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20分ほど歩いただろう。
視界には街の西門が見えてくる。
とても大きな門である。門の前には関所があり門番も何人かいる。
一体どうやってあんな扉を付けたのだろうか…
一応研究者をやっている身。なにかと興味や疑問をもってしまうのが癖なのだ。
「おっ、グランじゃないか!」
まだ朝早いって言うのに元気はつらつで名前を呼ばれる。
「おはようバギル。」
鎧を着ていても分かる鍛え抜かれた体をもつ男に俺はそう答える。
「お前もいよいよ成人式だな。」
「バギルは去年が成人式だったっけ。」
「おうそうだ。いやー、あれからもう一年たったのか。長かったような、あっという間だったような。」
バギルは俺の一つ上だ。
成人式を過ぎれば本格的に仕事に就くことができる。
そして去年、バギルは対魔軍に入った。
対魔軍はその名の通り、魔に対抗すべく集まった兵士たちの集団だ。
「お前は成人したらどうするんだ。やっぱ何かの研究をすんのか?」
「うん、まあそんなとこかな。」
「ほほう。」
俺はおそらく研究者の道に進むのだろう。
これまでは立場上、趣味の範囲を越えられなかった研究も、成人して国立研究所の施設も使えるようになればもっと多くのことを知ることができるはずだ。
「おっと、急がねえと成人式に遅れちまうな。ほら、門開けてやるから通れ。」
「おう、ありがとう。」
そう言うとバギルは門を俺が通れるくらいに開けてくれた。
「気引き締めて行けよ。」
ちょっと真剣にそう言われた。
おそらく俺が緊張しないように言ってくれているのだろう。
「大丈夫だよ。結構緊張には強いから。」
「そうだったな。」
さっき一瞬、バギルが鋭い目つきになった気がしたが、今はいつもの雰囲気に戻っている。
「おう。じゃあ行ってくるよ」
そう言い残して俺はさっと街へ入った。
視界には街の西門が見えてくる。
とても大きな門である。門の前には関所があり門番も何人かいる。
一体どうやってあんな扉を付けたのだろうか…
一応研究者をやっている身。なにかと興味や疑問をもってしまうのが癖なのだ。
「おっ、グランじゃないか!」
まだ朝早いって言うのに元気はつらつで名前を呼ばれる。
「おはようバギル。」
鎧を着ていても分かる鍛え抜かれた体をもつ男に俺はそう答える。
「お前もいよいよ成人式だな。」
「バギルは去年が成人式だったっけ。」
「おうそうだ。いやー、あれからもう一年たったのか。長かったような、あっという間だったような。」
バギルは俺の一つ上だ。
成人式を過ぎれば本格的に仕事に就くことができる。
そして去年、バギルは対魔軍に入った。
対魔軍はその名の通り、魔に対抗すべく集まった兵士たちの集団だ。
「お前は成人したらどうするんだ。やっぱ何かの研究をすんのか?」
「うん、まあそんなとこかな。」
「ほほう。」
俺はおそらく研究者の道に進むのだろう。
これまでは立場上、趣味の範囲を越えられなかった研究も、成人して国立研究所の施設も使えるようになればもっと多くのことを知ることができるはずだ。
「おっと、急がねえと成人式に遅れちまうな。ほら、門開けてやるから通れ。」
「おう、ありがとう。」
そう言うとバギルは門を俺が通れるくらいに開けてくれた。
「気引き締めて行けよ。」
ちょっと真剣にそう言われた。
おそらく俺が緊張しないように言ってくれているのだろう。
「大丈夫だよ。結構緊張には強いから。」
「そうだったな。」
さっき一瞬、バギルが鋭い目つきになった気がしたが、今はいつもの雰囲気に戻っている。
「おう。じゃあ行ってくるよ」
そう言い残して俺はさっと街へ入った。
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