3秒の強奪者 モンスターから奪ったスキルで魔王を倒す

第四章

遠隔同調

音もなく、ダイヤチーム全員が集まってくる。

「アタッカー兼エースがドラゴンのチビクロです」

「チビクロだ。よろしくな婆さん」

「まさか、ドラゴン種から婆さん呼ばわりされる日が来るとは思いませんでしたわ。
よろしくね、おチビちゃん」

「盾役がドーム君で、物理攻撃担当の銅ちゃん、カッパースライムです。
補助・防衛担当のホシガタはヒトデスライムで、毒の触手があります。
ウオータージュエルの純平と浪平が補助系の吸収担当で、スター種のライトが精神操作。
同じくスター種のオレンジとイエローが補助系回復担当です。
遠隔の場合は、９人全員が吸収ですね。
補助としてセレナが入ります」

「みんなよろしくね」

「会話できないウオータージュエルやスター種との意思疎通は、チビクロとホシガタが取り次ぎます」

「あら、大丈夫よ。
マーメイド族は、特性にモンスターとのリンクがあるの。
最近の若い娘は苦手な娘も多いけどね」

「それって、ニケの特性じゃないんですか」

「ニケ様と比べたら規模は小さいですけど、一度リンクすれば国内くらいは大丈夫なんですよ。
チームの連携も必要だと思いますから、この先はチーム単位で対応しませんか」

「あっ、それで良いですよ。
じゃあ、ハートチームは、モアに代行をお願いしていいかな？」

「フォローはしますけど、ユキちゃんで大丈夫ですよ」

「そうですね。
ハートチームは、全員ヒメちゃんが同調して、随時フォローしてくれていますから、ヒメちゃんがこの場にいなくても全く問題ありません。
ミャイさんにも、歓迎します。帰ったら歓迎会やりますからって伝えてほしいって言われてます」

「はぁ……、アジアの端と端よ。
６千キロ以上離れて、１０体近くのモンスターと完全同調って、やっぱりあの子は別格だわね」

「魔王様の奥さまになられる方ですからね……
じゃあ、私もクラブチームのみなさんと同調しておきますね」

「えっ、カーリーもそんな事できるの？」

「私も、精霊とか言われてますけど、モンスターですからね。
ご主人様、ユキヒョウの二人はどのチームですか？」

「ああ、元気になったら、スペードとハートチームの物理攻撃担当に加わってもらうつもりだけど、もう少しパラメーターが上がってからだね」

「ヒメからで、グルグルがハートチームで、ガルガルがスペードチームだそうです。
本人たちへも伝えてあるそうです」

「「ガウ！」」