スキル《AI》と現代最強武器【銃】で世界最強~お前ら、これを知らないのか?~

長谷川 心

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3話 城塞都市ロック

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 「え? なんでそうなんの?!」



「いや、その服よ。高級そうじゃない」



あ、そうだ。忘れてた。今の俺は高校の制服を着ているんだ。そこそこ、有名な私立校だったので結構豪華な感じの服なのだ。



この世界の人なら勘違いしてもおかしくないか。



「別に、そんなんじゃないよ。ここから出られなくて着替えもできなかったから。アキハは、この森の出口知ってる?」



「ええ、もちろん知ってるわよ。出口も分からないのにこの、暴虐の森に入る人はいないわよ」



 おっと。この森は暴虐の森というのか。恐ろしい名前だな。誰だよ、俺をこんな森に置き去りにしたやつは!



「そ…そうだよな。出口を知ってるなら教えてくれないか?」



「別に構わないけど…。一応、暴虐の森だし明日、一緒に行かない…?」



 ちょっとモジモジしながら、上目遣いで聞いてくる。



 ちょ、ちょっと待て。それはダメだろ! 反則だ。

アキハにそんなこと言われて、断れるわけないだろ!



 俺は、心の声を悟られないよう真面目な顔で、いいよと答えた。



「そう、とりあえず良かったわ。今日は、もう遅いから寝ましょう。交互に交代しながら」



「そうだな…そうするか」



 俺とアキハは、見張りを交互にしながら眠りについた。



 ここだけの話、俺は寝ることなくずっと起きていて、翌朝誰が見ても分かるようなくまができていた。



 翌日――。



 夜が明けてすぐに、その場を発つ。



「なあ、この森はずいぶん広そうだけどほんとに出口なんて分かるのか?」



「しつこいわね…。分かるわよ。っていうか分かる分からない以前に、記憶水晶に出口を登録してるでしょう」



 はい。またもや新情報頂きました。記憶水晶に登録? そんなものがあるのか。直に森に放り出された俺は、そんなん知るわけないんだよな。なんとかバレないように上手くやり過ごさないとな…。



 朝6時くらいに出発して、無事森を抜けたのは昼の11時だった。



 この間に分かったは、この世界についてだ。

この世界は、三大国という大きな力を持つ3つの国が支配しているという。他にも、小国などはいくつかあるが、三大国には及ばない。 



 今、俺たちが向かっている城塞都市ロックが属しているのが世界で2番目の国力を持つ、ベルトレイン王国。 



 ベルトレイン王国の2倍もの国土と国力を持つのが、超帝国インガル。



 そして、国土は小さいが国力はインガルと肩を並べるほどの絶対神アーバスを信仰する、神聖国アーバス。



 これが、とりあえず知ることのできた情報だ。

ロックに入ったら、さらに情報を集めないとな…。



▼▼▼



 そんなこんなで森を抜け、街道を2キロほど歩いた先に城塞都市ロックはある。



 ほーーー。すごいな……。

城塞都市ロックは、名前の通り城塞都市だった。



二重の城壁で囲まれている円型の都市で、中央には大きな白亜の城がそびえ立っている。



 ロックは、冒険者の都市とも言われており、暴虐の森に面していることから冒険者が非常に多いんだとか。まあ、その分危険もあるんだけど。



 そして、俺たちは門の前で立ち往生していた。



 アキハは、冒険者として身分証明ができるが、俺は違う。まだ、冒険者でもないしましてや、生まれたのはこの世界でもない。



 それに、金もない。まあ、ロックに入るための銀貨1枚は、アキハに出してもらったが……。



 身分証明ができない! やばい! 

それに、今手には拳銃が握られている。門番の衛兵の人も、鋭い目線で見ている。



 頭の中で必死に打開策を考えるが、俺の頭脳では出てこない。それなら…スキル《AI》頼む!



『はい。強行突破が有効かと存じます』



 はあぁ!? 強行突破ってどんな極悪なやつだよ!

異世界に来てまで、犯罪者にはなりたくねーんだよ!



 やばい。やばい。マジでやばい。

衛兵の人も、何かザワザワし出している。



 しかし、突如――



「あのー。この人私の連れです。今度、結婚するんですよ。ね、ダーリン!」



アキハがそんなことを言い出した。



 いやいや、無理があるだろ。いくら連れでも身分のはっきりしないやつを都市に入れないだろ。



そう思っていたのだが……衛兵は意外とアホだったらしく…



「も、申し訳ない。アキハ様の連れの方だったとは…。どうぞ、お通りください!」



 ものすごい丁寧な口調であっさりと俺の入都を認めてくれたのだった。



「おい、あんなんでいいのか?」



「いいのよ。お通りくださいって言ってるんだから」



「そ、そうか…。もしかして、あの衛兵さんとなんか関係があるんじゃ…?」



「――ッ! そんなわけないでしょ!バカッ!」



そう言って、横腹を殴られた。 痛って!めちゃ痛い……。



『はい。今のはマスターが悪いです』



 お前は、いちいち反応しなくていいんだよ!

ったく、最初は優秀だと思ってたけど、ほんとにとんでもないやつだな。



 フンッ、とそっぽを向いてズカズカと先に歩いていくアキハ。



「ちょ、ちょっと待ってくれよ!」



 俺は、横腹をおさえながらアキハを追うのだった。

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