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第5章
魔王の決断
しおりを挟む「仲間?
笑わせるな。都合の悪い時だけ仲間扱いか?
精霊絶対主義者?だれが?
この国は、神話級モンスターで成り立っている。精霊絶対主義者もその中の一部にすぎない。
じゃあ、それ以外のモンスターは?」
「……」
「あははっ、そんなの興味ないよね~!
見栄えが良かったり、特技があったりしたら役に就くこともできるさ。
じゃあ、ブチのハイエナは?
平凡なモンスターはどうなるか?
肉体労働だよ。主に鉱山送り」
「鉱山?」
「ヒト化を覚えて、運が良ければ果樹園や牧場の仕事にありつけるけどね。
知っているかい?
下層階級は、国外で仕事をすることも禁止されているんだ。
それどころか、国を出るのにも許可証が必要なんだ。
許可証は、原則申請すれば通るらしいんだけどね。
窓口で受理してもらうのに、賄賂が必要なんだよ」
「そ……そんな話、聞いたこともないぞ」
「そりゃあそうだろ。
お前らとは接点がないからな」
「わ……私たちをどうするつもりですか!」
「ああ、オスに用はない。
神話級のメスに種付けしたいって需要は多いからね。
安心しな、メスは可能な限り交尾・出産を繰り返すから殺しはしない。
残念だね、せっかくの白い毛並みだけど役にたたないよ。
そっちのメスは、ムジナのリクエストに入っているんだけど、先約があるからね。
ムジナには、抵抗したから殺したと報告しておくよ」
「ムジナ……副議長……
精霊絶対主義者の親玉じゃないんですか?」
「ああ?
まあ、あいつを利用したから、こういうポジションに就けたんだけどね。
最終的には、あいつも私たちのターゲットだよ」
「おい、余計なことは言うな!」
「まあ、二度と日の目を見ることはないんだから、少しの情報はサービスだよ」
◇ ◇ ◇
「レオが殺され、コアの四肢を貫かれた後で麻痺をかけられました。」
「じゃあ、神話級に害意を持った別の勢力が存在するってこと?」
「ええ、間違いないと思います。
しかも、精霊絶対主義者を隠れ蓑にして、表面に登場していない勢力ですね」
「さしあたって危ないのは、親人間派の神話級ね。
できれば、別の場所にかくまってあげたいところだけど」
「お気遣いいただき、ありがとうございます。
でも、MRS国内のことで、これ以上ご迷惑をおかけするわけには……」
「コアさん、何言ってんだよ。
放っておけば、カーリーやイシュタルさんにそいつらの手が伸びてくるのは分かりきっているでしょ。
それなら、俺は当事者だよ。カーリーは誰にも渡さない。
それに……魔王になるって決めたんだ。
恥ずかしいし、まだ力も足りないけどさ……」
「魔王?」
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