転生したら道具袋だった……おい、責任者出てこい!

モモん

文字の大きさ
14 / 26
第二章 新しい町

謁見

しおりを挟む
「な、なんだこれは!」

「床や壁が新築同然になり、家具も新品に……」

「か、課長、大変です!」

「どうした?」

「執務室が……キラキラしてます」

「なに?ちょっと失礼します」

うわ!ここもか!

「局長、執務室全体がここと同じになりました!」

「想像以上だな。
城全体で80室ある。いくらで請け負う」

「その前に、年末の大掃除の予算枠はどれくらいで?」

「金貨300枚だ」

「でしたら、外側込みで金貨500枚」

「変更は受けんぞ」

「よし、陛下に直訴する。
謁見の間で実演してくれ」

「結構です」

「あの、アキラさん、陛下って王様……」

「そうよ」

「粗相があると牢屋へ……」

「ないわよ!」



謁見の間かよ、小学校の体育館半分って感じか。
天井は高いし、カーペットの下がどうなるかは未知数だな。

「どうした総務局長。急に大掃除を前倒ししたいなどと。
それに、兵士長、訓練の途中なんだろうが、もう少し汚れを落として来いよ」

「申し訳ございません。緊急招集と聞き、直接まいりました」

「今、市中で噂になっている、アミノクリーンという商業ギルドの新サービスがございます。
これが、優れたものでありましたので、率先して城へも導入したく存じます」

「その程度のこと、お前の判断でやればいいだろう」

「それ以外にも、食事・下着・菓子など革命的な改革が起きつつあり、その中心にこの商業ギルド職員が絡んでおりますので、お見知りおきいただきたく呼んでおきました」

ザワザワ あれか? あの娘が?

「お待ちください」

「おお、ジェシカか、どうした」

「新サービスとは、アミノクリーン。夕海亭をきれいにしたもの。食事とはそこで昨日から提供になったサラダ類。
手のものを向かわせましたが入手できませんでしたわ。
その髪型も話題になっていて、ほかにも下着?菓子?聞いていませんわよ、そのような事」

「おそらく、数日のうちに話題になるかと存じます」

「というわけで、私も非常に興味がありますから、同席させていただきます」

「まあいい、好きにしろ」

「では、こちらが商業ギルドのアキラ副ギルド長とアミ嬢でございます」

「うむ、顔を見せてくれ」

「商業ギルドのアキラでございます」

「アミでござ……あっ」

「申し訳ございません。このような場所は初めてで失礼を」

「すみません、かかとの高いサンダルなんて、履いたことないものですから……」

クスクス

「よいよい。
で、目が不自由なのか?」

「はい、目は見えていませんが、最近になって魔法を覚えましたので、周りのことは分かります」

「わかった。続けてくれ」

「では、この謁見の間をきれいにしたいと思います。
ただ、絨毯の裏側がどうなるか……未知数です。
アミ、王様の前だからって緊張しなくていいわ。普段通りやってみて」

「はい、『クリーン!』」

キラキラキラーン☆彡♪

「まて、何だこれは……」

「あ、明るくなったのか?」

「壁や床が反射してるから実際に明るくなってるんだ」

「兵士長!洗濯の手間が省けたではないか。
それに、絵画のクスミも消えて、書き上げたばかりのようだ……」

「ちょっと待ってください。ティアラや宝石類が輝いています……。
お父様、彼女を私の側近にしてください。
きっと民の幸福につながるような事業を起こして見せます」

「お待ちください、ジェシカ様。
彼女はおそらくギルドにあってこそ、自由に動けます。
うちのスタッフに引き抜きたいのは本音ですが、それではおそらく自由な発想ができないでしょう」

「では、最小限の希望です。私の相談役として週一回登城させてください」

「副ギルド長、どうだ週一回、城の相談役としてアミ嬢を派遣してくれぬか」

「国王陛下のご要望とあれば否はございません」

「やった!」

「おまえのではないぞ、城の相談役だ」

「結構ですわ。彼女とのパイプができたんですから文句はありません。
それで、下着とか菓子とはどのようなものなのでしょう」

「菓子は甘いクリームを使ったもので、舌の上でとろけるような感じです。
下着は、胸帯を発展させたものでして、この場ではちょっと…」

「いいわ、次回登城の際には、サンプルを拝見できると嬉しいです」

「承知いたしました。
失礼ですが、別室をお借りして王女様のサイズを確認させて頂きたいのですが」

「ア、アミ、何を言い出すの!」

「縫製組合で、実際に試作品を作らせます。
アキラさんも一緒に測りましょうよ」

「いいわ、こっちへ来て頂戴」

「で、では、局長、後程事務室の方へ」

「わかりました。お待ちしてます」



「このコルセットが苦しいのよね」

グッ

「この乳の下と胸の高さが重要になります」

「乳を包みような縫製がキモね。
確かに、胸のラインがきれいに見えるわね。
コルセットなしでもメリハリがつくから、あとは体のラインを生かした服を作ればいいわね」

「それと、胸元を強調するような、控えめな細い鎖のネックレスを考案中です。
ワンポイントで小さめの宝石をつけて」

「ジャラジャラしたネックレスは不要って事ね。
大賛成だわ。
ほら、副ギルド長も早く脱いで」

「いえ、私は年ですし……」

「ふうん、部下の発案に賛成できないんだ……」

「いえ、脱ぎますよ……」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ

如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白? 「え~…大丈夫?」 …大丈夫じゃないです というかあなた誰? 「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」 …合…コン 私の死因…神様の合コン… …かない 「てことで…好きな所に転生していいよ!!」 好きな所…転生 じゃ異世界で 「異世界ってそんな子供みたいな…」 子供だし 小2 「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」 よろです 魔法使えるところがいいな 「更に注文!?」 …神様のせいで死んだのに… 「あぁ!!分かりました!!」 やたね 「君…結構策士だな」 そう? 作戦とかは楽しいけど… 「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」 …あそこ? 「…うん。君ならやれるよ。頑張って」 …んな他人事みたいな… 「あ。爵位は結構高めだからね」 しゃくい…? 「じゃ!!」 え? ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

処理中です...