3秒の強奪者 モンスターから奪ったスキルで魔王を倒す

モモん

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第5章

母の目

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「体の大きなモンスターは、魔力の塊である他のモンスターを捕食する。
魔力のたまり場である迷宮にモンスターが集中するのはそういう事なのね」

「はい。まだ仮説の域を出ないんですが、魔力回路を保有する私たちは、食物などから魔力を生成しているようなんです。
魔力量の少ない街中ではテイムした主であるタケル君が魔力を補充します。
タケル君の魔力量が5万ポイント以上あるらしいので……」

「「5万!」」 「嘘だろ」 「嘘でしょ」

「事実らしいですよ。
カーリーも半分くらいだと言っていましたから」

「カーリーが2万ポイント以上の魔力……」

「ですから、街中でも平気でモンスターを連れ歩いてますけど、魔力量の少ない一般の人がやったら、下手すると魔力切れで倒れますよね」

「メタルスパイダーが、街中であまり働けないのは、それが原因か……」

「多分、そうだと思います。
それを前提にして、スター種がMRS国民となった場合、居住区を提供できるんですかって聞かれました」

「「……」」

「タケル君は、そういったモンスターが穏やかに暮らせる国を作ろうとしているようです」

「国って……MRSとの調整も必要でしょうに……」

「そこは気にしていないみたいですよ。
モンスターに限らず、そこで暮らしたい者がいれば受け入れる。
必要なものは各自が調達する。そんな感じみたいです」

「だが、国として必要な機材や費用はどうするんだ?
衣食住は……」

「必要なら自分で調達するだけです。
でも、例えば……スター種に何が必要なんでしょう」

「魔力……だけでいいのね……」

「すでに、上級のアンテロープ迷宮はタケル君の所有地になりました。次は超級のアマゾンに向かうようです」

「肉食系のモンスターだっているじゃないか……
自分で確保すればいいのか……」

「ええ。国の外で確保してもいいし、モンスターのドロップ品で交換してもいいでしょ」

「悪い考えの者が出てくる可能性もあるわよ」

「クイーンがいるんですよ。
テイムされなくても、一度リンクしてしまえば、クイーンに隠し事なんてできないですよ」

「だけど、ヒメちゃんはまだそこまでじゃないでしょ」

「内緒の話なんですけど、ヒメちゃんの体には、ニケの意思が宿っているそうです。
どんな感じなのかわかりませんけど」

「ニケって、あの初代モンスタークイーンのニケなのか?」

「ええ。スフィは驚かないんですか?」

「う……ん。少し前から、細い繋がりができたの感じなかった?」

「「ぜんぜん!」」

「監視されるとかじゃなくて、なんて言ったらいいかな……そう、お母さんの目の届く範囲にいる感じかな。
そうか、これがクイーンのリンクなんだ」

「どんな感じなんですか?」

「そうだな……、コアはさ、お母さんの見ている前で、悪いことできる?」

「できるわけないじゃないですか!
うちの母さんの怖さは、スフィだって知っているじゃないですか!」

「そうね。自我を通すことはあっても、母親の前で悪いことをしようって気持ちは起きないわよね。
そんな感じよ。
隠れようと思えば隠れられるけど、それって隠したいことがありますって宣言しているようなものでしょ。
やましい事がなければ、そのまま気にしなければよさそうね。」
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