異世界転移して最強のおっさん……の隣に住んでいる。

モデル.S

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第1章

異世界での第一歩

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異世界に転移した俺は、あたりを見回して驚愕した。

 目の前に広がるのは青々とした草原。空気が澄み渡り、どこか幻想的な雰囲気が漂っている。遠くには石造りの城壁都市が見え、まさにラノベやゲームで見たような異世界そのものだった。

「……すげぇ、ガチで異世界じゃん……!」

 テンションが上がる俺を見て、藤堂さんはククッと笑った。

「で、どうする? せっかく異世界に来たんだ、まずは基本から教えてやるよ」

「お願いします!」

 俺は興奮しながら藤堂さんを見つめたが、次の瞬間、あることに気づいた。

「あれ、そういえば……ここの人たちの言葉って俺、理解できるのかな?」

 異世界転生ものでは、主人公が最初から現地語を話せる設定が多いが、現実はそんなに甘くない。実際、周囲の町へと向かう道の途中で、ちらほらと人が歩いているのを見かけたが、彼らが交わしている会話は俺にはまったく理解できなかった。

「うわ、やっぱり言葉分かんねぇ……どうしよう……」

 そんな俺を見て、藤堂さんはポケットから小さな銀色の指輪を取り出した。

「ほれ、これつけろ」

「え、指輪?」

「翻訳の指輪だ。つけてれば、この世界の言葉が分かるようになる」

「マジで!?」

 俺は言われるがままに指輪をはめた。その瞬間、周囲の人々の話し声が、まるで日本語のように自然と理解できるようになった。

「えっ!? すげぇ……! まるで吹き替えみたいに聞こえる!」

「これで最低限の問題はクリアだな。ほら、行くぞ」


---

 藤堂さんに連れられ、俺たちは城壁都市へと入った。城門には屈強な門番が立っていたが、藤堂さんが軽く合図を送ると、彼らはすんなりと俺たちを通してくれた。

「お、おじさん、何者なんですか……?」

「まあ、顔が利くってやつだ」

 深くは聞かなかったが、どう考えても普通の人物じゃない。

 そして俺たちは街の中心にある冒険者ギルドに向かった。ギルドの建物は石造りの大きな建物で、外には大勢の冒険者たちが出入りしている。

 俺は興奮を隠せなかった。

「ついに……俺も冒険者になれるのか……!」

 ギルドの扉を開けると、中には武装した戦士や魔法使いのような人々が大勢いた。ざわざわと賑やかな雰囲気で、まさにゲームやラノベで見た通りの光景だった。

「ほら、受付行ってこい」

 藤堂さんに促され、俺はギルドの受付へ向かう。受付には金髪の美人が立っていた。

「いらっしゃいませ。冒険者登録ですね?」

「はい!」

「では、まず魔力適性診断を行います。こちらの水晶に手をかざしてください」

 言われた通りに手をかざすと、水晶がぼんやりと青く光った。

「ほう……魔力量はそこそこですね。初期冒険者としては悪くないです」

「おぉ、俺、魔法使えるんだ!」

 テンションが上がる俺に、藤堂さんが肩を叩いた。

「お前、まだ魔法の使い方も知らねぇだろうが」

「そ、そうですけど……」

 受付嬢はクスッと笑うと、書類を差し出した。

「では、登録名をお願いします」

「えっと……波田中勇冨です」

「長いな。こっちの世界じゃ、簡単な名前の方が覚えやすい。ユートで登録しとけ」

「え、そういうものなんですか?」

「長ったらしい名前は嫌われるぞ」

 そういうわけで、俺のギルド名はユートになった。

 登録が完了すると、ギルドカードが手渡された。カードは銀色のプレートで、俺の名前とランクが刻まれている。

「うわぁ……ガチで冒険者になった……!」

 俺はカードを手に取り、感動していた。だが、その直後、藤堂さんがニヤリと笑って言った。

「さて、ここからが本番だ。装備を揃えるぞ」


 ギルドを出たあと、藤堂さんは俺を市場へと連れて行った。

「まずは装備と日用品を揃えろ」

「でも、お金が……」

「ほれ」

 そう言って渡されたのは、小袋に入った銀貨と銅貨。

「え、マジで!? こんなに!?」

「異世界初心者セットみたいなもんだ。無駄遣いするなよ」

 こうして俺は初心者向けの装備を揃えた。

革の胸当て

鉄の短剣

冒険用バックパック

食料と水袋

簡易寝袋

保存食と調理器具


「すげぇ……まるでRPGみたいだ……!」

「お前、これから本当に戦うんだからな。ゲーム感覚だと死ぬぞ」



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