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第壱章
ゲーム開始
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ここは神たちの聖域。
ここでは神々による選別会議や、下界のモノたちを監視する神聖な場所。
そしてこの場所で本日、新たな選別会議が行われようとしていた。
この聖域の名は…
「エデンガーデン」
「本日皆様にお集まりいただいたのは他でもない。」
最高神が告げる。
「諸君、ゲームをしないか?」
その言葉に対し一同は騒然とした。
「ゲームだと?」
「ゲームと言ってもただのゲームでは無い。文字通り人生ゲームだ。」
その後の最高神の言葉は、場を一気に凍りつかせた。
「我々天界の民と下界のモノたちの命のやり取りだ」
人類を生み出した神ウラヌスが意見する。
「下界の民達の人生をゲームで決定するですと?それが何を意味するかあなたは分かっているのか?」
「分かっているとも、だからこそゲームなのだ。我ら神々が個々に見守っていても下界は何も変わらない。世界紛争、人間同士の差別、環境汚染。彼らが生きている世界になんの意味がある?これ以上彼ら下界のモノたちを生かしておくメリットはどこにあるというのだ?」
「しかしながら人界の民がいることで守られてきたこともあります!それに1部の人間がそのような事をしているに過ぎない!もっと広く世界を見るべきです!」
「ほお、では見せて頂こうか、その広い視点から下界を・・・」
そう言うと最高神は7つの人の形をした駒と0から9の数字が書かれたサイコロをテーブルに置いた。
「これはゲームだ、下界の民の命と我ら7人の神の命をかけた」と最高神は言い放つ。
「私たちの命もですか!?」
最高神は英智の神メーティスの反論の言葉には耳を貸さず話を続ける。
「ここに用意された駒だが・・・」
「そのようなことより、命をかける以上皆が納得する説明をすべきです!」
メーティスが話にさらに割り込み異論を唱えた。
最高神は「はぁ・・・」とため息をつくと説明を始めた。
「そろそろ我らも世代交代では無いか?今までと同じやり方では、この先の未来必ず戦争がおこる!そうならないために今までと同じではダメのだ!」
さらに続けて
「下界の民にしても、この天界にしてもそうだ!公平なやり方で、尚且つ皆が納得出来るやり方で最高神を決めるべきなのだ。考えても見たまえ、今この時ですら最高神である私の意見など誰も聞かないでは無いか?」
「確かに、そうかもしれませんね。」
太陽の神アマテラスが話し始める。
「私は、太陽神として地上の人々を観察、監視して参りました。しかしながら、彼ら地上の民は、無駄な争いを続け、同じ民での命の奪い合いを幾度となくひろげています。」とアマテラスは賛成派の意見を述べる。
「しかしながら、我々神々もまた、陰湿な最高神争いを幾度となく繰り返し、地上の民達の事など見て見ぬふりではありませんか?それは私も含めて同じこと・・・。だからこそ現最高神様は我らに試練をお与えになられているのではありませんか?」
アマテラスの言葉に一同は言葉が出なかった。
「確かに、そうですな・・・」
海の神ポセイドンが賛成する。
それに続くように、大地の神ガイアが強く主張する。
「そうですな、我もみなと同じ意見だ。大地は荒れ、草木は生きる場を失い、生物もまた、人々の争いや環境汚染が原因で生きる場も、その生態すらも脅かされております。我はこれ以上大地が侵されることに我慢なりませぬ!」
こうして6人の神の意見が出揃った。この議論に決着を付けるには、最高神の意見を除いた神達の多数決により決定する。
よって、最後の神の意見により決定するも同意であるが、「我にはこのような会議などどうでもよい、この詰まらん世界に娯楽が出来るのならばそれだけでよいわ。」
命の神ハデスが最後の賛成意見を述べた。
「これにて全ての意見は出揃った訳だが、多数決により人生ゲームを開始とする!」と最高神が手を前に突き出し会議の終了の号令をあげた。
「それでは先程の続きを・・・」
「その様な説明に意味などあるまい。さっさと始めたらどうだ?」
最高神が話し始めたところにハデスが割って入った。
「ルールが分からぬ方がスリルがあって面白みがあるではないか?皆もそうは思わぬか?」
ハデスが不敵な笑みを浮かべると、一同は静まり返った。
「皆は意見がないようですぞ?最高神殿。」
沈黙は暗黙の了承だ。
「では、ルール説明なしで始めよう。皆それぞれに用意された駒を選ぶがよい。」
最高神はテーブルの真ん中に駒を広げた。
「選んだようだな、位の高い神からサイコロを振る。出た目の数だけ駒を進める。それでは我から行こう。」
最高神がサイコロを振る。
出目は⑤、駒を5つ進める。
(このマスに止まると職業が選べます。サイコロを振って下さい。)
どこからか謎のアナウンスが流れる。
コロコロ・・・。
(③が出ましたので貴方のコマの職業は男子高校生です。共に生き残れるように頑張ってください。)
次に地位の高いハデスは⓪
(⓪が出ました。10マス進んで下さい)
ここでも同じく職種を選べるようだ。
サイコロを振る。
ハデスのコマは詐欺師だ。
つまり、1から10までは必ず職業の選択であることがわかった。
次にアマテラスは②、2マス進む。同じくアマテラスがサイコロを振る。
職業は女子高生だ。
メーティスは④で4マス進む。サイコロを振った。
メーティスの職業は看護師。
ポセイドン、①が出たので1マス進み水泳選手となった。
ガイアは③で3マス進み大工となった。
最後はウラヌス。⑧が出たので8マス進みサイコロを振った。
ウラヌスはパイロットだ。
こうして全てのコマが選ばれた。
(これより、あなた方の魂をコマとリンクします。)再び謎のアナウンスが流れる。
(これにより皆様の身に起こったことは全て現実のものとなります。ご武運をお祈り致します。)
「聞いての通りだ、これより本当のゲームを始めるとしよう・・・。」
最高神の掛け声とともにゲームが始まった。
視点は変わり、それぞれのコマとなった人間たちの様子へ・・・
「やっほー、和真!!」
明るく太陽の様な女子高生【平野 葵】
この子はアマテラスのコマとなった太陽のように天真爛漫な女の子だ。
「朝から何だよ葵。」
面倒くさそうに返事をする男子高校生【大山 和真】
彼こそが最高神の使用するコマだ。
ここから物語は始まる・・・。
ここでは神々による選別会議や、下界のモノたちを監視する神聖な場所。
そしてこの場所で本日、新たな選別会議が行われようとしていた。
この聖域の名は…
「エデンガーデン」
「本日皆様にお集まりいただいたのは他でもない。」
最高神が告げる。
「諸君、ゲームをしないか?」
その言葉に対し一同は騒然とした。
「ゲームだと?」
「ゲームと言ってもただのゲームでは無い。文字通り人生ゲームだ。」
その後の最高神の言葉は、場を一気に凍りつかせた。
「我々天界の民と下界のモノたちの命のやり取りだ」
人類を生み出した神ウラヌスが意見する。
「下界の民達の人生をゲームで決定するですと?それが何を意味するかあなたは分かっているのか?」
「分かっているとも、だからこそゲームなのだ。我ら神々が個々に見守っていても下界は何も変わらない。世界紛争、人間同士の差別、環境汚染。彼らが生きている世界になんの意味がある?これ以上彼ら下界のモノたちを生かしておくメリットはどこにあるというのだ?」
「しかしながら人界の民がいることで守られてきたこともあります!それに1部の人間がそのような事をしているに過ぎない!もっと広く世界を見るべきです!」
「ほお、では見せて頂こうか、その広い視点から下界を・・・」
そう言うと最高神は7つの人の形をした駒と0から9の数字が書かれたサイコロをテーブルに置いた。
「これはゲームだ、下界の民の命と我ら7人の神の命をかけた」と最高神は言い放つ。
「私たちの命もですか!?」
最高神は英智の神メーティスの反論の言葉には耳を貸さず話を続ける。
「ここに用意された駒だが・・・」
「そのようなことより、命をかける以上皆が納得する説明をすべきです!」
メーティスが話にさらに割り込み異論を唱えた。
最高神は「はぁ・・・」とため息をつくと説明を始めた。
「そろそろ我らも世代交代では無いか?今までと同じやり方では、この先の未来必ず戦争がおこる!そうならないために今までと同じではダメのだ!」
さらに続けて
「下界の民にしても、この天界にしてもそうだ!公平なやり方で、尚且つ皆が納得出来るやり方で最高神を決めるべきなのだ。考えても見たまえ、今この時ですら最高神である私の意見など誰も聞かないでは無いか?」
「確かに、そうかもしれませんね。」
太陽の神アマテラスが話し始める。
「私は、太陽神として地上の人々を観察、監視して参りました。しかしながら、彼ら地上の民は、無駄な争いを続け、同じ民での命の奪い合いを幾度となくひろげています。」とアマテラスは賛成派の意見を述べる。
「しかしながら、我々神々もまた、陰湿な最高神争いを幾度となく繰り返し、地上の民達の事など見て見ぬふりではありませんか?それは私も含めて同じこと・・・。だからこそ現最高神様は我らに試練をお与えになられているのではありませんか?」
アマテラスの言葉に一同は言葉が出なかった。
「確かに、そうですな・・・」
海の神ポセイドンが賛成する。
それに続くように、大地の神ガイアが強く主張する。
「そうですな、我もみなと同じ意見だ。大地は荒れ、草木は生きる場を失い、生物もまた、人々の争いや環境汚染が原因で生きる場も、その生態すらも脅かされております。我はこれ以上大地が侵されることに我慢なりませぬ!」
こうして6人の神の意見が出揃った。この議論に決着を付けるには、最高神の意見を除いた神達の多数決により決定する。
よって、最後の神の意見により決定するも同意であるが、「我にはこのような会議などどうでもよい、この詰まらん世界に娯楽が出来るのならばそれだけでよいわ。」
命の神ハデスが最後の賛成意見を述べた。
「これにて全ての意見は出揃った訳だが、多数決により人生ゲームを開始とする!」と最高神が手を前に突き出し会議の終了の号令をあげた。
「それでは先程の続きを・・・」
「その様な説明に意味などあるまい。さっさと始めたらどうだ?」
最高神が話し始めたところにハデスが割って入った。
「ルールが分からぬ方がスリルがあって面白みがあるではないか?皆もそうは思わぬか?」
ハデスが不敵な笑みを浮かべると、一同は静まり返った。
「皆は意見がないようですぞ?最高神殿。」
沈黙は暗黙の了承だ。
「では、ルール説明なしで始めよう。皆それぞれに用意された駒を選ぶがよい。」
最高神はテーブルの真ん中に駒を広げた。
「選んだようだな、位の高い神からサイコロを振る。出た目の数だけ駒を進める。それでは我から行こう。」
最高神がサイコロを振る。
出目は⑤、駒を5つ進める。
(このマスに止まると職業が選べます。サイコロを振って下さい。)
どこからか謎のアナウンスが流れる。
コロコロ・・・。
(③が出ましたので貴方のコマの職業は男子高校生です。共に生き残れるように頑張ってください。)
次に地位の高いハデスは⓪
(⓪が出ました。10マス進んで下さい)
ここでも同じく職種を選べるようだ。
サイコロを振る。
ハデスのコマは詐欺師だ。
つまり、1から10までは必ず職業の選択であることがわかった。
次にアマテラスは②、2マス進む。同じくアマテラスがサイコロを振る。
職業は女子高生だ。
メーティスは④で4マス進む。サイコロを振った。
メーティスの職業は看護師。
ポセイドン、①が出たので1マス進み水泳選手となった。
ガイアは③で3マス進み大工となった。
最後はウラヌス。⑧が出たので8マス進みサイコロを振った。
ウラヌスはパイロットだ。
こうして全てのコマが選ばれた。
(これより、あなた方の魂をコマとリンクします。)再び謎のアナウンスが流れる。
(これにより皆様の身に起こったことは全て現実のものとなります。ご武運をお祈り致します。)
「聞いての通りだ、これより本当のゲームを始めるとしよう・・・。」
最高神の掛け声とともにゲームが始まった。
視点は変わり、それぞれのコマとなった人間たちの様子へ・・・
「やっほー、和真!!」
明るく太陽の様な女子高生【平野 葵】
この子はアマテラスのコマとなった太陽のように天真爛漫な女の子だ。
「朝から何だよ葵。」
面倒くさそうに返事をする男子高校生【大山 和真】
彼こそが最高神の使用するコマだ。
ここから物語は始まる・・・。
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