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第5章★月読教典★
第10.5話☆奪還前夜☆
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隣の部屋に入った2人を確認した俺は、部屋に入るのに時間がかかった。
ゼンタが言っていたことが頭を反芻して足が竦む。
やがて部屋の中からドタバタと音が聞こえてきたので、俺は覚悟を決めた。
心臓がバクバクする。
菫が亘に迫っていたらどうしよう。
俺のときのように、馬乗りになっていたら?
いや、大丈夫だ。あの2人は俺の推測どおりなら血を分けた姉弟……双子のはず。
からかいはするが菫はああ見えて貞操観念がしっかりしている。俺が初めてだったし、俺以外には……想像したくない。
でも、6回ってゼンタが言ってた。
1日6回って……菫と亘が? 初めては俺だけど、最後までできない分2人で以前から抱き合ったりはしてたのか?
髪の毛を整えて大きく深呼吸してからノックをして中に入る。
「亘~1人で寝るの怖いから、一緒に寝て欲しいんだけど~」
中では菫がベッドの上で亘に跨り、馬乗りになって亘の衣服を剥いでいるところだった。
「カルラ! 助けてくれ」
亘が俺を見て青ざめながら叫ぶ。
俺は顔から血の気が引くのを感じた。
「あ、あの……」
怯んでいると、菫が俺を見て手招きをするのが見えた。
「カルラ様、丁度良かった! 手伝って下さいません? 亘の裸を見たいんです!」
あっ! 青薔薇の刻印を確かめるのか。
俺は心底ほっとして腕まくりをした。
「わ~いいよ。みんなで裸祭りをするの? 楽しそうだね~」
「バカ! おれだけ脱がされてるだろうが! よく見ろ!」
「大丈夫だよ、菫は亘の裸を見ても全然動じないかもな。俺は恥ずかしいけど……」
「おれも恥ずかしいわ! 菫、このやろう。お前も脱がしてやる。おれの恥辱を味わえ!」
「きゃー、助けてカルラ様」
「亘がやったらダメだろ」
「ふん、お前だって菫の裸を見たいくせに。紳士ぶってるんじゃねえぞ」
「お、俺は……その、別に……」
俺の反応を見て、亘が眉を上げてニヤリと笑った。
亘がこの顔をするのは、からかい相手を見つけたときだ。
この2人は良く似ていると思う。
「ふうん、なるほど。実月の裸がそれほど良かったのか」
「えっ」
俺、何も覚えていないんだよ、亘。
実月姫に誘われたなんて未だに信じられないし、一緒の部屋で寝たのも覚えていない。それどころか実月姫と会話したことすら知らない。
「……俺、覚えてなくて……言い訳になってしまうけど……」
菫はどう思うだろうか。出会い自体が最悪だったから、きっと菫は俺のこと、復讐のためなら誰とでも寝る男と思われている気がする。
やだな。口に出しても軽い。俺はずっと菫しか見てないよ、なんて。君が好きだよ、なんて言うのは、歯が浮くだけで俺が言っても説得力がない気がする。
大体身分違いのくせに俺が菫とどうかなれるか考えるだけおこがましい。
「カルラはいいなあ、実月の体をどうにでもできて」
亘は菫を見ながらニヤニヤしてる。これはきっと、菫をもからかっていそうだ。
「亘、カルラ様をいじめないでよ。困ってるじゃない」
ああ、情けねー。かばわれた。俺はいつもそうだ。
「そもそもなんで菫はおれの裸が見たいんだ? 一緒に風呂に入ったりして見慣れてるだろ」
「まあそうなんですけど、今のあなたを見たいのよ、ね。カルラ様」
「……えっ、俺? どういうこと?」
「お前、おれたちが双子だと知ってて黙ってるんだろ」
「えっ!」
聞けば俺が記憶操作されていたときに、朦朧としながら双子だと知っていることを話していたらしい。
まあ、正直そうかなとは確信めいていたけれど、菫が言わないんだから知らない振りしようと決めてたのに、記憶喪失のときの俺は一体何やってるんだよ……間抜けかよ。空気読めないかよ。
「記憶がないときの俺、性格悪そう……むしろ本性なのかもな……」
「いやいや、カッコ良かったぜ。実月をしっかり守る騎士って感じで」
「そうですね、自信溢れていましたよ」
「菫は記憶喪失の俺の方が良かった?」
俺は……菫がカッコ良いと思う男になりたい。
「わたしはどっちのカルラ様も好きですけれど……今の方が親しみやすいかな」
「良かったな、カルラ。情けない方が良いってよ」
「わたし情けないなんて思ってないですよ……それで亘、青薔薇の刻印が体に刻まれていないか、確かめさせて下さい」
「は? どういうこと?」
竜神女王……2人のお母さんに会える権限の証だ。
亘が照れたため、菫に代わって俺が亘の裸をしっかり見た。王子らしくない鍛え上げられたシュッとした均整の取れた肉体だった。
菫がいつか言ったように、亘には刻印はないようだった。
「あー、18にもなって姉に裸を見られるなんて思わなかった」
亘がため息交じりに言いながら服を着ていた。
「あら、おあいこにわたしの裸も見ます? 一緒にお風呂入っていたときより少しは成長してるかも」
菫が上半身脱ぐ真似をする。
「いい、いい。やめろ、安売りするのは」
亘はそう言うと、そっと菫の服を綺麗に直してあげていた。
亘って、菫を大切にしているのがよくわかるんだよな。
口調はぶっきらぼうだし、悪態つくけど、裏腹に行動は丁寧だし菫を触る手が切ないほど優しい。
「カルラ、明日二手に分かれて裕とリョウマ、アコヤを奪還するけど、女王により近い位置にいる裕奪還の方が危険が多いと思うんだ」
ふと亘が真面目な顔で言う。
「俺もそう思う」
「だから、裕奪還はおれとカルラで行って、リョウマ奪還はゼンタと菫がいいと思うんだが、お前の意見を聞きたい」
「それは良いと思うんだけど、菫に代わって他の騎士団員を連れてきた方がいいんじゃないか?」
「まあそうなんだが、一刻を争うわけだろ? サギリがお前の記憶操作がなくなったことに気付いたら、リョウマや裕が危険だし、気付かれたサギリにおれたちも何かやられるぞ。決行するなら明日中だ」
「じゃあ、死の監獄にいるヒサメを連れてくる?」
「間に合うか? 竜に乗っていくか……」
「いやいや、それは目立ちすぎるからやめろよ~」
菫はこのやり取りを黙って聞いている。一応騎士団同士の話し合いだし、円卓会議のときみたいだから、黙っているのだろうか。
「菫はそれでいい?」
俺が聞いてみると、菫は俺に向かって笑顔を見せた。やっぱり可愛いな……なんて見とれていると、静かに口を開いた。
「死の監獄までヒサメ様に言いに行くのも大変ですから、わたしが行きますよ。サギリ女王の狙いは天界国騎士団長なのは明らかです。わたしはノーマークなので、割合自由に動けるはず。ヒサメ様まで危険に晒すことはないでしょう」
「でもな……ゼンタだけリョウマの方に行かせて、菫はここで連絡係でもいいんだぜ」
「あら亘、確かにわたしは皆さんと違って何の能力もありませんが、地位だけは無駄にあります。いざとなればそれでゼンタ様の助けになれるかもしれません」
菫は結構頑固なところがあるから、きっと引かないだろうな……なんて思ってたら、亘も同じことを思ったようで、ため息をついて頷いていた。
「わかった」
「それに、何かあれば雷電の鏡でカルラ様にお知らせしますから」
「……雷電の鏡?」
思わず亘と同じタイミングで言っていた。
菫が言うには、この鏡でお互いの様子が見えるらしい。
すごいな、菫は。こんなこと気付くなんて。
「だから、何かあればお互いの様子がわかるはずです。便利ですよね」
亘が鏡を見たがったので見せたら、菫の鏡と見比べて物珍しそうに見ていた。
「青薔薇の刻印を確かめたし、もうおれに用はないんだろ? さて、おれ隣の部屋行くから。カルラは菫とこの部屋で寝ろよ。一人じゃ怖いんだろ?」
「えっ、ダメだよ。姉弟水入らずで過ごしなよ。その方が菫も安心して眠れるだろ」
夜うなされる菫は、家族と一緒ならきっと安心できるはずだ。
それに俺はこの一連の流れで、少しの疑問がある。
もしも俺の推理が合っていたなら、サギリ女王を操っている魔人と、そいつに力を与えた魔人が捕まるかもしれない。
少し1人で考えたかった、というのも本音だ。
「亘、わたし亘と同じ部屋にします。カルラ様は記憶喪失になったりしていますし、ゆっくり心身休めて頂きたいです」
「あーそう。じゃ、そうするか。また明日な、カルラ。菫、行こう」
亘は短く手を上げて俺に挨拶すると、菫と手を繋いで部屋を出ていった。菫は俺に軽くお辞儀をする。
さて、俺は亘と一緒に裕を取り戻しに行くことになった。
裕は俺と同じ解毒薬を飲んでいるため、記憶を取り戻している可能性があるから、早く助けてあげないとまずい。
それから、俺は実月姫とどういう感じになっていたのか、誰に、何故記憶操作の薬を飲まされたのかを確かめにいきたい。
倭国民の威信をかけて、俺は裕や亘、そして菫の力になりたいと思った。
庶民だからとか、立場だとか関係ない。俺は菫の負担を減らしたい、ただそれだけだった。
☆終わり☆
ゼンタが言っていたことが頭を反芻して足が竦む。
やがて部屋の中からドタバタと音が聞こえてきたので、俺は覚悟を決めた。
心臓がバクバクする。
菫が亘に迫っていたらどうしよう。
俺のときのように、馬乗りになっていたら?
いや、大丈夫だ。あの2人は俺の推測どおりなら血を分けた姉弟……双子のはず。
からかいはするが菫はああ見えて貞操観念がしっかりしている。俺が初めてだったし、俺以外には……想像したくない。
でも、6回ってゼンタが言ってた。
1日6回って……菫と亘が? 初めては俺だけど、最後までできない分2人で以前から抱き合ったりはしてたのか?
髪の毛を整えて大きく深呼吸してからノックをして中に入る。
「亘~1人で寝るの怖いから、一緒に寝て欲しいんだけど~」
中では菫がベッドの上で亘に跨り、馬乗りになって亘の衣服を剥いでいるところだった。
「カルラ! 助けてくれ」
亘が俺を見て青ざめながら叫ぶ。
俺は顔から血の気が引くのを感じた。
「あ、あの……」
怯んでいると、菫が俺を見て手招きをするのが見えた。
「カルラ様、丁度良かった! 手伝って下さいません? 亘の裸を見たいんです!」
あっ! 青薔薇の刻印を確かめるのか。
俺は心底ほっとして腕まくりをした。
「わ~いいよ。みんなで裸祭りをするの? 楽しそうだね~」
「バカ! おれだけ脱がされてるだろうが! よく見ろ!」
「大丈夫だよ、菫は亘の裸を見ても全然動じないかもな。俺は恥ずかしいけど……」
「おれも恥ずかしいわ! 菫、このやろう。お前も脱がしてやる。おれの恥辱を味わえ!」
「きゃー、助けてカルラ様」
「亘がやったらダメだろ」
「ふん、お前だって菫の裸を見たいくせに。紳士ぶってるんじゃねえぞ」
「お、俺は……その、別に……」
俺の反応を見て、亘が眉を上げてニヤリと笑った。
亘がこの顔をするのは、からかい相手を見つけたときだ。
この2人は良く似ていると思う。
「ふうん、なるほど。実月の裸がそれほど良かったのか」
「えっ」
俺、何も覚えていないんだよ、亘。
実月姫に誘われたなんて未だに信じられないし、一緒の部屋で寝たのも覚えていない。それどころか実月姫と会話したことすら知らない。
「……俺、覚えてなくて……言い訳になってしまうけど……」
菫はどう思うだろうか。出会い自体が最悪だったから、きっと菫は俺のこと、復讐のためなら誰とでも寝る男と思われている気がする。
やだな。口に出しても軽い。俺はずっと菫しか見てないよ、なんて。君が好きだよ、なんて言うのは、歯が浮くだけで俺が言っても説得力がない気がする。
大体身分違いのくせに俺が菫とどうかなれるか考えるだけおこがましい。
「カルラはいいなあ、実月の体をどうにでもできて」
亘は菫を見ながらニヤニヤしてる。これはきっと、菫をもからかっていそうだ。
「亘、カルラ様をいじめないでよ。困ってるじゃない」
ああ、情けねー。かばわれた。俺はいつもそうだ。
「そもそもなんで菫はおれの裸が見たいんだ? 一緒に風呂に入ったりして見慣れてるだろ」
「まあそうなんですけど、今のあなたを見たいのよ、ね。カルラ様」
「……えっ、俺? どういうこと?」
「お前、おれたちが双子だと知ってて黙ってるんだろ」
「えっ!」
聞けば俺が記憶操作されていたときに、朦朧としながら双子だと知っていることを話していたらしい。
まあ、正直そうかなとは確信めいていたけれど、菫が言わないんだから知らない振りしようと決めてたのに、記憶喪失のときの俺は一体何やってるんだよ……間抜けかよ。空気読めないかよ。
「記憶がないときの俺、性格悪そう……むしろ本性なのかもな……」
「いやいや、カッコ良かったぜ。実月をしっかり守る騎士って感じで」
「そうですね、自信溢れていましたよ」
「菫は記憶喪失の俺の方が良かった?」
俺は……菫がカッコ良いと思う男になりたい。
「わたしはどっちのカルラ様も好きですけれど……今の方が親しみやすいかな」
「良かったな、カルラ。情けない方が良いってよ」
「わたし情けないなんて思ってないですよ……それで亘、青薔薇の刻印が体に刻まれていないか、確かめさせて下さい」
「は? どういうこと?」
竜神女王……2人のお母さんに会える権限の証だ。
亘が照れたため、菫に代わって俺が亘の裸をしっかり見た。王子らしくない鍛え上げられたシュッとした均整の取れた肉体だった。
菫がいつか言ったように、亘には刻印はないようだった。
「あー、18にもなって姉に裸を見られるなんて思わなかった」
亘がため息交じりに言いながら服を着ていた。
「あら、おあいこにわたしの裸も見ます? 一緒にお風呂入っていたときより少しは成長してるかも」
菫が上半身脱ぐ真似をする。
「いい、いい。やめろ、安売りするのは」
亘はそう言うと、そっと菫の服を綺麗に直してあげていた。
亘って、菫を大切にしているのがよくわかるんだよな。
口調はぶっきらぼうだし、悪態つくけど、裏腹に行動は丁寧だし菫を触る手が切ないほど優しい。
「カルラ、明日二手に分かれて裕とリョウマ、アコヤを奪還するけど、女王により近い位置にいる裕奪還の方が危険が多いと思うんだ」
ふと亘が真面目な顔で言う。
「俺もそう思う」
「だから、裕奪還はおれとカルラで行って、リョウマ奪還はゼンタと菫がいいと思うんだが、お前の意見を聞きたい」
「それは良いと思うんだけど、菫に代わって他の騎士団員を連れてきた方がいいんじゃないか?」
「まあそうなんだが、一刻を争うわけだろ? サギリがお前の記憶操作がなくなったことに気付いたら、リョウマや裕が危険だし、気付かれたサギリにおれたちも何かやられるぞ。決行するなら明日中だ」
「じゃあ、死の監獄にいるヒサメを連れてくる?」
「間に合うか? 竜に乗っていくか……」
「いやいや、それは目立ちすぎるからやめろよ~」
菫はこのやり取りを黙って聞いている。一応騎士団同士の話し合いだし、円卓会議のときみたいだから、黙っているのだろうか。
「菫はそれでいい?」
俺が聞いてみると、菫は俺に向かって笑顔を見せた。やっぱり可愛いな……なんて見とれていると、静かに口を開いた。
「死の監獄までヒサメ様に言いに行くのも大変ですから、わたしが行きますよ。サギリ女王の狙いは天界国騎士団長なのは明らかです。わたしはノーマークなので、割合自由に動けるはず。ヒサメ様まで危険に晒すことはないでしょう」
「でもな……ゼンタだけリョウマの方に行かせて、菫はここで連絡係でもいいんだぜ」
「あら亘、確かにわたしは皆さんと違って何の能力もありませんが、地位だけは無駄にあります。いざとなればそれでゼンタ様の助けになれるかもしれません」
菫は結構頑固なところがあるから、きっと引かないだろうな……なんて思ってたら、亘も同じことを思ったようで、ため息をついて頷いていた。
「わかった」
「それに、何かあれば雷電の鏡でカルラ様にお知らせしますから」
「……雷電の鏡?」
思わず亘と同じタイミングで言っていた。
菫が言うには、この鏡でお互いの様子が見えるらしい。
すごいな、菫は。こんなこと気付くなんて。
「だから、何かあればお互いの様子がわかるはずです。便利ですよね」
亘が鏡を見たがったので見せたら、菫の鏡と見比べて物珍しそうに見ていた。
「青薔薇の刻印を確かめたし、もうおれに用はないんだろ? さて、おれ隣の部屋行くから。カルラは菫とこの部屋で寝ろよ。一人じゃ怖いんだろ?」
「えっ、ダメだよ。姉弟水入らずで過ごしなよ。その方が菫も安心して眠れるだろ」
夜うなされる菫は、家族と一緒ならきっと安心できるはずだ。
それに俺はこの一連の流れで、少しの疑問がある。
もしも俺の推理が合っていたなら、サギリ女王を操っている魔人と、そいつに力を与えた魔人が捕まるかもしれない。
少し1人で考えたかった、というのも本音だ。
「亘、わたし亘と同じ部屋にします。カルラ様は記憶喪失になったりしていますし、ゆっくり心身休めて頂きたいです」
「あーそう。じゃ、そうするか。また明日な、カルラ。菫、行こう」
亘は短く手を上げて俺に挨拶すると、菫と手を繋いで部屋を出ていった。菫は俺に軽くお辞儀をする。
さて、俺は亘と一緒に裕を取り戻しに行くことになった。
裕は俺と同じ解毒薬を飲んでいるため、記憶を取り戻している可能性があるから、早く助けてあげないとまずい。
それから、俺は実月姫とどういう感じになっていたのか、誰に、何故記憶操作の薬を飲まされたのかを確かめにいきたい。
倭国民の威信をかけて、俺は裕や亘、そして菫の力になりたいと思った。
庶民だからとか、立場だとか関係ない。俺は菫の負担を減らしたい、ただそれだけだった。
☆終わり☆
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