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第2章~守るために強くなると誓いました~
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しおりを挟む「それでどうしてこうなる訳?」
鏡の前に立たされたリヒトは仏頂面でそこに映る顔を睨みつけた。
傍らにたつテーラは微苦笑でリヒトの肩に指示された生地をそっとあわせる。
「わざわざ新調しなくても俺ちゃんと持ってるし。というかこんなことしてる場合?」
「ボスが仕立ててくれるつってんだからいいじゃねぇか。
……これより前のヤツのんがいいな」
「オイ、そっちの生地見せろ」
「………ボスもジオもどうしてそんなにノリノリなの?」
不満そうな顔をしているのはリヒトだけでノクトもジオも真剣な顔でサンプルの生地を選んでいる。
思わず半眼になってその姿を見てもふたりは気にしない。
それどころか何故かリヒトが文句を言われる側になる。
「お前が勝手に仕立てちまってるのが悪い。」
「理不尽!!」
「ボスと俺がどれだけ楽しみにしてたと思ってんだ!!」
「えぇえ!?というかジオがそういう仕事をいれたから慌てて仕立てたんだよ!?俺!」
「スキップで卒業したのを黙ってたのはどうなんだ?」
「そ、れは、……俺が悪い…です。
でも!」
「じゃあ、アレとそれと、それからあっちのも」
「ボス、これはいいのか?」
「それもだな」
「待って!多い!多いよ!!」
「大丈夫だ。そっち系の仕事を全部お前に任せるようになれば少ないくらいだしなぁ」
「えぇぇええ!?ヤダよ!視線が痛いもん。それならデスクワークの方がいい」
「安心しろ。満遍なく扱き使ってやる」
「ちっとも安心できないんだけど!!
っていうかなにこの完成品!今着ろってこと!?
もう既に仕立てちゃってたやつを着ろってことですか!?
ボスーーーー!?」
「うるせぇ」
「往生際が悪いぜ。リヒト」
ノクトとジオに好き勝手に弄られてリヒトは鏡に映る自分を見つめてヒクリと頬を引き攣らせた。
何、この完成度。髪まで弄られて……当然自分でするより整っているように見える。
でも、今ここまでする必要はないよね??
そうは思って見たものの鏡越しに映るボスとジオの満足そうな顔に言葉がでない。
リヒトは引き攣った笑みを浮かべたまま癒しである弟妹たちのところへふらふらと出て行った。
「……いいのか?」
「……本人が癒しだと思ってるならいいだろ」
確実に暴走するであろうセイラの顔を思い浮かべてふたりは見て見ぬふりを貫き通すことを決めた。
被害者が自覚してないならそれでいいじゃないか。
こちらに火の粉が飛んでこなければいい。
ふたりは綺麗に忘れていた。
ことリヒトに関して暴走するのはセイラだけではなく自分の愛妻もだということを。
「流石私の息子!!カッコイイ!!前髪あげるのもありね!!」
「ですね!これ選んだのボスとうちの人ですか?」
「ずるい!私も選びたかった!!!」
「ですよね!!ねぇ、リヒト様もう一回衣装合わせしません??
テーラもまだいるんでしょう??」
廊下から上がった妻たちの黄色い悲鳴にふたりは目を見合わせて頭を抱えた。
「「甘かったか」」
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