稀代の魔物使い

モモん

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第Ⅳ章 ワイバーンの故郷

メイドさん増員します

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「ジャネットさん、財務局で誰かうちへ常駐させたいだけど、いい人いませんか」

ジャネットさんは、内務局から派遣されている私の補佐役です。

「財務局ですか、ちょっと調整してみますね」

それから執事のナタリーさんと次のアルトハイン派遣のマリアーナさんを呼んで打合せします。

「次のアルトハインへ派遣するときに、もう二人派遣したいんですけど」

「何か、追加の仕事でもあるんですか?」

「ワイバーン3匹を常駐させますので、そのアドバイス役とマリアーナさんの補佐です。
それから、セシルに毎日魚を仕入れさせますので、そのサポートもお願いしたいです。
人選をマリアーナさんにお願いします。
これは、出発の3日前までに決めてもらえれば結構です」

「承知いたしました」

「ナタリーさんには、そのメイドさんの補充をお願いします」

「承知いたしました」

「それで、ナタリーさんの負担が相当増えていると思いますので、金銭管理専門に財務局から一人派遣してもらいます」

「ありがとうございます。
魚を仕入れるとなると、向こうへの支払いと城へ納品する収入が増えますので、調整だけでも楽になります」

「すいません。
普通の貴族の執事なら、こんなに忙しいことはないでしょうに……」

「何をおっしゃいますやら。
名誉男爵から、すでに伯爵にまでご出世されて、周りからは羨望の的なんですよ。
こんな若輩者が、公爵家の執事のお爺ちゃんたちと同等の目で見られているほどです。
パーティーの心配をするよりも、よほど刺激的な毎日ですからご心配なく」

「そういえば、伯爵位就任パーティーの件はどうなりました」

「後見人の件を含めて、全部お断りしておきました。
何しろ、国王が後見人みたいなものですからね。
それからメイドの増員ですが、できれば7人ほど増やしたいと思います。
アルトハインがらみで5人とワイバーンの関係で2人。
採用の順番待ちは30人ほどおりますので、その中から人選いたします」

「そんなにいるの」

「最近は、貴族家の長女も増えてきているんですよ。
嫁入り修行にうってつけとか、ここから王族に嫁に出したのも大きかったようですね」

「それなんだけど、パトリアが3年後に次期王妃さまになるみたい」

「「じゃあ、カイン王子様から!」」

「そうみたい」

「おめでとうございます!……って、シーリア様はご両親じゃないですね。
それから、伯爵位からは門番を派遣されるようなんですが、どうなさいますか?」

「レオンやコロンたちがいるから必要ないと思うけど、みんなが不安なら入れてもいいわよ」

「ジャネットさんから、女性兵士を3人確保できたと連絡が入りましたけど」

「だったら、住み込みにしてもらって、メイドさん兼任?」

「それ、いいですね」

「じゃ、決定でお願いします」

我が家のメイドさんは忙しい。
多少余裕をもって雇う分には問題ありません。
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