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第20話 サバ缶きゅうりとお嬢と私
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帰宅した私はサンダルを足からぼろぼろこぼし玄関に倒れ込む。
暑い。マジ暑い。
さっさと起き上がってリビングの空調を起動させなければ。わかっている。しかし、今はフローリングに自分の熱を吸い取らせることしかできない。
こうしていると、小学生の頃の夏休みを思い出す。当時の私は、バスケのクラブに通ったり、海に出かけたり、隣町まで自転車で冒険にと駆け回って、とにかく身体中のエネルギーを使い果たして帰宅していた。サンダルを脱ぎ捨てこのまま玄関で寝てやろうかという私に、祖母はスイカやアイスクリームを持ってきて元気が出るまで一緒に食べてくれた。
母はそんな私たちを叱ったり叱らなかったりして、「勝手なもんだ」と思っていた。
そんなことを思い出していたら瞼も重くなってきてしまった。もう、今日は、火とか使うのは無理かもな。
○材料(1~2人前)
・鯖の水煮缶(1個)
・きゅうり(2本)
・ごま油(お好み。今回は小さじ1)
・塩(塩もみ用)(小さじ1)
○作り方
・きゅうりをスライスして塩もみしておく。
・きゅうりから水分が出てくるのでよく切る。
・鯖の水煮缶を汁ごと器に開け、きゅうりとごま油を合わせてよく和えたら完成!
小鉢にしてもヨシ!ご飯にかけてもヨシ!お好みの麺類のつけダレに合わせてもヨシ!
そこへ、同居人のお嬢様小学生まい子が帰ってきた。流石に顔が真っ赤に火照ってしまっている。 日傘をたたみ、靴を揃えてから家の中へ上がってくる。
「お嬢、おかえり~。暑かったでしょ?アイスあるから一緒に食べよ」
「はい、後ほどいただきます」
彼女はこちらへ会釈した後ランドセルのを所定の位置に戻し、扇風機の前に顔をかざしてフッと息をついた。フリルのついたハンカチで軽く顔を拭うと、シャワーを浴びるべく風呂場へ引っ込んでいった。
まだ幼いのに偉いもんだ。小学生の私が見たらひっくり返るだろう。
夕飯には冷やしたうどんにサバ缶きゅうりをザッとのせたのと、冷蔵庫にトマトと豆腐があったので切って出す。ドライヤーまで済ませたまい子が帰ってきたので、二人で食卓を囲んだ。
食べ進めると、シャキッとした食感とつるんとした口当たりが交互にやってくる。夏だ。
「まい子は偉いね。顔真っ赤にして帰ってきても、ささっと汗まで流しちゃうんだもん」
「偉いというか…そう教えられてきましたので、普通かと」
お母さん、なんで毎回私を叱ってくれなかったの。心の中で母を軽く睨んだ。
暑い。マジ暑い。
さっさと起き上がってリビングの空調を起動させなければ。わかっている。しかし、今はフローリングに自分の熱を吸い取らせることしかできない。
こうしていると、小学生の頃の夏休みを思い出す。当時の私は、バスケのクラブに通ったり、海に出かけたり、隣町まで自転車で冒険にと駆け回って、とにかく身体中のエネルギーを使い果たして帰宅していた。サンダルを脱ぎ捨てこのまま玄関で寝てやろうかという私に、祖母はスイカやアイスクリームを持ってきて元気が出るまで一緒に食べてくれた。
母はそんな私たちを叱ったり叱らなかったりして、「勝手なもんだ」と思っていた。
そんなことを思い出していたら瞼も重くなってきてしまった。もう、今日は、火とか使うのは無理かもな。
○材料(1~2人前)
・鯖の水煮缶(1個)
・きゅうり(2本)
・ごま油(お好み。今回は小さじ1)
・塩(塩もみ用)(小さじ1)
○作り方
・きゅうりをスライスして塩もみしておく。
・きゅうりから水分が出てくるのでよく切る。
・鯖の水煮缶を汁ごと器に開け、きゅうりとごま油を合わせてよく和えたら完成!
小鉢にしてもヨシ!ご飯にかけてもヨシ!お好みの麺類のつけダレに合わせてもヨシ!
そこへ、同居人のお嬢様小学生まい子が帰ってきた。流石に顔が真っ赤に火照ってしまっている。 日傘をたたみ、靴を揃えてから家の中へ上がってくる。
「お嬢、おかえり~。暑かったでしょ?アイスあるから一緒に食べよ」
「はい、後ほどいただきます」
彼女はこちらへ会釈した後ランドセルのを所定の位置に戻し、扇風機の前に顔をかざしてフッと息をついた。フリルのついたハンカチで軽く顔を拭うと、シャワーを浴びるべく風呂場へ引っ込んでいった。
まだ幼いのに偉いもんだ。小学生の私が見たらひっくり返るだろう。
夕飯には冷やしたうどんにサバ缶きゅうりをザッとのせたのと、冷蔵庫にトマトと豆腐があったので切って出す。ドライヤーまで済ませたまい子が帰ってきたので、二人で食卓を囲んだ。
食べ進めると、シャキッとした食感とつるんとした口当たりが交互にやってくる。夏だ。
「まい子は偉いね。顔真っ赤にして帰ってきても、ささっと汗まで流しちゃうんだもん」
「偉いというか…そう教えられてきましたので、普通かと」
お母さん、なんで毎回私を叱ってくれなかったの。心の中で母を軽く睨んだ。
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