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最終章 人質でなくなった王女と忘れない王太子
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その後、何人かの男性にダンスに誘われたけれど、酔ってしまったことを口実にお断りをさせていただいた。
しつこい方もいらっしゃったけれど、面倒なことになる前に、フレッド様がうまく立ち回ってくださって、私が踊ったのはフレッド様と踊った2曲だけ。
後は、ジュースを片手に、みなさんが踊るのを眺めていた。
ダンスの輪の中には、もちろんいつもライリー陛下がいらしたけれど、ディリオン様やコンラッド様もご令嬢と踊っているのをお見掛けした。
「あいつらもライリー陛下の側近として断れないんだよ。よかったー。オレもランバラルドに帰ってたら、きっと今日はいやになるくらい踊らなきゃいけなかったよ~」
おどけて笑うフレッド様。
何人かのランバラルドのご令嬢が、フレッド様を見つけてダンスをせがんでいたけれど、フレッド様は全てお断りをされていた。
私は見ているから、どうぞと言ったのだけれど、頑としてダンスには行かなかった。
とてもキレイなご令嬢だったのにもったいない。
私もフレッド様も、これ以上ここにいてもダンスをお断りするだけなので、まだまだパーティーは続くようだったけれど、離宮に戻ることにした。
最後に振り返って見たライリー陛下は、美しい女性と微笑んでダンスを踊っていた。
そのまま離宮まで帰ると、フレッド様は疲れたようにリビングの長椅子に腰を下ろす。
「あー、ライリー陛下は立派にやってたけど、疲れたね、シャーロットちゃん」
「そうですわね。フレッド様、すぐお休みになられますか? 二階の客間をご用意してありますが」
「うん。オレのことはいいから早く着替えておいでよ。綺麗だからもったいないけどさ、そのままじゃ、ソファに寝っ転がることもできないだろ?」
「ふふ。着替えても寝っ転がったりいたしませんよ? では、お言葉に甘えて着替えてきます」
リビングを出ると、私が帰ってきたのを聞きつけて、ちょうどマリーとジュディがこちらに向かってくるところだった。
「姫様、舞踏会はいかがでしたか? ライはちゃんと王様やってましたか?」
「これ、ジュディ。ライリー陛下を呼び捨てにして」
ジュディはマリーに窘められる。
「ふふ。ライリー陛下は立派な国王様におなりでしたよ」
話しながら自室に行くと、2人がかりでドレスを脱がしてくれる。
髪もほどいて、いつものラフなワンピースに着替える。
2人がドレスやアクセサリーをしまってくれているうちに、2人に下に行くと声をかけて階段を降りて行った。
リビングに行くと、案の定、フレッド様はぼんやりとタイも取らずにテーブルを眺めていた。
「フレッド様、やっぱり酔ってらっしゃるのね。冷たいお水でも飲みますか?」
私は屈んで、座っているフレッド様に目線を合わせた。
フレッド様は一瞬目を見開き、すぐにいつものように微笑んでくれる。
「そうだな。あったかいお茶が飲みたいな」
「かしこまりました。今、ハーブティーを入れますね」
私がお茶を入れようとお湯を沸かしに行くと、背中からフレッド様に話しかけられる。
「そんな格好でオレの前に出てきちゃダメだよ」
はっと、自分の姿を見直すと、髪は解いたままだし、お化粧は中途半端に紅だけ取れているし、だらしないことこの上ない。
すぐに手近にあった紐で髪だけ一つに結んでから、お茶を入れてフレッド様にお出しした。
「だらしない姿で、お見苦しく失礼しました」
ティーカップをフレッド様と私の2人分テーブルに置く。
「ううん。そういうことじゃないんだけど。ま、いっか」
フレッド様はにっこりと笑って、お茶を口にした。
「ライリー陛下、もう少しだって。もう少しで、できるって言ってた」
フレッド様はこちらを見ずに、ティーカップを眺めながら、まるで独り言のようにそう言った。
「何がもう少しですの?」
もう即位はされたし、なんのことだか私にはわからない。
フレッド様は残りのお茶を飲み干すと、すぐに立ち上がり、こちらを振り返って笑った。
「酔っ払いは部屋に行きまーす。おやすみ、シャーロットちゃん。いい夢を」
そうして、近付いてきて、私の額にキスを落とすと、すぐに階段を上がって行った。
何? なんなの?
何ができるの?
いい夢をって、額にキスって……。
「子ども扱いされた……?」
あんまり酔ってらっしゃる風には見えなかったけれど、ずっとお顔は赤かったし、ほんとに酔ってらしたのかしら。
頭の中が「?」でいっぱいになっていると、ジュディからお湯の用意ができたので、入浴するように言われて浴室に行くことにした。
フレッド様よりもお酒を飲んだのに、大丈夫な私って、もしかしてお酒に強いのかしら。
ちょっと、フレッド様よりも大人になった気がして、いい気分でお風呂に入った。
しつこい方もいらっしゃったけれど、面倒なことになる前に、フレッド様がうまく立ち回ってくださって、私が踊ったのはフレッド様と踊った2曲だけ。
後は、ジュースを片手に、みなさんが踊るのを眺めていた。
ダンスの輪の中には、もちろんいつもライリー陛下がいらしたけれど、ディリオン様やコンラッド様もご令嬢と踊っているのをお見掛けした。
「あいつらもライリー陛下の側近として断れないんだよ。よかったー。オレもランバラルドに帰ってたら、きっと今日はいやになるくらい踊らなきゃいけなかったよ~」
おどけて笑うフレッド様。
何人かのランバラルドのご令嬢が、フレッド様を見つけてダンスをせがんでいたけれど、フレッド様は全てお断りをされていた。
私は見ているから、どうぞと言ったのだけれど、頑としてダンスには行かなかった。
とてもキレイなご令嬢だったのにもったいない。
私もフレッド様も、これ以上ここにいてもダンスをお断りするだけなので、まだまだパーティーは続くようだったけれど、離宮に戻ることにした。
最後に振り返って見たライリー陛下は、美しい女性と微笑んでダンスを踊っていた。
そのまま離宮まで帰ると、フレッド様は疲れたようにリビングの長椅子に腰を下ろす。
「あー、ライリー陛下は立派にやってたけど、疲れたね、シャーロットちゃん」
「そうですわね。フレッド様、すぐお休みになられますか? 二階の客間をご用意してありますが」
「うん。オレのことはいいから早く着替えておいでよ。綺麗だからもったいないけどさ、そのままじゃ、ソファに寝っ転がることもできないだろ?」
「ふふ。着替えても寝っ転がったりいたしませんよ? では、お言葉に甘えて着替えてきます」
リビングを出ると、私が帰ってきたのを聞きつけて、ちょうどマリーとジュディがこちらに向かってくるところだった。
「姫様、舞踏会はいかがでしたか? ライはちゃんと王様やってましたか?」
「これ、ジュディ。ライリー陛下を呼び捨てにして」
ジュディはマリーに窘められる。
「ふふ。ライリー陛下は立派な国王様におなりでしたよ」
話しながら自室に行くと、2人がかりでドレスを脱がしてくれる。
髪もほどいて、いつものラフなワンピースに着替える。
2人がドレスやアクセサリーをしまってくれているうちに、2人に下に行くと声をかけて階段を降りて行った。
リビングに行くと、案の定、フレッド様はぼんやりとタイも取らずにテーブルを眺めていた。
「フレッド様、やっぱり酔ってらっしゃるのね。冷たいお水でも飲みますか?」
私は屈んで、座っているフレッド様に目線を合わせた。
フレッド様は一瞬目を見開き、すぐにいつものように微笑んでくれる。
「そうだな。あったかいお茶が飲みたいな」
「かしこまりました。今、ハーブティーを入れますね」
私がお茶を入れようとお湯を沸かしに行くと、背中からフレッド様に話しかけられる。
「そんな格好でオレの前に出てきちゃダメだよ」
はっと、自分の姿を見直すと、髪は解いたままだし、お化粧は中途半端に紅だけ取れているし、だらしないことこの上ない。
すぐに手近にあった紐で髪だけ一つに結んでから、お茶を入れてフレッド様にお出しした。
「だらしない姿で、お見苦しく失礼しました」
ティーカップをフレッド様と私の2人分テーブルに置く。
「ううん。そういうことじゃないんだけど。ま、いっか」
フレッド様はにっこりと笑って、お茶を口にした。
「ライリー陛下、もう少しだって。もう少しで、できるって言ってた」
フレッド様はこちらを見ずに、ティーカップを眺めながら、まるで独り言のようにそう言った。
「何がもう少しですの?」
もう即位はされたし、なんのことだか私にはわからない。
フレッド様は残りのお茶を飲み干すと、すぐに立ち上がり、こちらを振り返って笑った。
「酔っ払いは部屋に行きまーす。おやすみ、シャーロットちゃん。いい夢を」
そうして、近付いてきて、私の額にキスを落とすと、すぐに階段を上がって行った。
何? なんなの?
何ができるの?
いい夢をって、額にキスって……。
「子ども扱いされた……?」
あんまり酔ってらっしゃる風には見えなかったけれど、ずっとお顔は赤かったし、ほんとに酔ってらしたのかしら。
頭の中が「?」でいっぱいになっていると、ジュディからお湯の用意ができたので、入浴するように言われて浴室に行くことにした。
フレッド様よりもお酒を飲んだのに、大丈夫な私って、もしかしてお酒に強いのかしら。
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