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聖女の身持ちは固くない、ただ、飽き飽きしている。

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「っでさ~、いざ勇者とヤッたら、童貞じゃないっッッッて!!どう言うこと?話が違うじゃない!!」



 俺の童貞はお前が奪った…いや、気付いたらヤッてたがな…



 聖女は荒れていた、それはそうだろう、前世で何があったか詳しくは知らないが、自分の好みで自分専用の童貞チンコありますって触れ込みで生きてきたのに、童貞は奪われていたのだから、クラスの気になる娘が、ヤリチンと歩いているくらい嫌だろう。



 俺の心の童貞はお前が奪ったがな…



「ですよね~」



 オークたんは本音を隠し、適当に受けた。それがアダルティな大人のやり方だからだ…



「そっちも、もうイヤ!みたいなことあったでしょう?」



 オークたんは昨日のことを思い出した。



「さっきも説明したが、俺はエロ水晶の制作を手伝っている……」



 オークたんは語った。



 自分タイミングではなく、監督クロエのタイミングでイかないといけないこと、次第に個性が無価値になり、チンコだけの存在になった気がすること、公衆の面前でにオナホ斬人刀に射精しまくってるうちに、何をしているのかわからなくなったこと、そして虚しさに心が折れそうになったことを…



「あるある、シゴトのセックスなんてそんなものもよね~」

 

 聖女は語った。



 前世での人生を、親の虐待に始まり、母の連れ込んだ男に処女を奪われ、処女代を叩き付けられたことと、そのお金で産まれて初めて、おなか一杯ご飯を食べたこと…



「ちょっとまて!!」



「なによ?」



 オークたんは話の重さに一時中断した。



「話始めでもう限界!キツくない?」



「今、こっちの人生を知るとそうね…でも当時は、それしか知らないから、逆に耐えられた、というか…子供に足掻きようなんてないじゃない?だから、それにさらされるしかなかった。」



 聖女は虚空に、遠い過去を見ている。



 重い…重すぎる…千石饅頭の比ではない…ちゃんとした幼少時代があっただけで、この女よりキツクない人生な気すらする。



「ちなみに~…その男はどうなった?」



「殺したわ」



「ギャッ!急展開!」



 あっさりと何言ってるんたこの女?常識はどうなってるんだ?いや…常識が育つ環境すらなかった?こっちの世界と違うんだぞ?いや、こっちの世界でも殺人は犯罪だが…



「ある日…」



「待て待て待て」



 オークたんが渦巻く感情を整理しきるよりも早く、話を続けようとする聖女、精神的キャパを超えそうになったので静止したのが、話は止まらなかった。



「やったけどお金をくれない日があって、母親がいるからダメだって言われて、居なくなれば貰えると思って、母を刺し殺したの、なのに男がお金くれなくて、騒ぎ出したからその場の勢いでやっちゃった。」



「あっ、はい」



 オークたんの顔が無になった。



 キャパは完全にオーバーフローした。



 それを察した聖女は話を一気にしめた。



「それで家を飛び出して、最終的には、付き合ってた?いや住んでた?まあ、男と殺し合いになってこっちに来たわけ」



「あっ、はい」



 その省略された内容に、何があったのか、オークたんには想像する事すらできなかった。









 編集室はクロエ専用で、オカズとオモチャに溢れている。



 映像の編集とオモチャの設計をやっていれば、当然と言えば当然であるが…



「んッ…んん…」



 イケメンを想像してオナニーしていた。



 彼女の右手には、新素材の柔らか魔導ローター『やわらかハード君』が握られていた。



 そして彼は私の……



「んッッ……ふう…」

 

 やわらか素材採用で、音も静か、サイレントオルガズムを可能にした。



「全然ウィーンっていわない」



「確かに、道具を使ってるとは思えんな」



「わっ!なんです?」



 クロエが飛び上がると、背後にオークたんとマリアが立っていた。



「クロエ、この女が誰かわかるか?」



「めっちゃ綺麗な人です…知りません。」



 身なりは立派な僧侶のようですが、雰囲気が違い過ぎですし、なによりロコック様と同等かそれ以上に肌が綺麗です。



「聖女マリアよ、ヨ・ロ・シ・ク♪」



「セッセッセッ……の…よっ、よい、よい…」



 オモチャを落とし、椅子を倒してしまった。



「おいオーク、めちゃテンパってる?(クロエが)」



「クロエが知らないとは、情報自体は、俺より持ってるはずだが、姿は知られてないんだな?」



「この娘が、黎明の書の適正者みたいね」



「ん?」



 オークたんはマリアと顔を見合わせた?



「んって気付いてないの?」



 だがマリアは、二人が気づいてないことより、クロエが落としたオモチャが気になって、拾いあげた。



「コレは……」



 私が向うの世界で気にっていたオモチャと同じ手触り!!



「このオモチャ、オークの入れ知恵」



「違うな」



 クロエに聞いたのに、オークたんが答えた。



「確かにオークの入れ知恵ならキモイわね」



「異世界にも!やわらかいオモチャがあったんですかです!?」



 好奇心に目が輝き出し、グイグイと距離をつめる。



「えっええ、向こうの世界では、商売柄色々なオモチャを使ったわ…」



 この後、クロエの質問攻めが始まった。



 どんなオモチャがあったか?どんな使い方をしたのか?好きなシチュエーションは?等々、根ほり葉ほり聖女マリアのエロに関する趣味を聞きまくった。



 小一時間後…



「凄いです!いつスイッチを入れられるかドキドキしながら街を……発想がレベチです!」



 こうしてこの世界にも、遠隔ローターや、遠隔バイブが誕生することになった。
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