元悪役令嬢は何でも屋になる。

葉叶

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ようこそ、Diabloへ。

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「はーあー、今日も暇ねぇ」

待てども待てどもお客が来ない。

どうも、元公爵家令嬢のハルエルでーす
え?何で元がつくのかって?
んー、まぁハッキリしてるのは私は悪くないって所かしら?

「ハル、何で僕置いてくの…?」

枕を引きずり涙をポロポロ流しながら私の足に張り付くイケメンショタ

「置いてってないわー、同じ建物内に居たじゃない
それに嘘泣きは私には通用しないわよ、エル」 

「チッ…ねぇ、何してるの?」

ガッツリ舌打ち聞こえてますからねー
エルは見た目はショタだけど中身は普通に成人してます。
何かショタを崇拝する魔女に成長を止められたのだそうだよ。
どんな魔女だよとか突っ込みたくなったのは言うまでもない

「お客待ってるのよー」

「こんなとこに来るわけ無いじゃん
てか、来なくても依頼は来るんだしいいじゃん」

人探しから殺しまで何でもござれをうたい文句にした
Diabloを始めてもう2年?それくらい経ちますが 
最初は私とエルだけだったのにいつの間にか信頼できる部下も出来、評判も良い。
最初の内はお客が来るのをこうやって待ってたんだけど
何せお店を建てたのが精霊の里を通り魔王城を通り暗黒の森右手にあるんです。
だから、お客が誰も来なかったから困ってそうな人の所に売り込みに行ったりしてたんだけど
やっぱりお店建てたんだから来てほしいじゃん!!

何でこんな所に建てたかって?
王都は土地が高くて無一文だった私には買えなかったし
精霊の里にも断られたし暗黒の森しか建てられなかったんです!!

「ハル、エル!飯ー!」

オッドアイのエルフがこちらに走ってきた

「ちょっ!クリス!走ったらあぶ「いでっ」ないって散々言ってるでしょ…?」

ドジっ子エルフのクリス君です

「へへへ、2人ともどうせ食堂まで行くの怠いとか言ってご飯食べないと思ったから持ってきたぞ!
ちゃんとボックスに入れたからあったかいまんまだ!」

二カッと笑って空中に手を翳すと小さな穴が出来、そこからご飯を取り出しカウンターに置いた。
ボックスは、無属性の空間魔法。
ボックス内に入れた物は、入れた時の状態を維持し続ける。
入る容量はその人の才能次第だ。

「ありがとう、クリス」

クリスの分の椅子を隣に置くと爽やかに笑って隣に座った
エル?エルは何でかいつも私の膝の上よ?
まぁ、重くないしいいのだけどね。

「マオは今日機嫌が悪かったのかしら?」

「うん、人が足りないし欲しい食材が全部王都に取られて手に入らないしお肌の調子が悪いって厨房で叫んでた。何で分かったの?」

あぁ、やはりか。
マオはDiablo唯一の食堂を統括する料理長。
機嫌がそのまま料理に現れるというわかりやすい子である。
猫耳のギザギザ尻尾の獣人ちゃんだ。

「んー?だって機嫌が悪い時は料理の色合いがグッチャグチャだもん」

それに具の切り方や味付けの荒さが凄い…味噌汁が甘い…

「んー?俺は食べれるなら何でもいい!
それより2人はこんな朝早くから何してたんだ?
2人が朝から部屋の外に居るなんて珍しいよな」

「私はお客を待ってたのよ
面白い依頼を受けたい!興味が出る依頼が受けたい!!
そんな依頼がないなら面白い子を見つけに行きたい!」

此処で働く子達は全員私が拾ってきた。
奴隷だった子や王族だった子も居るし身分や種族様々だ。

「最近ありきたりな
浮気相手を殺してほしいだの
邪魔な身内を殺してほしいだの…殺人ばっかじゃない
別に人を殺すのが嫌なんじゃなくて面白みがないのよ!私が求めてるのは刺激よ!スリルがほしいのよ!」

「お、おぉ。だけど此処に客なんて来た事一度もないよなぁ?
一応本気で此処に来る気があれば場所くらいは簡単に分かるようにしてあるけど
精霊の里で迷い死ぬか、魔王城で魔族に殺されるか、暗黒の森で魔物に殺されるんじゃね?」

「そこまでしてここに来るなら余程の執念があるわ!
只ムカつくから殺してなんてつまらないものじゃないわ!きっと!」

ぶっちゃけ、もうお金は有り余るくらいあるから
王都とかに建ててもいいんだけど
あのクソみたいな王族にお金を渡すって考えると腸が煮えくり返る…

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