いつも隣に君がいて

自分の気持ち

今日はあかりと買い物に来ています。友達と買い物なんてドキドキするな。2人でいろんなところに行ってかわいいもの見たり変なもの見たりすごく楽しい。

「幸、私お腹空いちゃった。少し休もう？」

「うん。いいよ。私ケーキ食べたいな。」

「私も！」

2人で顔を見合わせて笑った。そして私たちは近くのカフェに入った。そこで私はチーズケーキを頼み、あかりはイチゴのタルトを頼んだ。

「「おいし～！」」

2人でケーキを頬張りながらいろんな話をした。
あかりは私が記憶をなくす前のことをたくさん教えてくれた。


この日、私たちはお互いに健吾の話に触れなかった。怖かったからだ。あかりもわたしも。

わたしは明日学校で、健吾にどんな顔して会えばいいのだろうか？なにを話せばいいのだろうか？


次の日の朝。私は健吾と一緒に屋上にいた。

「ごめんね、急に呼び出して。」

「や、全然いいよ。それよりどうかした？」

私は思い切って言った。

「ごめんなさい。私、健吾のこと傷つけてた。」

健吾は驚いたような顔をした。

「私、あかりに聞いたの。健吾と私は付き合っていたって。でも、そんなこと忘れてヘラヘラして、健吾のことわかってなかった。本当にごめん。」

健吾は少ししてから言った。

「それで？」

「え？」

「それで、幸の今の気持ちは？俺にまた振り向いてくれないの？好きの気持ちはないの？」

私は少し戸惑った。

「正直言って、私にとっての好きがどんなものなのかがわかんないから、健吾のことを好きとは言えない。」

「そっか…。」

健吾は少し寂しそうな顔をして、パッと明るい顔をした。

「じゃあ、もう一度幸が俺に振り向いてくれるように頑張るから。俺はまだお前が好きだ。返事は俺をまた好きになってから言って。」

私はおそらくものすごく顔が赤かっただろうと自分でもわかるくらい顔が暑くなった。

健吾はそれを言い残すと去って行ってしまった。

「頑張るってなにをするんだろ…？」

私はふと何かを思い出した気がした。しかしそれが何かはよくわからなかった。ただ１つ、前にも似たようなことを言った気がする。