元女神様と現世でreSweetライフ!! スキマノハナシ

美味しい肉まん

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天界決戦帰還編

3 お客様来襲

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 取り敢えず急いでアパートへと帰っていく、人の流れはまばらだ。そもそも……
「なぁ茉希? 今日って何日で何曜日だ?」
「アレ? 何日だっけ?」
「なんか、今更だけど俺たちってやばくないか? スマホ、スマホっと……」
 そう思いポケットを弄るが、スマホなんてない。あの事件が起きたのは、正月が過ぎてから少し経ってからだから……
「一月? なのか?」
「にしては暖かくない?」
「「まさか……」」
「急ぐぞ茉希!」
「うん!」

 確かにそこまで寒くない、雪も積もっていない。何故かそこはかとなく暖かい。もしかして天界での戦いで過ごした時間て実は…せめて数年経過してたなんて事は無いだろうと思いたい、やがてアパートに着き、俯き加減で玄関を開けると、見慣れない靴があった。茉希と顔を見合わせると部屋から。
「美味しいですヤエ様‼︎ この料理はなんと言うのですか‼︎ これも! それも!」
「それは鮭の塩焼きで、これが……ハムエッグに……」
「ちゃんとこのサラダも食べなさいよ! 野菜って大事なんだから……」
「なんという…ただの生野菜がこのタレを掛けただけでこんなにも美味しく‼︎」

 あぁと思い無言で茉希と2人でドアを開けると、そこにはとなったはずの『ノエ』がそれは美味そうに飯を食っていた……

「おかえりなさい! 健さん! 茉希さん! お久しぶりです!」
「お久しぶりじゃないよノエ……お前さ、今朝別れたばかりだよな?」
「およそ50年後にお会いしましょうとか言ってなかった?」

 本当にそうだよ今朝別れて、お久しぶりってどういうこと?

「ちょうどアンタ達2人が出て行った後にやってきたのよノエは、ちょっと成長してるでしょ?」
 そう言われれば大人びているような気もする。まぁ歳は聞かないでおこう、三女神がキレかねないからな……
「あの…健さん…そんなに見つめないでください…茉希さんも……」
「アナタ、ノエさ…こほん、ノエが話があるって」
「どうせ未来からやってきたんだろ?」
「わかりますか! 嬉しいです! こうしてまた健さんと茉希さんと出会えて!」
「取り敢えず座ろうか茉希」
「だね……」
「取り敢えずこれ片付けちゃうね」
 ヒエがテーブルの上を片付け食器を洗い終えると、今度は俺がコーヒーを5人分用意して座り配る、ノエが甘くしてくださいねと曰うのでミルクと砂糖をたっぷり入れてやった。
 ノエが一口、コーヒーを飲むと満面の笑顔で。
「それじゃあ何処から話しますかぁ?」
「現在の状況と、今朝別れたノエとの関係をお願いするよ」
「そうですねぇ、私は人間界でいうところの約150年後からきたことになります」
「はぁああッ⁉︎」
 俺は驚き、ヤエとヒエが微妙な顔つきになっているがどうしたんだろう?
「あのっアナタも知ってるでしょうけど、神にとって時間は……」
「知ってる、超越してるんだよね。だから俺はヤエと出逢えた」
「うん、嬉しい……」
 ヤエはいつも俺の左手側に座り寄り添ってくれる、手を握ろうとすると。
「こんな時に雰囲気作ってんじゃ無いわよ‼︎」
 ゴンッとヒエにゲンコツされた……ちょっと泣きそうになる。
「取り敢えず続けて良いですか? ヒエ様ヤエ様?」
「良いわよ続けて、この2人には後で制裁を与えておくから!」

 そこからノエの話が始まった、イグドラシルと一体化し俺たちと別れてからのことだったという。
「先ず私は現在の天界を解体しました」
 にっこり笑顔でとんでも無いことを言ってきた。案の定その場に居た全員が俺も含めコーヒーを噴き出した。
「何してくれてんだお前! 今この世界に神は居ないのか⁉︎」
「居ますよ? ちゃんと御勤めをはたしている神達は……地上に」
「ってことは何かあの時、天界でただ過ごしていただけの神、俺を排除しようとして騒動を起こした……」
「はい、己が保身と安寧だけを望むような神は必要ありません、いまや天界に住まう神に力もありません」
「つまり?」
「ただの人間以下の存在ですね! 勿論、改心して己の勤めを果たそうとする神には再び力を与えていますが」
 怖いことを仰る唯一神様だ……
「あっいけない! これはとっておきの話にするつもりでした!」
「じゃあ普通の話でお願いできるかなノエ様」
「やめてください健さん! 様は要りません冗談でもです‼︎」
「じゃなんでヤエとヒエは様づけなんだ?」
「それは……私の尊敬する方で敬愛しており何より人間を愛している方達だからです」
「私達の愛は健に向けたものよ、そんな立派なことじゃないわ」
「そんなこと関係ありません‼︎ 素敵な事じゃないですか‼︎ 1人だろうと何人だろうと愛は……」
「もうその話はいいや次行こう」
 ノエもちょっとめんどくさい神様だなこりゃ
「めんどくさいですか私?」
「心が読めるのかお前……悪かった……ごめん、愛っていいよね‼︎」
「ですよね‼︎ もう健さんに対するヤエ様の愛の深さには私もう……」
「いいから次行こう次‼︎」
 ちょっと恥ずかしくなった、そしてヒエと茉希の目が、私達だって負けてないって、訴えているのが心が読めなくてもわかってしまうのがちょっと嬉しい。
「それではちゃんとお話ししますね!」

 先ず天界の解体を行うと同時にこの世界の歴史を刻むイグドラシルの中で必死に歴史の修正を行なっていたらしい。ノエ曰く、途方に暮れる時もあった程の作業だったという。アッチの歴史を糺せば此方が破綻してしまうと言った具合で、終わりが見えなかったらしい。それでもノエは自身のリソースの大半を注ぎ込んで修正してくれた素晴らしい神様であった。ちなみに一番厄介だったのは『俺達』の事だったらしい、になった俺の存在が特異点としてあった為、如何にもこうにも融通がきかず、俺達4人が歴史改変しまくった影響が一番辛かったそうだ。そこまで聞いて。
「すみませんでしたあああああっ‼︎ ほらお前達も謝って‼︎ 土下座してっ‼︎」
「ノエ! 今日の夕御飯一緒にどう⁉︎ 私、精一杯頑張るから!」
「ノエ! 肩凝ってない⁉︎ 私マッサージ上手いの!」
「ノエ! 今晩アタシと一緒に寝よう! アタシがリー」
「茉希はちょっと黙ろうかっ!」
 ゴスンっとゲンコツを喰らわせておく。
「いだいっ!」
「でも茉希さんが一番活躍されてましたよ? ある意味ですけど」
「はぁ⁉︎ 茉希が?」
「はい、茉希さんがヒエ様とヤエ様の御力で過去に戻りとなった時間軸ですね」
「あ~あの時の話? 今のヒエ達にはわかんないんだっけ?」
「⁇」
「実は茉希さん、ヒエ様のが本格的になる少し前に転移してるんです」
「アハハ……その話今いる? アタシちょっと用事が……」
「用事なんてないわよねぇ茉希? 私達が何したかなんて……憶えてるに決まってるでしょうがぁッ!」
「一度は女神に戻ったのよ私とヒエは、もう全部わかってるのよ‼︎ この女ったらし‼︎」
「とか言ってますけどぉ健さん……お二人は時間転移に記憶改変迄しているんですよ……」
「ちょっと詳しく聞かせろノエ」
「「ストオオオォォォオオオプッ‼︎ ノエやめて‼︎」」

 詳しく聞くと、今現在の時間軸つまり俺が黒い結晶を消滅させた世界のさらに前に、大人の茉希がやってきていて伍堂愛を名乗り、市役所に勤務しつつさらにヒエの呪いを緩和し、死人を出さないように上手くやりくりしていたらしい。その上で俺達が終わらせたと……
本気マジで‼︎ 茉希⁉︎」
「そーなっちゃうのかなぁこれは……テヘッ!」
「テヘッ! じゃないよ! 通りで死人が出てなかったわけだよ‼︎ あの時は! なんか変だと思っていたんだよっ! ってことは記憶の改変って……」
「その時に伍堂愛として存在できるようにです!」
「じゃあ神三角刀と神三角槍もその時に⁉︎」
「だから大変だったです…この点を修正すると現在が消失してしまいずっと繰り返すハメになるので……」

 そこから更にノエの話が始まった、全部元を辿れば俺が歴史を繰り返している間には悲惨な結末、拗れた結末、凄惨な結末しか残っていなかったらしく、だからこそ茉希の時間転移が重要になってくることがわかったらしい。結果そこから先は微調整しつつ今の歴史に至るとの事。

「でも良かったよ、これでもうこの先なにも起らないんだな?」
「未来については何も言えません!」
「いや未来はいいや、それよりも大事な事があるんだ」
「はい?」

 「俺達の明日はどっちだ?」
 
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