3秒の強奪者 モンスターから奪ったスキルで魔王を倒す

モモん

文字の大きさ
99 / 141
第四章 

足つぼマッサージ

しおりを挟む

「バカはどっちだい。査定に贔屓があっちゃならないって、今朝もギルド長から言われたばかりだろうに」

「かっ、母ちゃん……だからって、ナイフを投げることはないだろ!
柄の方だったからいいようなものの、刃の方だったら死ぬだろうが!」

「ふん、この鎖鎌のおリュウさんが、そんな無様をさらすわけないだろう」

そのナイフは、女将さんの手に戻っている。
ナイフには黒い鋼糸がつながっており、正確にコントロールされていた。

「うん?珍しいね。
黄色や紫系の魔石が多いってことは、アンテロープかい?」

「行ったことあるんですか?」

「ああ、あそこの景色が好きでね。このバカの父親と一緒に、何度も潜ったよ。
残念ながら、最後はサンドワームの特殊個体みたいな奴にやられちまったけどね。
自分がおとりになるから、お前だけでも逃げてくれってさ……
お腹に、このバカがいなけりゃ、一緒に死んであげたんだけどね……」

「じゃあ、あのサンドワームに……」

「ああ、あんた達もあったんだね、あいつに……
そうかい……敵をうってくれたんだね……
最後の迷宮にするつもりだったんだ……
子供ができたから、冒険者は引退して……得意のマッサージで……癒し系のお店でも始めようかってさ……」

女将さんの目からは、大粒の雫がこぼれていた。
ああ、あれは……そういう事だったのか……

「あれっ、おかしいね……20年間、ひとさまにこんな話をしたことはなかったんだけどね……」

「きっと、この黄色い魔石にご主人の思いが籠っていたんですよ。
ひょっとして、足つぼマッサージとか毛穴洗浄や永久脱毛みたいなスキルを持っていたんじゃありませんか?」

「あたしは”足つぼマッサージ”しかやってもらったことないけど、他にもそんなスキルを覚えたとか言ってたよ」

「やっぱりそうでしたか!
ちょっと、息子さんと一緒にこの魔石を手にしてみてもらえませんか」

「どうしたんだよ、急にそんなこと……」

二人が魔石に触れた瞬間、三つのスキルを二人にコピーした。

「おわっ!なんだ?……スッ、スキルが増えた……」

「なっ、なんだってんだい……」

「きっと、ご主人の想いがしみ込んだ石だったんですよ」

「いや、この魔石は、天山迷宮のスノーラットのドロップ品だぜ。
なんで、アンテロープに?」

「さっ……さあ……?」

「思い出したよ。うちの木偶の坊が取得したスキルは、足つぼマッサージと豊胸マッサージとヒップアップマッサージだよ。
マッサージが得意なんだぜとか言いながら、いやらしい目つきで女性の全身を触りまくるんだ……思い出したら腹が立ってきた。
これは、あいつのスキルじゃない!絶対に違う!」

「えっ?……???」

「それに、触っただけでスキルを取得できるなら、そっちの技術の方がよほど儲かるよ。
さあ、正直に教えてもらおうか、どこでこの魔石を手に入れたんだい?」

「さっ……さあ……?」

「ああ、この情報は、ギルド長に報告しないといけないからね。
正直に答えてもらうよ」

俺たちは、ギルド長の元に連行された……なんでこうなった?
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

初期スキルが便利すぎて異世界生活が楽しすぎる!

霜月雹花
ファンタジー
 神の悪戯により死んでしまった主人公は、別の神の手により3つの便利なスキルを貰い異世界に転生する事になった。転生し、普通の人生を歩む筈が、又しても神の悪戯によってトラブルが起こり目が覚めると異世界で10歳の〝家無し名無し〟の状態になっていた。転生を勧めてくれた神からの手紙に代償として、希少な力を受け取った。  神によって人生を狂わされた主人公は、異世界で便利なスキルを使って生きて行くそんな物語。 書籍8巻11月24日発売します。 漫画版2巻まで発売中。

老衰で死んだ僕は異世界に転生して仲間を探す旅に出ます。最初の武器は木の棒ですか!? 絶対にあきらめない心で剣と魔法を使いこなします!

菊池 快晴
ファンタジー
10代という若さで老衰により病気で死んでしまった主人公アイレは 「まだ、死にたくない」という願いの通り異世界転生に成功する。  同じ病気で亡くなった親友のヴェルネルとレムリもこの世界いるはずだと アイレは二人を探す旅に出るが、すぐに魔物に襲われてしまう  最初の武器は木の棒!?  そして謎の人物によって明かされるヴェネルとレムリの転生の真実。  何度も心が折れそうになりながらも、アイレは剣と魔法を使いこなしながら 困難に立ち向かっていく。  チート、ハーレムなしの王道ファンタジー物語!  異世界転生は2話目です! キャラクタ―の魅力を味わってもらえると嬉しいです。  話の終わりのヒキを重要視しているので、そこを注目して下さい! ****** 完結まで必ず続けます ***** ****** 毎日更新もします *****  他サイトへ重複投稿しています!

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@2025/11月新刊発売予定!
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。 《作者からのお知らせ!》 ※2025/11月中旬、  辺境領主の3巻が刊行となります。 今回は3巻はほぼ全編を書き下ろしとなっています。 【貧乏貴族の領地の話や魔導車オーディションなど、】連載にはないストーリーが盛りだくさん! ※また加筆によって新しい展開になったことに伴い、今まで投稿サイトに連載していた続話は、全て取り下げさせていただきます。何卒よろしくお願いいたします。

スキル買います

モモん
ファンタジー
「お前との婚約を破棄する!」 ローズ聖国の国立学園第139期卒業記念パーティーの日、第3王子シュナル=ローズレアは婚約者であるレイミ・ベルナール子爵家息女に宣言した。 見習い聖女であるレイミは、実は対価と引き換えにスキルを買い取ることのできる特殊な能力を有していた。 婚約破棄を受け入れる事を対価に、王子と聖女から特殊なスキルを受け取ったレイミは、そのまま姿を消した。 レイミと王妃の一族には、数年前から続く確執があり、いずれ王子と聖女のスキル消失が判明すれば、原因がレイミとの婚約破棄にあると疑われるのは明白だ。 そして、レイミを鑑定すれば消えたスキルをレイミがもっている事は明確になってしまうからだ。 かくして、子爵令嬢の逃走劇が幕を開ける。

少し冷めた村人少年の冒険記 2

mizuno sei
ファンタジー
 地球からの転生者である主人公トーマは、「はずれギフト」と言われた「ナビゲーションシステム」を持って新しい人生を歩み始めた。  不幸だった前世の記憶から、少し冷めた目で世の中を見つめ、誰にも邪魔されない力を身に着けて第二の人生を楽しもうと考えている。  旅の中でいろいろな人と出会い、成長していく少年の物語。

知識スキルで異世界らいふ

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ

やさしい異世界転移

みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公 神洞 優斗。 彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった! 元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……? この時の優斗は気付いていなかったのだ。 己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。 この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。

処理中です...