大国の国王様は今日も眠る。

葉叶

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一眠り

デスside

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デス達は龍国の近くに転移し、高台にある鐘の中に隠れた。
此処なら見晴らしも良く、小さなデス達を簡単に見つける事はできない。

「ネネ、何処に居るかわかるdeath?」
「あの子の魔力は登録してあるから………ふふん、ネネにかかればこんなもんNe」

悪どい笑みを浮かべたネネは、カタカタとパネルを操作するが、何度見てもデスには何が何なのか良くわからなかった。

「デス。」

名を呼ばれ、デスは目を瞑る。
頭の中に思い浮かべるのは真っさらな箱庭だ。

「南西15キロ先、青緑の屋根の家横にある馬小屋から地下に入れるNe。
見張りは全部で5人。入ってすぐ左手に2人。地下2階北側2人、もう一人はトイレNe。」

ネネの言葉を聞きながら頭の中の箱庭を組み上げていく。

「あの子の檻に行くには、入り口からT字通路を左に曲がって100m先を右へ。その間扉はないNe。
そこから突き当りまで真っ直ぐ行くと30cm右手に額縁があって、それを右に2回、左下に5回引っ張ると梯子がある空間が出てくるNe。梯子の長さは5m。降りきった後振り返ってすぐ右手に子供が通れそうな小さな小道があるNe。そこを10m真っ直ぐ、すぐ右に曲がり更に50m行けばあの子の檻に着くNe。中まで入るなら更に20m先にいけば入れるNe」

閉じていた目をパチリと開ければ、ネネがこちらを見ていた。

「行けそうNe?」
「大丈夫death。頭の中に完璧に地図が出来たdeath。」
「それじゃあサッと行って帰るNe」

いつもよりも慎重に頭に鮮明に場所を思い浮かべ、座標を指定する。行った事がない場所への転移は基本的に使えないとされている。それはその場所がどういう場所でどこに何があるのか把握できていない為である。
もし転移先に扉や壁がある場合、転移した人間は扉の中に体が埋まる事になる。
そもそも転移魔法事態がそう易易と使える魔法ではなく、転移魔法を使うには細かい魔力コントロールと少なくはない魔力が必要となる。

昔からゼンが行きたいなと独り言でもらした場所は何処もデスも行ったこともない場所ばかりだった。
ゼンの側を離れないのだから当たり前ではあるが、自分の可愛い家族の笑顔が見たかったデスは、行かなくても何処へでも連れていける様に、涙に塗れた家族が少しでも笑えるようにしたかった。
転移魔法は行ったことがない場所へは行けないという前提を捻じ曲げる為、デスがしたのは転移座標を膨大な情報から計算し、それを魔法に落とし込むという人間にはとても簡単には出来ない方法だった。
データを正確に反映させる為には、精密な魔力コントロールと膨大な魔法陣の知識が必要となる。どちらか片方欠けても使えない。

「ネネ、行くdeathよ」

ネネの手を掴み、念には念を入れて隠密魔法を重ねがけして、デスは転移した。

闇が晴れるとそこには倒れるジンの姿があった。
すぐ様ネネが動き、かけていたショルダーバッグから器具を取り出し首輪の鍵を開け始めた。
辺りを警戒しながら、手足に出来た傷を応急手当していると、ジンが目を覚ました。
声をだそうしたジンの口を手で塞ぎ、空いた片手で静かにするよう告げれば、伝わったのか手を離してもジンは静かにしていた。

暫くするとカチャリと首輪が外れ、すぐ様二人の手を取り先程の高台へと転移する。

「ネネ、ここから離れてもう大丈夫deathか?」
「他には何もついてないNe。少し弱っているけど、国に帰って大丈夫Ne」
「わかったdeath。お家に帰るdeathよ」

ジンを見て言えば、ホッとした様に体の力を抜き、コクリと頷いた。

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