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一眠り
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しおりを挟む「…ゼン様。お話があります…」
「んー…?どうしたの、シンラ」
起きると、泣きそうな顔のシンラが立っていた。
大抵ゼンを起こすのはみぃであった為どうしたのだろうと、重たい体を起こして、シンラを見上げる。
「実は何人か仲間が消えてるんです…」
「…それは確か?」
「…はい。くまなく探しましたが国内には居なくて…」
眉を下げるシンラの頭をベットの上で背伸びして撫でて、ベットから飛び降りる。
「報告ありがとう。後は俺がやるからシンラは自分の仕事を頑張って?」
「はい…」
「大丈夫!絶対見つけるから!ね?俺約束破ったことないでしょ?ほら、約束。」
ゼンが首を傾げれば、シンラは少し目を潤ませながら頷いた。
「デス」
シンラが部屋から居なくなったのを確認してから、ゼンはデスを呼んだ。
「ゼン様、おはようdeath」
「ん、おはよ。それで、誰が消えてる?」
服を着替えながら、後ろにいるデスに向けて声をかける。
「ネネの調べだと狼が2頭。狐が3頭。後、子供が一人death」
「子供って誰の事?」
「ジンが消えたようdeath。親の話によると森に木材を取りに行ってそこから帰ってこないそうdeath」
「狼たちは?」
「同じく、森に行ってからだそうdeath」
動物達は基本ゼンが拠点としているこの場所から離れない。
それは忠誠心や僕への愛情があるから。その子達まで消えたという事は…
「その森に連れてってくれる?」
「''転移''death」
森に転移をすれば、最近ここに来ていなかったからか少しだけバリアの効果が弱まっていた。
「…何か臭うんだけど」
バリアを直しながら辺りを見回ると、どこからか異臭がしてきた。
「…あぁ、可哀想に…」
異臭を頼りに歩けば狐の無残な死体があった。
恐怖に歪んだまま開いた瞳を閉じさせて、収納から綺麗なタオルを出して狐を包む。
「これは動物の仕業deathか?」
「違うと思う。動物ならこんなに肉は残らないし、頭に何かを一突きした後に弄くり回されてる。それに尻尾の毛皮だけ剥ぐなんて……こんな事、ここいらに居る動物には出来ない。」
この国にはこの国を覆うようにバリアがあるが、今迄は誰かの侵入を阻む物ではなかった。だが使者が来るようになってもう入れない様に遮断したのが2日前くらい。
この国は大きくて、いくらゼンでも一気にバリアの術式を弄くれるわけではなかった。
だから取り敢えず城と街周辺だけを描き変えたのだが、弄った影響で他のバリアが弱まってしまっていたらしい。
しかも此処は弄っていないバリアの場所で、誰でも侵入可能だった場所だ。
「デス、消えた順番は?」
「狐 狼 子供の順death」
「それなら狼を探そうか。まだ殺されてない筈だ。」
魔物は元々僕のバリアで入れないようにしてある。
という事は、人間か獣人達か…暫く痕跡を探してウロウロしていると狼の遠吠えが微かに聞こえた。
「今のって…」
ピュゥーイッ
指笛ですぐ様返事をすれば
「あっ!狼達death!」
崖を上手に下りてきた狼達はゼンに擦り寄る
「お前達。どこにいたんだ?少しおでこ貸してね」
狼のおでこにおでこを当てて目を瞑る。
そうすれば狼が何をしていたか、どこに居たのかがわかる。
「ふぅ、全部わかった。デス、みぃにこれ渡してネネ連れてきてもらっていい?」
みぃに宛てた手紙を渡してデスに頼み、これからの算段を考えていると狼達は何か言いたげにゼンの周りをくるくると回っていた。
「お前達もお家にお帰り。家族が心配してるよ。こっちは僕がなんとかするから。」
クゥーンクゥーン
嫌だといわんばかりに2匹はゼンの足元から離れない。
「僕も彼も大丈夫だよ。んー、よしっ!それじゃあ約束するよ。
無事に彼を連れて帰ってくるって。僕は君たちとの約束は守るって知ってるだろう?それに、君達の家族もとても心配してるんだ。早く元気な顔を見せて安心させておやり。」
頭を撫でてやれば狼達は何度もこちらを振り返りながら家へ向かう。そんな二匹に大丈夫だと声をかけながら手を振った。
狼達が見えなくなった頃ポヒュンっと音が聞こえた。
「ただいまdeath!みぃは、こっちの事は任せてって言ってたdeath!」
「ありがとう。デス」
デスの頭を撫で、その後ろで何かを書き込んでいるネネに目を向ける。
「お呼びですかー?」
「今回はネネの頭が必要なんだよ。
ねぇ、ネネ?ネネならどんな鍵もどんな爆弾も解除できるよね?」
「ネネの手にかかればおちゃのこさいさいだNe」
少し自慢気に鼻で笑いながら言うネネの返答にゼンは思わず笑ってしまう。相変わらず素直に感情が表現出来ないネネだが、頬が少し赤いので自慢しながら少し照れているのだろう。
「子供どこに居るかわかったんdeathか?」
「龍国に居る。殺されそうになってる狼達をたまたま来ていたジンが逃がしたみたいだ。連れて行かれたジンの首には奴隷用の首輪が見えた。」
奴隷用の首輪は、主人から数メートル離れると首が吹き飛ぶ様に出来ている。主人の任意でも爆発出来てしまう為、今回は首輪を外すまでは隠密で行かなきゃいけない。
「デス、何処まで気付かれずに転移できる?」
「デスにかかれば何処へでも転移出来るdeath」
えっへんと胸を張ってるデスの頭を撫でて
「それじゃあ、デスはネネを連れてジンの首輪を外して救出してきて。救出出来たら僕に合図して。そしたら、僕が動く。」
コクリと頷く二人を見て
「二人とも頼んだよ」
2人の頭を撫でて送り出す。
「上手く戻れるかな''転移''」
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