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青い本と棺
お兄ちゃんだから
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そのまま、フラヴィアーナの兄に連れ出される蒼柊。妹の話など、何をされるんだろうかと不安で仕方がない中、身体はその「ピッタリのカフェ」とやらに向かって着実に進んでいる。
「いやー!お友達が紅の子でうれしいなー!」
「父さんと、友達?なんですね。まさかこんなに歳が離れてるなんて思いませんでしたけど」
「ははっ!柊夜さんは純粋で可愛い人なんだよ!だから構いたくなっちゃって!」
確かに、純粋なのは否めない。純粋というか、アホっぽいというか。それでも社長を続けていて経営も傾いていないのだから、頭は良いのだろう。
隣を歩く男は、一見社長になど見えはしない。ともすればYouTuberかなにかに見える。
見た目には自信があるのか、歩く姿勢はぴんとしていてしっかりとした足取りだった。見た目だけでなく、経歴も含めて自身の魅力やステータスを把握しているからこそのものなのだろう。
そのしっかりとした足取りが、とある建物の前で止まる。
一緒に立ち止まり、建物を見上げると、「Edelweiβ」と書かれていた。
「ここ、ですか?」
「そう!エーデルワイス。はいろっか!」
店の中に入ると、白が基調になった店内だった。赤いソファに、背もたれの仕切りは上に植木が施されている。
テーブル席に座り、蒼柊はすこし居心地悪そうにソワソワとした。
向かいに座る彼は、慣れた様子でテーブルに肘をつき顎の下で両手の指を絡ませた。
「まっ、好きなの頼んで!」
「えっぁ…」
「あぁお金?気にしなくていいから!」
「はひぇ…」
空気の様な音でしか返事ができなかったが、カプチーノとミルフィーユを頼んだ。朝に食べるには丁度いい大きさだ。
彼はブラックのコーヒーと、少し大きめなのではないだろうかと思うほどのパフェを頼んだ。
「甘いもの好きなの?」
「ぁ、はい!母も僕もお菓子作りすきで…フランスのお菓子よく作るんです」
「ふふっ、ミルフィーユもフランス菓子だもんね。フラヴィアーナもお菓子好きだからさ」
「そうみたいですね~!早く作ってあげたいです!」
早朝に連れ出されたことなど忘れたかのように、笑顔でミルフィーユを口に運ぶ。上に乗った苺が口の中で水分となり消えていった。
その綻んだ表情に語り掛けるように、男が話を始める。
「自己紹介まだしてないね。フラヴィアーナのお兄ちゃんの、カルミネです。良かったよ、優しそうな子で」
「カルミネさん…綺麗な響きのお名前ですね」
「そうかい?それは嬉しいな。…で、早速妹のことなんだけど」
忘れていた、と言わんばかりにミルフィーユを食べる手が止まる。
蒼月に出会って名前を聞かれた時のような不安感と焦燥に襲われ、また心拍が乱れる。
「…フラヴィアーナを、君の家に置いて欲しい」
「………えっ?」
「フラヴィアーナを、僕の可愛い妹を、君の家にいさせて欲しい」
カルミネは、蒼柊に若干迫るように言った。蒼柊は勢いに押されるも、理由を聞く気力だけは残っていた。
「い、いや、それは構いません!けど、なんでです?普通女の子を同い年の男の家になんて…!」
「その通り、本当にその通りなんだ!…でも、聞いたんだろう?君も…。両親の反応をさ」
「あ…」
昨日の電話での母親の反応を思い出す。我が子なのに興味もなければ、邪魔だとでも言いそうな勢いだった。
「フラヴィアーナは血の繋がった妹だよ。とても可愛い。…だけど、可愛がってるのは僕だけだ。あの扱いはなんなのか親を問いつめたことだってある。…あんな子いなきゃ良かったって、そう言っていた」
「…あんなに、いい子なのに…?」
「自分たちが勝手に作ったって言うのにおかしい話だろ?…フラヴィアーナはさ、優しいんだよ。蚊も殺せないほどに。…だからあの人たちには必要ないんだ」
フラヴィアーナは優しいから、会社を経営する人間である家系の家には要らない。蚊も殺せない人間が、人間を使えるわけが無い。
優しい人間など必要ない。
「だから、居ないようなもんらしいよ。…休みの間置いてもらうのも悪いとは思うんだけど…」
「…僕は構わないです!でもきっと、優しいなら尚更、僕の家に居続けるのは苦しくなるんじゃないかなって…」
心優しく、少しお転婆なフラヴィアーナの気持ちを考えると、蒼柊にはどうしてもそれでいいとは思えなかった。
その少しだけ曇った表情が、カルミネの目には酷く暗く見えた。自身の思惑も正しくないことが分かっていたからだ。
「…ごめん、分かってるんだ。だけどさ、フラヴィアーナをこのまま家に置いておくなんてボクには出来なくて」
「どうしたらいいでしょうね…。とにかく、休みの間だけは僕の家で過ごしてもらって大丈夫です。…別荘を貸す手もあります」
「別荘…いいのかい?そんな、まだ会ったばかりだろう。いや、こんなお願いしている時点で言える立場じゃないんだけどさ」
カルミネは少し焦ったような声で言う。別荘が出てくるとは思っていなかったのだろう。
蒼柊は真っ直ぐにカルミネを見つめる。この提案の本気さと、実現可能という事を伝えるために。
「大丈夫ですよ。でも1人だと不安かな…」
「どうしようね…」
頭の中には、「蒼月の家に泊める」という選択肢が浮かんでいた。蒼月の家であればまずもって間違いなど起こり得ないだろう。別に、蒼月も嫌とは言わないだろう。
だが、それをカルミネには言えるはずもない。カルミネは蒼月が吸血鬼だと言うことは知らないし、それを今教えたところで信じてもらえる訳でもない。
「…とにかく、休みの間に考えましょうか」
「うん、そうだね」
そこで話は一旦落ち着いた…ように思えたが、次にカルミネは、身を少し乗り出して蒼柊に意地悪な顔を見せた。
ニヤリとした顔で、口に右の人差し指を立てる。小指に着けた金のピンキーリングが日光に反射した。
「で、さ。フラヴィアーナの事…すきなの?」
「…………!?!?!?」
ミルフィーユをまた食べ始めたところで、不意を突かれて喉にミルフィーユを詰まらせそうになった。パイ生地のサクサクとした破片が気管に入り、噎せ返る。
「す、そ、そんな!!!恐れ多い!!!」
「あっはは!もしかしてお兄ちゃんに気使ってるのぉ?」
「ぅ…」
急に少年のような顔になり、蒼柊に詰め寄る。気まずそうにミルフィーユを食べてカプチーノを飲み下した。少しの苦味で、甘く塗られた口内を修復していく。
「好きなんでしょ~~、フラヴィアーナの好きなタイプ教えてあげよっかあ」
「え!?」
「あ、食いついた」
白い歯を見せて楽しそうに笑う。自分でも、こんなに晴れやかな気持ちになったのは久々だと思った。
目の前で、妹の友人は口の端に付いたクリームに気づかずにソワソワとしている。
「優しくて、穏やかでも芯がある人。がいいって言ってたよ!」
「…僕じゃないなあ…」
「そうかな?ボクは君に出会ったばかりだけど、それでも少しだけわかったことがあるよ?」
「え?」
「優しくて人の気持ちに立てること。…妹と仲良くなってくれてありがとう!経緯は知らないけど、ボクは嬉しいよ」
そう言って微笑んだ。柔らかく顔を綻ばせて笑うと、笑顔はフラヴィアーナとそっくりだった。
フラヴィアーナの血縁者にこうして認めて貰えたのだと、少しだけ安堵した。あの電話口からの声など気にしなくていい、その分、自分が彼女と仲良くして沢山思い出を作ればいいだけなのだ。
「変な話に付き合わせちゃってごめんよ、さ、帰ろっか」
「は、はい!」
来た道を戻ると、来る時とは違って空が開けていた。
光が満ちて、道路や街路樹に降り積もった雪がキラキラ反射している。眩しさに目を細め、靴の中に雪が入らないように歩いた。
「いやー!お友達が紅の子でうれしいなー!」
「父さんと、友達?なんですね。まさかこんなに歳が離れてるなんて思いませんでしたけど」
「ははっ!柊夜さんは純粋で可愛い人なんだよ!だから構いたくなっちゃって!」
確かに、純粋なのは否めない。純粋というか、アホっぽいというか。それでも社長を続けていて経営も傾いていないのだから、頭は良いのだろう。
隣を歩く男は、一見社長になど見えはしない。ともすればYouTuberかなにかに見える。
見た目には自信があるのか、歩く姿勢はぴんとしていてしっかりとした足取りだった。見た目だけでなく、経歴も含めて自身の魅力やステータスを把握しているからこそのものなのだろう。
そのしっかりとした足取りが、とある建物の前で止まる。
一緒に立ち止まり、建物を見上げると、「Edelweiβ」と書かれていた。
「ここ、ですか?」
「そう!エーデルワイス。はいろっか!」
店の中に入ると、白が基調になった店内だった。赤いソファに、背もたれの仕切りは上に植木が施されている。
テーブル席に座り、蒼柊はすこし居心地悪そうにソワソワとした。
向かいに座る彼は、慣れた様子でテーブルに肘をつき顎の下で両手の指を絡ませた。
「まっ、好きなの頼んで!」
「えっぁ…」
「あぁお金?気にしなくていいから!」
「はひぇ…」
空気の様な音でしか返事ができなかったが、カプチーノとミルフィーユを頼んだ。朝に食べるには丁度いい大きさだ。
彼はブラックのコーヒーと、少し大きめなのではないだろうかと思うほどのパフェを頼んだ。
「甘いもの好きなの?」
「ぁ、はい!母も僕もお菓子作りすきで…フランスのお菓子よく作るんです」
「ふふっ、ミルフィーユもフランス菓子だもんね。フラヴィアーナもお菓子好きだからさ」
「そうみたいですね~!早く作ってあげたいです!」
早朝に連れ出されたことなど忘れたかのように、笑顔でミルフィーユを口に運ぶ。上に乗った苺が口の中で水分となり消えていった。
その綻んだ表情に語り掛けるように、男が話を始める。
「自己紹介まだしてないね。フラヴィアーナのお兄ちゃんの、カルミネです。良かったよ、優しそうな子で」
「カルミネさん…綺麗な響きのお名前ですね」
「そうかい?それは嬉しいな。…で、早速妹のことなんだけど」
忘れていた、と言わんばかりにミルフィーユを食べる手が止まる。
蒼月に出会って名前を聞かれた時のような不安感と焦燥に襲われ、また心拍が乱れる。
「…フラヴィアーナを、君の家に置いて欲しい」
「………えっ?」
「フラヴィアーナを、僕の可愛い妹を、君の家にいさせて欲しい」
カルミネは、蒼柊に若干迫るように言った。蒼柊は勢いに押されるも、理由を聞く気力だけは残っていた。
「い、いや、それは構いません!けど、なんでです?普通女の子を同い年の男の家になんて…!」
「その通り、本当にその通りなんだ!…でも、聞いたんだろう?君も…。両親の反応をさ」
「あ…」
昨日の電話での母親の反応を思い出す。我が子なのに興味もなければ、邪魔だとでも言いそうな勢いだった。
「フラヴィアーナは血の繋がった妹だよ。とても可愛い。…だけど、可愛がってるのは僕だけだ。あの扱いはなんなのか親を問いつめたことだってある。…あんな子いなきゃ良かったって、そう言っていた」
「…あんなに、いい子なのに…?」
「自分たちが勝手に作ったって言うのにおかしい話だろ?…フラヴィアーナはさ、優しいんだよ。蚊も殺せないほどに。…だからあの人たちには必要ないんだ」
フラヴィアーナは優しいから、会社を経営する人間である家系の家には要らない。蚊も殺せない人間が、人間を使えるわけが無い。
優しい人間など必要ない。
「だから、居ないようなもんらしいよ。…休みの間置いてもらうのも悪いとは思うんだけど…」
「…僕は構わないです!でもきっと、優しいなら尚更、僕の家に居続けるのは苦しくなるんじゃないかなって…」
心優しく、少しお転婆なフラヴィアーナの気持ちを考えると、蒼柊にはどうしてもそれでいいとは思えなかった。
その少しだけ曇った表情が、カルミネの目には酷く暗く見えた。自身の思惑も正しくないことが分かっていたからだ。
「…ごめん、分かってるんだ。だけどさ、フラヴィアーナをこのまま家に置いておくなんてボクには出来なくて」
「どうしたらいいでしょうね…。とにかく、休みの間だけは僕の家で過ごしてもらって大丈夫です。…別荘を貸す手もあります」
「別荘…いいのかい?そんな、まだ会ったばかりだろう。いや、こんなお願いしている時点で言える立場じゃないんだけどさ」
カルミネは少し焦ったような声で言う。別荘が出てくるとは思っていなかったのだろう。
蒼柊は真っ直ぐにカルミネを見つめる。この提案の本気さと、実現可能という事を伝えるために。
「大丈夫ですよ。でも1人だと不安かな…」
「どうしようね…」
頭の中には、「蒼月の家に泊める」という選択肢が浮かんでいた。蒼月の家であればまずもって間違いなど起こり得ないだろう。別に、蒼月も嫌とは言わないだろう。
だが、それをカルミネには言えるはずもない。カルミネは蒼月が吸血鬼だと言うことは知らないし、それを今教えたところで信じてもらえる訳でもない。
「…とにかく、休みの間に考えましょうか」
「うん、そうだね」
そこで話は一旦落ち着いた…ように思えたが、次にカルミネは、身を少し乗り出して蒼柊に意地悪な顔を見せた。
ニヤリとした顔で、口に右の人差し指を立てる。小指に着けた金のピンキーリングが日光に反射した。
「で、さ。フラヴィアーナの事…すきなの?」
「…………!?!?!?」
ミルフィーユをまた食べ始めたところで、不意を突かれて喉にミルフィーユを詰まらせそうになった。パイ生地のサクサクとした破片が気管に入り、噎せ返る。
「す、そ、そんな!!!恐れ多い!!!」
「あっはは!もしかしてお兄ちゃんに気使ってるのぉ?」
「ぅ…」
急に少年のような顔になり、蒼柊に詰め寄る。気まずそうにミルフィーユを食べてカプチーノを飲み下した。少しの苦味で、甘く塗られた口内を修復していく。
「好きなんでしょ~~、フラヴィアーナの好きなタイプ教えてあげよっかあ」
「え!?」
「あ、食いついた」
白い歯を見せて楽しそうに笑う。自分でも、こんなに晴れやかな気持ちになったのは久々だと思った。
目の前で、妹の友人は口の端に付いたクリームに気づかずにソワソワとしている。
「優しくて、穏やかでも芯がある人。がいいって言ってたよ!」
「…僕じゃないなあ…」
「そうかな?ボクは君に出会ったばかりだけど、それでも少しだけわかったことがあるよ?」
「え?」
「優しくて人の気持ちに立てること。…妹と仲良くなってくれてありがとう!経緯は知らないけど、ボクは嬉しいよ」
そう言って微笑んだ。柔らかく顔を綻ばせて笑うと、笑顔はフラヴィアーナとそっくりだった。
フラヴィアーナの血縁者にこうして認めて貰えたのだと、少しだけ安堵した。あの電話口からの声など気にしなくていい、その分、自分が彼女と仲良くして沢山思い出を作ればいいだけなのだ。
「変な話に付き合わせちゃってごめんよ、さ、帰ろっか」
「は、はい!」
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