた友人は、私に相談してきました。
彼女のスキルを復活させないでほしい事、彼女の身を守ってほしい事の二つです」
「うん、やさしい友達なんだね」
「私はイシュタルにあって、状況を確認しました。
彼女の希望も、スキルの消滅です。
精神支配を消せるのならば、もう一つの神眼もいらない。彼女は泣きながら私に懇願しましたので、希望を叶えることにしました」
「それでも神眼は戻してあげたんだ」
「ええ。あとはどうやってイシュタルの身を守るかですよね。
タケルならどうしますか?」
「自分の近くにいてもらって守るか、信頼できる人に預ける。信頼できる護衛をつけるとかかな。
その上司を叩きのめすってのもありだよね」
「注意してくださいね。叩きのめすというのは、相手が絶対的な悪の場合だけですよ。
タケルの場合、その責任追及はサクラにいきますからね」
「保護者の監督責任とかいうやつだね」
「そういう事です。
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