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第6章★記憶喪失★
第4話☆あなたを抱きしめたいです☆
リョウマは菫に近づいて背を屈めた。
菫はそんなリョウマを見て、少し困ったように笑った後、キスはせずに手を上げて頭を撫でた。
リョウマは予想していたかのようにククッと肩を上げて笑った。
「……俺はいつ犬から魔人に戻れるのでしょうか」
「わたしの可愛いワンちゃん、奥様に失礼ですよ。ステイ」
「…………わん」
2人は顔を見合わせるとクスクスと笑い合う。
そこに、派手な音が聞こえてバルコニーの窓が開き、色々な人々が会場から出てきた。
ダンスが一曲終わったのだろう。
「御剣遅い! 待っていたのよ。なんで早く来てくれなかったの?」
聞き覚えのある声が聞こえ、驚いてそちらを見ると、真っ赤なマーメイドラインの美しいドレスを纏い、髪を頭上で結ったアコヤが、紺のスーツを着た男性に飛びつくように抱きついた。
御剣と呼ばれた男性は、静かなしぐさでアコヤを抱きとめる。
「すまないアコヤ、時間がかかってしまった。予想外のネズミが参加していて対応するのに手間取った……」
バルコニーで抱き合う2人は、他の参加者のことは見えていない様子で、自分たちの世界に入り込んでいる。
御剣はアコヤに口づけをする。その口づけはどんどん深くなり、アコヤはうっとりとした表情になっていった。
「御主人様はどこにいる?」
「ん……リョウマはどうせ誰かとダンスでもしてるんじゃない? 見映えだけはするから、女性が絶えず寄ってくるわよ。性格は最悪だけどね」
菫はリョウマを見ると、リョウマの顔がまるで顔色をなくした人形のように無表情になっていた。
「行くぞ、菫」
リョウマは低く小さな声で呟くと、菫の手を掴んで速歩きで下を向きながら人波を盾にしてバルコニーを後にした。
パーティー会場からも、ダンス会場からも出てぐんぐん廊下を進んでいく。
菫を握る手は強く、少し痛いくらいだった。
先程からリョウマは無言を貫き、下を向いている。
いつもは姿勢が良く、自信に満ち溢れているのに。
「……あんな姿を毎日見せられているの?」
菫が歩きながら尋ねる。
広く誰もいない長い廊下でリョウマは立ち止まると、菫を振り返った。
「そうだ」
「リョウマ様のお屋敷でも人目を憚らず?」
「……アコヤは天界国と邪神国の同盟に道具として使われた人質ですから、結婚はするけど自由恋愛したいとのことで、俺の前でもあんな感じです」
「……そう」
「もう慣れました。しかし……部下たちの俺を見る憐憫の目が悔しい」
廊下は2人以外おらず、しんと静まり返った場にリョウマの声が響いた。
もしかしたら紫苑の塔に通っていたのは、アコヤに当て付けの意味や、部下たちに自尊心を見せつける意味もあるのかな、と菫は思った。
「リョウマ様はアコヤ様の心を取り戻したいですか?」
菫の言葉に、リョウマはおかしそうに笑う。
「取り戻すもなにも、俺のものだったときなど1度もない」
「……そう」
遠慮がちに言う菫に、リョウマは彼女を見下ろしてジッと目を見た。
「……ただ普通の、夫婦らしい生活をしてみたかった。ふとしたときに見せる笑顔が可愛いと思った。だが御剣と愛を語り合っているのは苦痛だった」
リョウマは一度言葉を切り、視線を伏せた。
「もう疲れてしまった……アコヤのことも、御剣のことも考えたくない……」
菫は弱々しいリョウマの様子を見て、力を込めてリョウマの手を握る。
「……結婚して3年も……良く我慢しましたね」
菫はリョウマの手を離すと、リョウマの頭をゆっくり撫でた。
リョウマは目を見開くと、下を向いた。
佇まいがいかにも強く、体格も良く、いつも偉そうなリョウマの弱々しい姿が菫の庇護欲を掻き立てる。
「あなたを抱きしめたいです」
「……離婚したらね」
「1度だけでいいです。3秒だけ……」
リョウマの遠慮がちな声に、菫はリョウマの手をグイと引くと、リョウマの大きな背中に手を回した。
リョウマがヒュっと息を呑むのを感じた。
強く抱きしめると、リョウマもそれに呼応するように菫を掻き抱く。
体感は3秒どころかスローモーションのようにゆっくりだった。
やがてリョウマはそっと菫の肩をつかむと、体を離した。
「……ありがとう。もう大丈夫だ」
「リョウマ様の味方はたくさんいます。わたしも、カルラ様も。ルージュ様だって、ご両親だって、リョウマ様のことを応援していますよ」
「はい」
リョウマは寂しそうに笑う。それを見た菫は、意を決したように口を開いた。
「先ほどアコヤ様と一緒にいたのが御剣様?」
「そうです」
菫は顎に手を当てて沈黙した。色々なことが繋がるような気がした。
「どうしましたか、菫様?」
「リョウマ様、落ち着いて聞いてね。カルラ様が参加したセミナーを、わたし外から覗いていたのですが、信者に囲まれて格式高そうな方が入って行ったの。恐らくセミナーの講師か、枢機卿。アコヤ様と一緒にいた御剣様にそっくりでした」
「……どういうことだ?」
菫は首を傾げたリョウマを見つめて、自分の考えを言う。
「……御剣様、もしかして月読教の幹部ではないですか?」
「……聞いたことがないが……アコヤの口からも月読教の話は聞いたこともない」
見間違いだったのだろうか。確かにセミナー会場に入って行ったのは御剣だと思う。
菫はパーティー会場に戻って御剣の顔を確かめることにした。
「リョウマ様は戻りますか? 見るのがつらいなら、客間のソファーでお待ちくださいますか?」
「お気遣いありがとうございます菫様。俺はここで待っています」
☆☆☆☆☆
元気のないリョウマを客間に置いて、菫はパーティー会場に戻ってみたが、御剣らしき人物はどこにも見当たらない。
バルコニーにも、会場の隅にもいなかった。
もしかしたらアコヤと一緒にサギリ王妃のもとに行ったのかと思い王妃を探した。
するとサギリ王妃の横に裕がおり、楽しそうにサギリ王妃が裕に耳打ちをしている場面を目撃した。裕は屈んで笑みを浮かべて彼女に耳を傾けている。
玉座の王様を見ると、座りながらゆっくりワインを飲んでいた。
そして、御剣は見つけられなかったが、裕のいる奥……王妃のとりまきの若い男性陣に混じってカルラを見つけた。
「カルラ様!」
カルラは菫の声に気付くと、ゆっくりと振り返った。
「カルラ様……どうしてサギリ様のお世話係をしているの? カオス様は無事なのですか?」
心配そうに聞く菫に、カルラは怪訝な顔をして菫をおかしな人を見るような表情で見た。
「サギリ様の世話をしているように見えるか? 俺は実月姫の命令しかきかない。アンタ俺のストーカーかなにか?」
「……ストーカー……?」
菫が呆然とカルラを見上げて反芻したが、カルラは尚も眼鏡の奥の冷たい目で菫を見る。
「何かおかしな人がいるから、向こうに行きましょう、実月姫」
「ええ、カルラ」
え? と思うと、カルラの後ろに先程サギリ王妃を睨みつけていた若い女性がいた。実月姫と呼ばれたその女性は、親しげにカルラの腕に手を回す。
「カルラは実月の命令しかきかないの?」
カルラは躊躇いなく頷いた。
「当然です」
「嬉しい、カルラ」
実月姫はカルラに抱きつくと、可愛らしくチークキスをして、言いづらそうに頬を赤らめた。
「……ねえカルラ。今夜、実月の護衛をしに寝室にきて……ストーカーが寝室にきたら実月を守って……怖いの……」
「もちろんです、承知しました、実月姫」
優しい声色で実月に囁いたカルラを見て、菫は口を閉ざした。カルラは一瞬菫を見たが、まるで初めに会ったときのような底知れない恐ろしい目を向けてきた。
「何見てる? アンタが声をかけて良いような女性ではないぞ、この高貴で美しい方は」
「…………」
静かにお辞儀をした菫は、急いでリョウマの元に戻ろうとパーティー会場を出て廊下を走り出した。
☆続く☆
菫はそんなリョウマを見て、少し困ったように笑った後、キスはせずに手を上げて頭を撫でた。
リョウマは予想していたかのようにククッと肩を上げて笑った。
「……俺はいつ犬から魔人に戻れるのでしょうか」
「わたしの可愛いワンちゃん、奥様に失礼ですよ。ステイ」
「…………わん」
2人は顔を見合わせるとクスクスと笑い合う。
そこに、派手な音が聞こえてバルコニーの窓が開き、色々な人々が会場から出てきた。
ダンスが一曲終わったのだろう。
「御剣遅い! 待っていたのよ。なんで早く来てくれなかったの?」
聞き覚えのある声が聞こえ、驚いてそちらを見ると、真っ赤なマーメイドラインの美しいドレスを纏い、髪を頭上で結ったアコヤが、紺のスーツを着た男性に飛びつくように抱きついた。
御剣と呼ばれた男性は、静かなしぐさでアコヤを抱きとめる。
「すまないアコヤ、時間がかかってしまった。予想外のネズミが参加していて対応するのに手間取った……」
バルコニーで抱き合う2人は、他の参加者のことは見えていない様子で、自分たちの世界に入り込んでいる。
御剣はアコヤに口づけをする。その口づけはどんどん深くなり、アコヤはうっとりとした表情になっていった。
「御主人様はどこにいる?」
「ん……リョウマはどうせ誰かとダンスでもしてるんじゃない? 見映えだけはするから、女性が絶えず寄ってくるわよ。性格は最悪だけどね」
菫はリョウマを見ると、リョウマの顔がまるで顔色をなくした人形のように無表情になっていた。
「行くぞ、菫」
リョウマは低く小さな声で呟くと、菫の手を掴んで速歩きで下を向きながら人波を盾にしてバルコニーを後にした。
パーティー会場からも、ダンス会場からも出てぐんぐん廊下を進んでいく。
菫を握る手は強く、少し痛いくらいだった。
先程からリョウマは無言を貫き、下を向いている。
いつもは姿勢が良く、自信に満ち溢れているのに。
「……あんな姿を毎日見せられているの?」
菫が歩きながら尋ねる。
広く誰もいない長い廊下でリョウマは立ち止まると、菫を振り返った。
「そうだ」
「リョウマ様のお屋敷でも人目を憚らず?」
「……アコヤは天界国と邪神国の同盟に道具として使われた人質ですから、結婚はするけど自由恋愛したいとのことで、俺の前でもあんな感じです」
「……そう」
「もう慣れました。しかし……部下たちの俺を見る憐憫の目が悔しい」
廊下は2人以外おらず、しんと静まり返った場にリョウマの声が響いた。
もしかしたら紫苑の塔に通っていたのは、アコヤに当て付けの意味や、部下たちに自尊心を見せつける意味もあるのかな、と菫は思った。
「リョウマ様はアコヤ様の心を取り戻したいですか?」
菫の言葉に、リョウマはおかしそうに笑う。
「取り戻すもなにも、俺のものだったときなど1度もない」
「……そう」
遠慮がちに言う菫に、リョウマは彼女を見下ろしてジッと目を見た。
「……ただ普通の、夫婦らしい生活をしてみたかった。ふとしたときに見せる笑顔が可愛いと思った。だが御剣と愛を語り合っているのは苦痛だった」
リョウマは一度言葉を切り、視線を伏せた。
「もう疲れてしまった……アコヤのことも、御剣のことも考えたくない……」
菫は弱々しいリョウマの様子を見て、力を込めてリョウマの手を握る。
「……結婚して3年も……良く我慢しましたね」
菫はリョウマの手を離すと、リョウマの頭をゆっくり撫でた。
リョウマは目を見開くと、下を向いた。
佇まいがいかにも強く、体格も良く、いつも偉そうなリョウマの弱々しい姿が菫の庇護欲を掻き立てる。
「あなたを抱きしめたいです」
「……離婚したらね」
「1度だけでいいです。3秒だけ……」
リョウマの遠慮がちな声に、菫はリョウマの手をグイと引くと、リョウマの大きな背中に手を回した。
リョウマがヒュっと息を呑むのを感じた。
強く抱きしめると、リョウマもそれに呼応するように菫を掻き抱く。
体感は3秒どころかスローモーションのようにゆっくりだった。
やがてリョウマはそっと菫の肩をつかむと、体を離した。
「……ありがとう。もう大丈夫だ」
「リョウマ様の味方はたくさんいます。わたしも、カルラ様も。ルージュ様だって、ご両親だって、リョウマ様のことを応援していますよ」
「はい」
リョウマは寂しそうに笑う。それを見た菫は、意を決したように口を開いた。
「先ほどアコヤ様と一緒にいたのが御剣様?」
「そうです」
菫は顎に手を当てて沈黙した。色々なことが繋がるような気がした。
「どうしましたか、菫様?」
「リョウマ様、落ち着いて聞いてね。カルラ様が参加したセミナーを、わたし外から覗いていたのですが、信者に囲まれて格式高そうな方が入って行ったの。恐らくセミナーの講師か、枢機卿。アコヤ様と一緒にいた御剣様にそっくりでした」
「……どういうことだ?」
菫は首を傾げたリョウマを見つめて、自分の考えを言う。
「……御剣様、もしかして月読教の幹部ではないですか?」
「……聞いたことがないが……アコヤの口からも月読教の話は聞いたこともない」
見間違いだったのだろうか。確かにセミナー会場に入って行ったのは御剣だと思う。
菫はパーティー会場に戻って御剣の顔を確かめることにした。
「リョウマ様は戻りますか? 見るのがつらいなら、客間のソファーでお待ちくださいますか?」
「お気遣いありがとうございます菫様。俺はここで待っています」
☆☆☆☆☆
元気のないリョウマを客間に置いて、菫はパーティー会場に戻ってみたが、御剣らしき人物はどこにも見当たらない。
バルコニーにも、会場の隅にもいなかった。
もしかしたらアコヤと一緒にサギリ王妃のもとに行ったのかと思い王妃を探した。
するとサギリ王妃の横に裕がおり、楽しそうにサギリ王妃が裕に耳打ちをしている場面を目撃した。裕は屈んで笑みを浮かべて彼女に耳を傾けている。
玉座の王様を見ると、座りながらゆっくりワインを飲んでいた。
そして、御剣は見つけられなかったが、裕のいる奥……王妃のとりまきの若い男性陣に混じってカルラを見つけた。
「カルラ様!」
カルラは菫の声に気付くと、ゆっくりと振り返った。
「カルラ様……どうしてサギリ様のお世話係をしているの? カオス様は無事なのですか?」
心配そうに聞く菫に、カルラは怪訝な顔をして菫をおかしな人を見るような表情で見た。
「サギリ様の世話をしているように見えるか? 俺は実月姫の命令しかきかない。アンタ俺のストーカーかなにか?」
「……ストーカー……?」
菫が呆然とカルラを見上げて反芻したが、カルラは尚も眼鏡の奥の冷たい目で菫を見る。
「何かおかしな人がいるから、向こうに行きましょう、実月姫」
「ええ、カルラ」
え? と思うと、カルラの後ろに先程サギリ王妃を睨みつけていた若い女性がいた。実月姫と呼ばれたその女性は、親しげにカルラの腕に手を回す。
「カルラは実月の命令しかきかないの?」
カルラは躊躇いなく頷いた。
「当然です」
「嬉しい、カルラ」
実月姫はカルラに抱きつくと、可愛らしくチークキスをして、言いづらそうに頬を赤らめた。
「……ねえカルラ。今夜、実月の護衛をしに寝室にきて……ストーカーが寝室にきたら実月を守って……怖いの……」
「もちろんです、承知しました、実月姫」
優しい声色で実月に囁いたカルラを見て、菫は口を閉ざした。カルラは一瞬菫を見たが、まるで初めに会ったときのような底知れない恐ろしい目を向けてきた。
「何見てる? アンタが声をかけて良いような女性ではないぞ、この高貴で美しい方は」
「…………」
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☆続く☆
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