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春の12ページ
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「俺さ、由紀に伝えないといけないことがあってさ・・・」
春斗が由紀を抱きしめて言った。
「今まで隠しててごめん。でも、俺ももう後悔したくないんだ・・・。誰かと歩いてる由紀のこと見たくねー。」
由紀が動揺をしながらも何を言おうとしているのかを悟った。
「ちょ、ちょっと待って春斗?何言ってんの?誰のところにも行かないよ?」
2人が同時に口を開いた。
俺・・・
私・・・
「あの時からずっと好きだったから!」
2人とも考えていることもタイミングも同じだった。しかし、2人はそれ以上に気になることがあった。
「あの時からっていつだよ?」
春斗の問に「私も気になる」と由紀も聞き返した。
「俺は、5歳の頃のあの公園だけど?」
由紀がその答えに目を輝かせて言った。
「ほんと、どこまでも以心伝心だね!」
由紀はくすくすと笑った。春斗がその笑顔を見て言った。
「俺らってほんとバカだよな・・・どんだけ周り巻き込むんだってな」
「ほんとだよね」と由紀が笑いながら答えた。それに対して春斗も笑いが込み上げてきた。
「ほんとに人騒がせすぎるだろー」
図書室の隣の教室からその状況を覗いていた玲がつぶやいた。
「ほんとよね?私らのくろーなんて知らないんだろうねー」
玲の背後から現れたのは、薫だった。
「でもいいの?これでほんとに終わっちゃったよ?」
玲が薫に問いかけるが、それに対して薫が答える。
「何言ってんのよ?あの時から覚悟決めてんの!じゃなきゃわざわざ部室提供しません!」
そう、薫が入っていたのは茶道部だったのだ。
「てか、あんたはほんといつもいつも突然なのよ!たまたま私が先生に呼び出されてなきゃどうするつもりだったのよ?もう少し計画性を・・・」
薫が言い終わる前に玲が割り込む。
「悪いと思ってるよ~」
「それ、思ってないじゃん。」
薫が玲を見てつぶやいた。
「でもさ、ずっとこうしてあんたと一緒にいて思ったのよねー。玲ってそういうところほんとかっこいいじゃん」
薫の言葉に少し照れながら玲が言った。
「俺もさ、薫のそういうところ結構すきだよ?」
その答えが帰ってくると思っていなかった薫は、顔を赤くして両手で顔を隠した。それを見た玲が笑って言った。
「薫って照れることあるんだね」
いつもの笑顔で言うと、それが悔しかったのか薫が少し拗ねたように反抗する。
「何よ!悪い?私だって本気で・・・」
薫が言い終える前に玲が薫を抱きしめる。
「俺も本気だよ?」
薫の耳元で玲が囁いた。その言葉に余計に顔を赤くする薫。抱き返すようにそっと手を回した。
こうして2つのカップルが同時に出来た瞬間だった。
こうしてまた4人は一緒に過ごすことが増え、以前のように高校生活を過ごしていた。しかし、一つだけ違っていることもある。
それは・・・。
「春斗!お昼一緒に食べよ?」
由紀が春斗の腕を掴んで言った。
「全くあんたらは~、いつもお熱いことで、夏の暑さとも相まって暑苦しさ倍増よ!」
少し拗ねた様子で2人を見る薫。
「あーあ~、ほんっと暑苦し~わ~」
背後から薫に玲が近づき、耳元でささやいた。
「俺の迎えが遅いからって春斗達に当たらないの。まぁ、そうやって僻む所も可愛げあっていいけどね。」
少し照れながら薫が怒る。
「べ、別に僻んでない!てか、いつもいつも遅すぎ!由紀なんてすぐに春斗にあいに来んのよ?それなのにあんたは!」
怒る薫の唇にそっと人差し指を当てて言った。
「あんまり怒ると美容に悪いよ」
不敵な笑みを浮かべて玲が言った。そんなことはお構い無しの春斗。
「お前らこそ暑すぎんだろ。お前ら見てると冷たいもの飲みたくなるわ~。先行ってるからな~。」
春斗が既に教室から出て1人中庭に向かった。
あまりにスムーズすぎて硬直していた由紀だったが、置いていかれたことに気がつくと、ダッシュで春斗の後を追いかけて行った。
その姿を見て、薫と玲が笑いあっていた。
「ほんと、2人とも前にも増して仲良しじゃん」
心から笑顔を見せる薫を見て玲が言った。
「あん時はほんとにびっくりした。ふられた勢いで告られたのかと思ってたから」
冗談交じりで笑う玲に薫が言った。
「は?そんなわけないでしょ?じゃなきゃこんなに幸せな訳ないじゃん。ほら、馬鹿なこと言ってないでさっさと行くわよ?」
玲が少し照れたように笑った。
「薫もほんとに素直じゃないよね?」
「は?あんたは何考えてんのかわからなすぎなのよ!てか、それはこっちのセリフなんですけど?」
どーどーとなだめようとする玲。
「ったくおせーぞー」
先に中庭に来ていた春斗が2人に言った。「ごめんごめん」と駆け寄る玲と薫。
「見てみて~、今日私お弁当作ったんだー」
「由紀・・・あんたの女子力高すぎ・・・」
「俺は薫に女子力なんて求めてないから」
「いい顔で言うな!」
「ったくうるせーな、薫もそれくらいにしてやれって、玲がもうグロッキーだから」
こうして4人の物語は幕を閉じたのだった。
春斗が由紀を抱きしめて言った。
「今まで隠しててごめん。でも、俺ももう後悔したくないんだ・・・。誰かと歩いてる由紀のこと見たくねー。」
由紀が動揺をしながらも何を言おうとしているのかを悟った。
「ちょ、ちょっと待って春斗?何言ってんの?誰のところにも行かないよ?」
2人が同時に口を開いた。
俺・・・
私・・・
「あの時からずっと好きだったから!」
2人とも考えていることもタイミングも同じだった。しかし、2人はそれ以上に気になることがあった。
「あの時からっていつだよ?」
春斗の問に「私も気になる」と由紀も聞き返した。
「俺は、5歳の頃のあの公園だけど?」
由紀がその答えに目を輝かせて言った。
「ほんと、どこまでも以心伝心だね!」
由紀はくすくすと笑った。春斗がその笑顔を見て言った。
「俺らってほんとバカだよな・・・どんだけ周り巻き込むんだってな」
「ほんとだよね」と由紀が笑いながら答えた。それに対して春斗も笑いが込み上げてきた。
「ほんとに人騒がせすぎるだろー」
図書室の隣の教室からその状況を覗いていた玲がつぶやいた。
「ほんとよね?私らのくろーなんて知らないんだろうねー」
玲の背後から現れたのは、薫だった。
「でもいいの?これでほんとに終わっちゃったよ?」
玲が薫に問いかけるが、それに対して薫が答える。
「何言ってんのよ?あの時から覚悟決めてんの!じゃなきゃわざわざ部室提供しません!」
そう、薫が入っていたのは茶道部だったのだ。
「てか、あんたはほんといつもいつも突然なのよ!たまたま私が先生に呼び出されてなきゃどうするつもりだったのよ?もう少し計画性を・・・」
薫が言い終わる前に玲が割り込む。
「悪いと思ってるよ~」
「それ、思ってないじゃん。」
薫が玲を見てつぶやいた。
「でもさ、ずっとこうしてあんたと一緒にいて思ったのよねー。玲ってそういうところほんとかっこいいじゃん」
薫の言葉に少し照れながら玲が言った。
「俺もさ、薫のそういうところ結構すきだよ?」
その答えが帰ってくると思っていなかった薫は、顔を赤くして両手で顔を隠した。それを見た玲が笑って言った。
「薫って照れることあるんだね」
いつもの笑顔で言うと、それが悔しかったのか薫が少し拗ねたように反抗する。
「何よ!悪い?私だって本気で・・・」
薫が言い終える前に玲が薫を抱きしめる。
「俺も本気だよ?」
薫の耳元で玲が囁いた。その言葉に余計に顔を赤くする薫。抱き返すようにそっと手を回した。
こうして2つのカップルが同時に出来た瞬間だった。
こうしてまた4人は一緒に過ごすことが増え、以前のように高校生活を過ごしていた。しかし、一つだけ違っていることもある。
それは・・・。
「春斗!お昼一緒に食べよ?」
由紀が春斗の腕を掴んで言った。
「全くあんたらは~、いつもお熱いことで、夏の暑さとも相まって暑苦しさ倍増よ!」
少し拗ねた様子で2人を見る薫。
「あーあ~、ほんっと暑苦し~わ~」
背後から薫に玲が近づき、耳元でささやいた。
「俺の迎えが遅いからって春斗達に当たらないの。まぁ、そうやって僻む所も可愛げあっていいけどね。」
少し照れながら薫が怒る。
「べ、別に僻んでない!てか、いつもいつも遅すぎ!由紀なんてすぐに春斗にあいに来んのよ?それなのにあんたは!」
怒る薫の唇にそっと人差し指を当てて言った。
「あんまり怒ると美容に悪いよ」
不敵な笑みを浮かべて玲が言った。そんなことはお構い無しの春斗。
「お前らこそ暑すぎんだろ。お前ら見てると冷たいもの飲みたくなるわ~。先行ってるからな~。」
春斗が既に教室から出て1人中庭に向かった。
あまりにスムーズすぎて硬直していた由紀だったが、置いていかれたことに気がつくと、ダッシュで春斗の後を追いかけて行った。
その姿を見て、薫と玲が笑いあっていた。
「ほんと、2人とも前にも増して仲良しじゃん」
心から笑顔を見せる薫を見て玲が言った。
「あん時はほんとにびっくりした。ふられた勢いで告られたのかと思ってたから」
冗談交じりで笑う玲に薫が言った。
「は?そんなわけないでしょ?じゃなきゃこんなに幸せな訳ないじゃん。ほら、馬鹿なこと言ってないでさっさと行くわよ?」
玲が少し照れたように笑った。
「薫もほんとに素直じゃないよね?」
「は?あんたは何考えてんのかわからなすぎなのよ!てか、それはこっちのセリフなんですけど?」
どーどーとなだめようとする玲。
「ったくおせーぞー」
先に中庭に来ていた春斗が2人に言った。「ごめんごめん」と駆け寄る玲と薫。
「見てみて~、今日私お弁当作ったんだー」
「由紀・・・あんたの女子力高すぎ・・・」
「俺は薫に女子力なんて求めてないから」
「いい顔で言うな!」
「ったくうるせーな、薫もそれくらいにしてやれって、玲がもうグロッキーだから」
こうして4人の物語は幕を閉じたのだった。
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