小さなベイビー、大きな野望

春子

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わがままを言わせたら天下一品

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母が、祖父におねだりをしたのだが、敢え無く、失敗。
フィルの知るところとなる。
「ツェリ!!いい加減になさい!どこの世界に舅にわがままを言ってるの!」
雷が落ちる。ツェリ自慢の雷の攻撃より恐ろしい!
触らぬ神に祟りなしと息子たちも避難。
「あら!ちょっとぐらい、いいじゃないの!お兄様もだめだと仰るんだもの!なら、ダグラスおじ様に連れてって貰いたいだもの。」
「まだ諦めてないの!オークションは、代理人を立ててやりなさい!」
「嫌よ!」
フィルが叱っている!とバレないように、悪戯小僧三人は移動中。
今、タイミングで見つかれば、同じように叱られる。
「こら。待ちなさい。三人とも。ゴルトアの部屋に無断で入ったね?」
ギクッ。
サラトガである。
ちなみにゴルトアの部屋に入れたとしても、ゴルトアは、就寝。
滅多に起きない。
「何回もだめだって言ったよね?」
「でもさ。あのさ。」
三人、仲良く、正座中。



「ダグラスおじいちゃん。知ってる?あともう少しで、ハロウィンだよ!」
「ハロウィンはね!大人が子供にお菓子をあげなきゃ、いけないんだよ!」
まだハロウィンは先である。
「違うわ。あなた達。ハロウィンは、豊作の祝いと死者への弔いを意味するのよ。仮装して、お菓子を貰うのは、あと付けよ。」
「違うよ!たくさんのお菓子をくれないと、イタズラされるんだよ!知ってる?」
「あなた達、いつでもイタズラしてるじゃないの?控えなさいよ。」
「イタズラやでしょ!あのね、リーサね!ミスターのね、カードが入ってるポテチとね!」 
「あー!ずるーい。なら、アルミンはね!ふわふわのカスタードケーキ。あの女の子が絵に描いてあるやつ。あ。あとね!」
「お菓子はリクエストするもんじゃないわ。普段イタズラばかりなんだから、その日は、逆にいい子に過ごしなさいな。」
「まま、大人だから、お菓子もらえないからって、意地悪言っちゃあ、だめなんだよ!」 
「お菓子に興味がないわ。ままは、いつもあなたに言ってるわ。少しは聞く耳を持ちなさい。」
ダグラスは孫のわがままを気にしない。
だが、そろそろやめたほうがいいと思ってる。
「私は、あなたが、赤ちゃんの頃から言い聞かせてるわ。私を優先なさいって。常に私の言うことは聞きなさいと言い聞かせたわ。」
「何でリーサがままの言うことを聞かなきゃ、いけないの。やだあ。ままがリーサのお願いを聞いてよ!見て、このチラシのお菓子。」
「どさくさ紛れに、ねだるんじゃないわ。誰に似たの!」
「ツェリおば様だよ。」
双子は呆れている。
「ベイビー!」
ハッ!リーサは固まる。フィルが現れたから。
「わがままはだめっていつも言ってるわ。」
何回目かの正座での説教が始まる。
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