3秒の強奪者 モンスターから奪ったスキルで魔王を倒す

モモん

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第四章 

フェイクボム

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「よし、それじゃあ、奥に向かって出発!
20m先に、アイスシャーク」

「あっ、それダイヤチームがもらうわ。
精神操作はライト君ね」

「キュッ!」

「タイミングは私が出すから、覚えておいてね。
補助のイエロー君、はおとり役よ。
今回は私がやるから見ていてね」

「「キュッ!」」

「同じような精神支配系でも、私の場合は邪眼を使うから、この目を見させる必要があるの。
一般的なスキルの精神支配は、相手のスキを突くと効きやすくなるのよ」

「キュッ?」

「例えば、物理攻撃を仕掛けて、相手が反撃しようとする瞬間。
もしくは、魔法攻撃が直近で発動し、そちらに気を取られた瞬間ね。
軌道のわかるブレスなんかだと、対処しやすいでしょ。
だから、ファイヤーボールなんかを顔の真横に出現させるの。
威力は弱くてもいいから、なるべく派手な感じね。
私はフレアを使っているわ」

「キュッ?」

「見ててね。
狙いはアイスシャークの右側、1mくらい横でいいわね」

『フレア!』

ドーンという爆発音だ響きわたり……アイスシャークは消滅した。

「……あれっ?」

「ミャイさんにもリハビリが必要みたいですね」

結果的には、閃光(フラッシュ)と音響増幅(サウンドアッパー)を組み合わせた疑似爆弾(フェイクボム)を完成させるのだが、それまでにアイスシャークやフローズンフロッグを10匹以上無駄にしていた。

「こっ、こんな感じよ」

「ミャイさん、肝心の精神支配との連携がまだですよね。
それに、前衛も注意しないと目をやられてしまいますよ」

「そうね。連携を密にして、タイミングを計りましょう。
フェイクボム発動の瞬間に、前衛は逆側に視線を向けてね」

だが、前衛が視線を横にずらすために顔の向き変える事で、モンスターもつられてそっちを見てしまう。
その隙に精神支配を仕掛けることでフェイクボムは必要ないことが分かった。

「……」

「意識をそらすことで、精神支配がかかりやすくなるのは実証できましたね」

「……」

厄介なのは、フローズンパピヨン。
カイコのような愛らしい外見とは裏腹に、麻痺毒のある鱗粉をまき散らす。
ダイヤモンドダストのような論分は、キラキラと輝きながら体内に侵入し神経系を麻痺させる。
その鱗粉の中に卵が紛れており、体内に取り込まれると数十分でふ化する。
幼虫は、魔力の集中する魔力庫目指して体内を食い破り、魔力庫で成長する。

フローズンパピヨンの生態が明らかになる前は、多くの冒険者パーティーが被害にあった。
ご丁寧にも、寄生された仲間の傷を癒し、魔力と栄養を補給するため、被害者は最後まで生かされてしまう。
意識を保ったまま、体は麻痺した状態で、3日後には腹を食い破って成虫が出てくるまでそれは続く。

だが、ネタバレした時点で、フローズンパピヨンは脅威ではなくなった。
風と熱に極端に弱いのだ。
両方を併せ持ったブレスファイヤーなら、数百匹単位で一網打尽である。
俺たちはフローズンパピヨンのスキル<鱗粉>を手に入れた。

氷系のブレス<ブリザード>に<鱗粉>を組み合わせれば、人間の町などものの数分で壊滅状態にできる。
AHAHAHAHA……
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