変な貴族様と平民

葉叶

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学校に通います

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やっと私は今日から学校に通えます!
熱はもう下がっていたんですが、何故かスノウウィングさんとスバルさんと理事長から必死の説得にあい1週間安静にしていました。

入学式ぶりに袖を通す制服は、やっぱりまだ慣れません。

コンコン

「サ、サラディン嬢…準備は出来たかな?」

「はい、今行きます」

部屋から出るといつも被ってたレインボーのシルクハットではなく
小さな迷彩柄のシルクハットを付けたスノウウィングさんが居た。

シルクハット…好きなのでしょうか?

『私服も可愛いが制服姿も可愛いなんて…!
長い赤紫の髪を後ろで高く結んで…揺れる髪にぶたれたい…はぁ…僕はあの髪に触れてる紐になりたい…』

「そ、それでは行こうか」

「はい。」

『あぁ、サラの隣を歩けるなんて…まるで夢のようだ…
あれ?もしかしてこれ夢か…?夢なのか!?』

「あ、そういえば今日は使い魔召喚するらしくて教室じゃなくて武道場集合っすよ」

使い魔召喚…。
時には友として…家族として生涯を供にする者。
私は…どんな人と出会えるんでしょうか…

『いや、夢でもサラの隣を歩けるならそれで幸せじゃないか…ハッ!もしや僕の願望が作り出した幻…!?』

「スノウ様ー?」

無表情のまま武道場へ行く道ではなく教室へ行く道を歩いていくスノウウィングさん

『だとしても、やけにリアルだな。
僕の願望が作り出したものなら鳥籠に閉じ込めて僕以外見えなくしたいのだが…いやでもそれをしたらサラの心は手に入らない…僕はサラの心も体も全てが欲しいのに…』

「はぁ…また考え事で周りが見えてないみたいっすね
お嬢様、ちょっと連れ戻してくるのでお待ちを」

彼の声が聞こえてるだけに苦笑いしかできなかった。

スバルさんは、何処から出したのかわからない…よくわからないものでスパンっとスノウウィングさんの頭を叩いた…。
私が知らないだけでこれが普通なのでしょうか…?

「す、すまない。少し考え事をしていて。」

叩かれた頭を擦りながらこちらへ戻って来たスノウウィングさん。

「大丈夫です。行きましょうか。」

「あ、あぁ。」

『ったく、本当に手間ばっかかけさせるんだから。
どうせあの人の事考えてたんだろうけどさ。
…これからどうなる事やら…』

『そういえば今日は使い魔召喚だったな。
サラの前で格好悪い所を見せてしまった…うぅ…情けない…』

『サラはどんな使い魔を召喚するんだろう?
サラの様に可愛いモップルンとかだろうか?
…モップルンを抱き締めたサラ…可愛過ぎる…
今度モップルンを買ってこよう…うん。』

モップルンって何でしょう?
プルプルしてるんでしょうか?
というか、買ってくる…!?

スノウウィングさんの思考は、私には理解出来そうにありません…。

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