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恋人編
第3話「血縁とは呪いである」①
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「ごめんね姫川さん、あんな場に合わせちゃって」
「い、いえ、とんでもない! か、家族なんですから、ケンカのひとつやふたつ、ありますよ」
私は真白のお母さんと共に、近くの道をぶらぶらと歩いていた。
笑顔を引き釣らせ、当たり障りのない答えを返す。しかし一方で、正直内心は困惑しきっていた。
そりゃあ家族なんだから、喧嘩のひとつやふたつ、あって当然だ。だけど、真白たちから感じたのは、そんなありきたりで終わらせるにはあまりに異様な雰囲気だった。
普通、客人の前ではあんなに怒鳴り散らしたりはしない。いや、客人の前でなくたって、あの喧嘩の仕方は、なんと言うか、なんかヤバかった。
ヒートアップし過ぎと言うか。何よりそこに行くまでが早すぎると言うか。正直、この人を前にしているこの状況も、私からすればかなり恐怖を感じる。
「……そう言えば、姫川さん」
と、真白のお母さんが、私の名前を呼んだ。私は「は、はい」とかしこまって返事をすると、彼女はやわらかく微笑みながら尋ねて来た。
「あの子、あなたに迷惑かけてない?」
「え? い、いや、全然! むしろ、こっちが世話になってるくらいで!」
「あら、それならよかった。あの子、女心とかわかんないからね。まさか女の子と付き合うなんて思っていなかったから。いやあ、世の中、何が起きるかわかんないね」
真白のお母さんがケラケラと笑う。
まあ、確かに、真白に恋人ができるかどうか心配になるのはわかる。私だって、正直、『コイツとそう言う関係とかありえない』って思ってたし。私はお母さんの声に合わせて、「あはは」ととりあえずの笑みを返した。
「……ところでだけど、その格好って、もしかして、あの子の趣味に合わせてたり……してる?」
「……え?」
私はその言葉を聞いてドキリとする。遅かれ早かれツッコまれるとは思っていたが、その時がとうとうやってきてしまったからだ。
「いや、別にね。あの子、ホラ、オタッキーな所あるから。そう言う格好とか好きそうだし、それであなたが合わせちゃって、なんと言うか、嫌なんじゃないかなぁ、なんて思ってね」
「あ……いや……これは…………その…………私の趣味です……」
「へ……? …………あ、ああ、そ、そうなの? へぇ……」
真白のお母さんの表情がわかりやすく曇った。私は彼女のその反応にギョッと口の端を引きつらせた。
やっべぇ、返答ミスったか。ここはウソでも『真白に合わせている』とでも言うべきだったか。
いや、でも、それだとなんかアイツを悪者に仕立てあげている感じがして嫌だ。私は真白のお母さんとの間に流れた沈黙の刹那に、色々な思いをめぐらせた。
いや、まあ、そりゃこんな格好してたら気持ち悪くも思うだろうけど。けど、私にだって好みと言うのがある。別に他人の目を気にしていないのだから、私服くらい私の好きにしたっていいだろう。私は心の中で開き直ることにした。
「……ところで、姫川さん」
「あっ、はい」
「こんなことを聞くのは野暮だけど……あなた、息子との関係はどれくらい考えているの?」
真白のお母さんが私に問い掛けてくる。私はそれを聞き、眉間にしわを寄せて考え込む。
つまるところ、結婚までするつもりなのか、と言うことだと思うけど。なんと言うか、まあ、悩ましい問題だ。
以前も優花里にそんな事を聞かれたが、正直、やっぱりそこまで考えてなかったと言うのが正解だ。だからそう言われてもピンとこない。
けど、じゃあ、アイツとはそこまでの関係になれないのか、と言うと――。私は「うぅん」と唸って、しばらく会話を打ち止めてから、
「……まあ…………。…………その、アリだな、って、思います……」
私はやや頬を赤らめながら、ごにょごにょと言った。
正直、気持ちの準備はまったく出来ていないし、今から『結婚してくれ!』とでも言われようものなら、『いやいやまてまて』と返してしまうが。でも、だからと言って、私はアイツとそこまでの関係になるのが『嫌だ』とは思っていない。
体の関係にまで発展していないのは残念だが、それはアイツが私のことを考えてくれているからだ。体の関係が無いのは残念だが、それはそれとして、私との関係を本気で考えてくれているあの姿勢は、個人的には嬉しい。
「……アリ? アリって言うのは、どう言う意味でのアリなの?」
と、真白のお母さんが私に話しかけてきた。私はあたふたとして、「いや、えぇと、その、」と、気恥しさにごにょごにょと口を動かして、声をうわずらせる。
「いや、えと……け、結婚…………で、できなくはない、というか……」
「……できなくは、ない?」
「ヒッ…………そ、その、で、でき、できまふ……ふ、ふへ、ふへへ……」
あまりに恥ずかし過ぎて、中学時代の話し方が漏れ出してしまった。それもあって、私は一層顔を熱くさせてしまった。
な、なんだよ、もう。なんでこんなことまで言わせんだよ。耳が赤くなって、なんか落ち着かない。
そりゃあ、真白のお母さんからしたら、私がどれだけ本気なのかは重要だろうけどさ。私がそう思って、チラリとお母さんの方を見ると、
真白のお母さんは、物凄く怖い目で私を睨み付けていた。
え――? なに、この眼。なんでこんなに睨み付けてくるの?
え? 私なんかやったか? また返答ミスったか? 私の感情が、気恥ずかしさから、焦りのドキドキにへと変化しているのを感じた。
「……ああ、ごめんね、姫川さん」
と、真白のお母さんは、コロッと表情を変えて笑顔になった。私はそれでも不穏な空気を感じずにはいられず、「は、はい……」と消え入りそうに返事をする。
「まあ、そろそろ落ち着いたと思うし。戻りましょうか」
「あ、はい……」
……なんなんだ、この空気。私はこの先を不安に思いながら、真白のお母さんの足に合わせて、真白の部屋へと帰って行った。
◇ ◇ ◇ ◇
「……ただいまぁ」
真白のお母さんがドアを開け、やけに間の抜けたような声を出す。私はボソボソと「お、おじゃまします……」と言いながら玄関を潜り、真白のお母さんの後ろをついて行く。
「アンタら、もう落ち着いた? せっかく姫川さんが来ているんだから、いい加減になさいね」
真白のお母さんが、言いながらリビングのドアを開ける。私は苦笑いを浮かべながら、開けられたドアを通り過ぎる。
と、途端、
「――な、なにやってるの!」
真白のお母さんが、悲鳴をあげるように叫んだ。私は突然の出来事にギョッとして、「えっ、なに!?」と目を丸くする。
そして、お母さんの背中越しにリビングの様子を見ると。腹を押さえて、顔を青くしている真白と、それを足蹴にしている真白のお兄さんとがいた。
「ちょっ、ちょっと! 真白、大丈夫!?」
真白のお母さんが即座に真白に駆け寄る。そして「アンタ、やめい!」と、真白を踏み付けている兄を手で払い、離れさせた。
「正斗、アンタまた真白のこと殴ったの!?」
「そっちが先に殴って来たんだよ」
「真白がそんなことするわけないでしょ!」
真白のお母さんがお兄さんに言い返す。真白は「ぐぅ、」と声を絞り出してから、ゆっくりと体を起こした。
「真白! ねぇ、大丈夫なの!?」
「大丈夫……」
真白はバツが悪そうにモゴモゴと言ってから、座り込み、ゆっくりとお兄さんから離れる。それからしばらく、室内に荒い呼吸の音が満ちる。
と、真白のお母さんが、「ねぇ」と真白に話しかけ、不安そうに目の端を下げた。
「真白、もしかして、本当に先に手を出したの?」
真白は尋ねられ、黙り込んだ。しかし、少し間を空けてから、ゆっくりと、「うん」と言いながら、首を縦に振った。
途端、真白のお兄さんが、「ほらな」と荒々しく声を出した。
「言った通りだろ? なんでよくわかってもいないのに決めつけんだよ。そう言う所がバカって言われる理由なんだぞ、わかってんのか」
「うっさい! どうせアンタが、なんか真白にしたんでしょ!」
「いや、先に殴ったんだからそっちが悪いだろ」
「真白は理由もないのに人を殴るような子じゃないの!」
また家族内の空気がギクシャクとしだす。と、途端、「あ~」と真白のお父さんが声を出して、苦笑いを浮かべながら、私の方へと近付いて来た。
「いやぁ、すみませんね、姫川さん。なんと言うか、ウチの家内はアレなんで。ちょっと、騒がしいんで、外にでも出て……」
「待てって」
しかし、私を外へ出そうとするお父さんを、真白のお母さんが呼び止めた。
「そもそもだけど、なんで真白が殴られてる時、アンタは後ろで何もしてなかったんだよ」
「…………」
「普通は、子供が喧嘩したらそれを止めるのが親でしょ。アンタ一体何やってたんだよ」
「…………いやぁ、人生って、何が起こるかわかんないなぁ」
「話逸らすな! アンタはいつも、そうやって! 結局子供より自分のことがかわいいんだから!」
「いや、俺はいつだって子供優先だよ」
「だったら子供のために何かしなさいよ!」
ぐえぇ、今度は夫婦喧嘩か。私は目の前で目まぐるしく変わる状況に脳の処理が追いつかなくなった。
なんだ、一体。なんなんだ、この家族は。私がぐるぐると目を回していると、「詩子」と、真白が声を掛けてきた。
「ごめん、外出よう、1回」
「えっ!? あ、うん!」
真白が私の手を取る。途端、真白のお兄さんが、「おい、待てって。話、終わってねぇだろ」と、真白に話しかけて来た。
しかし真白は、酷く不機嫌な表情をして、兄の声を無視して、私の手を引き、アパートの部屋を飛び出してしまった。
「い、いえ、とんでもない! か、家族なんですから、ケンカのひとつやふたつ、ありますよ」
私は真白のお母さんと共に、近くの道をぶらぶらと歩いていた。
笑顔を引き釣らせ、当たり障りのない答えを返す。しかし一方で、正直内心は困惑しきっていた。
そりゃあ家族なんだから、喧嘩のひとつやふたつ、あって当然だ。だけど、真白たちから感じたのは、そんなありきたりで終わらせるにはあまりに異様な雰囲気だった。
普通、客人の前ではあんなに怒鳴り散らしたりはしない。いや、客人の前でなくたって、あの喧嘩の仕方は、なんと言うか、なんかヤバかった。
ヒートアップし過ぎと言うか。何よりそこに行くまでが早すぎると言うか。正直、この人を前にしているこの状況も、私からすればかなり恐怖を感じる。
「……そう言えば、姫川さん」
と、真白のお母さんが、私の名前を呼んだ。私は「は、はい」とかしこまって返事をすると、彼女はやわらかく微笑みながら尋ねて来た。
「あの子、あなたに迷惑かけてない?」
「え? い、いや、全然! むしろ、こっちが世話になってるくらいで!」
「あら、それならよかった。あの子、女心とかわかんないからね。まさか女の子と付き合うなんて思っていなかったから。いやあ、世の中、何が起きるかわかんないね」
真白のお母さんがケラケラと笑う。
まあ、確かに、真白に恋人ができるかどうか心配になるのはわかる。私だって、正直、『コイツとそう言う関係とかありえない』って思ってたし。私はお母さんの声に合わせて、「あはは」ととりあえずの笑みを返した。
「……ところでだけど、その格好って、もしかして、あの子の趣味に合わせてたり……してる?」
「……え?」
私はその言葉を聞いてドキリとする。遅かれ早かれツッコまれるとは思っていたが、その時がとうとうやってきてしまったからだ。
「いや、別にね。あの子、ホラ、オタッキーな所あるから。そう言う格好とか好きそうだし、それであなたが合わせちゃって、なんと言うか、嫌なんじゃないかなぁ、なんて思ってね」
「あ……いや……これは…………その…………私の趣味です……」
「へ……? …………あ、ああ、そ、そうなの? へぇ……」
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やっべぇ、返答ミスったか。ここはウソでも『真白に合わせている』とでも言うべきだったか。
いや、でも、それだとなんかアイツを悪者に仕立てあげている感じがして嫌だ。私は真白のお母さんとの間に流れた沈黙の刹那に、色々な思いをめぐらせた。
いや、まあ、そりゃこんな格好してたら気持ち悪くも思うだろうけど。けど、私にだって好みと言うのがある。別に他人の目を気にしていないのだから、私服くらい私の好きにしたっていいだろう。私は心の中で開き直ることにした。
「……ところで、姫川さん」
「あっ、はい」
「こんなことを聞くのは野暮だけど……あなた、息子との関係はどれくらい考えているの?」
真白のお母さんが私に問い掛けてくる。私はそれを聞き、眉間にしわを寄せて考え込む。
つまるところ、結婚までするつもりなのか、と言うことだと思うけど。なんと言うか、まあ、悩ましい問題だ。
以前も優花里にそんな事を聞かれたが、正直、やっぱりそこまで考えてなかったと言うのが正解だ。だからそう言われてもピンとこない。
けど、じゃあ、アイツとはそこまでの関係になれないのか、と言うと――。私は「うぅん」と唸って、しばらく会話を打ち止めてから、
「……まあ…………。…………その、アリだな、って、思います……」
私はやや頬を赤らめながら、ごにょごにょと言った。
正直、気持ちの準備はまったく出来ていないし、今から『結婚してくれ!』とでも言われようものなら、『いやいやまてまて』と返してしまうが。でも、だからと言って、私はアイツとそこまでの関係になるのが『嫌だ』とは思っていない。
体の関係にまで発展していないのは残念だが、それはアイツが私のことを考えてくれているからだ。体の関係が無いのは残念だが、それはそれとして、私との関係を本気で考えてくれているあの姿勢は、個人的には嬉しい。
「……アリ? アリって言うのは、どう言う意味でのアリなの?」
と、真白のお母さんが私に話しかけてきた。私はあたふたとして、「いや、えぇと、その、」と、気恥しさにごにょごにょと口を動かして、声をうわずらせる。
「いや、えと……け、結婚…………で、できなくはない、というか……」
「……できなくは、ない?」
「ヒッ…………そ、その、で、でき、できまふ……ふ、ふへ、ふへへ……」
あまりに恥ずかし過ぎて、中学時代の話し方が漏れ出してしまった。それもあって、私は一層顔を熱くさせてしまった。
な、なんだよ、もう。なんでこんなことまで言わせんだよ。耳が赤くなって、なんか落ち着かない。
そりゃあ、真白のお母さんからしたら、私がどれだけ本気なのかは重要だろうけどさ。私がそう思って、チラリとお母さんの方を見ると、
真白のお母さんは、物凄く怖い目で私を睨み付けていた。
え――? なに、この眼。なんでこんなに睨み付けてくるの?
え? 私なんかやったか? また返答ミスったか? 私の感情が、気恥ずかしさから、焦りのドキドキにへと変化しているのを感じた。
「……ああ、ごめんね、姫川さん」
と、真白のお母さんは、コロッと表情を変えて笑顔になった。私はそれでも不穏な空気を感じずにはいられず、「は、はい……」と消え入りそうに返事をする。
「まあ、そろそろ落ち着いたと思うし。戻りましょうか」
「あ、はい……」
……なんなんだ、この空気。私はこの先を不安に思いながら、真白のお母さんの足に合わせて、真白の部屋へと帰って行った。
◇ ◇ ◇ ◇
「……ただいまぁ」
真白のお母さんがドアを開け、やけに間の抜けたような声を出す。私はボソボソと「お、おじゃまします……」と言いながら玄関を潜り、真白のお母さんの後ろをついて行く。
「アンタら、もう落ち着いた? せっかく姫川さんが来ているんだから、いい加減になさいね」
真白のお母さんが、言いながらリビングのドアを開ける。私は苦笑いを浮かべながら、開けられたドアを通り過ぎる。
と、途端、
「――な、なにやってるの!」
真白のお母さんが、悲鳴をあげるように叫んだ。私は突然の出来事にギョッとして、「えっ、なに!?」と目を丸くする。
そして、お母さんの背中越しにリビングの様子を見ると。腹を押さえて、顔を青くしている真白と、それを足蹴にしている真白のお兄さんとがいた。
「ちょっ、ちょっと! 真白、大丈夫!?」
真白のお母さんが即座に真白に駆け寄る。そして「アンタ、やめい!」と、真白を踏み付けている兄を手で払い、離れさせた。
「正斗、アンタまた真白のこと殴ったの!?」
「そっちが先に殴って来たんだよ」
「真白がそんなことするわけないでしょ!」
真白のお母さんがお兄さんに言い返す。真白は「ぐぅ、」と声を絞り出してから、ゆっくりと体を起こした。
「真白! ねぇ、大丈夫なの!?」
「大丈夫……」
真白はバツが悪そうにモゴモゴと言ってから、座り込み、ゆっくりとお兄さんから離れる。それからしばらく、室内に荒い呼吸の音が満ちる。
と、真白のお母さんが、「ねぇ」と真白に話しかけ、不安そうに目の端を下げた。
「真白、もしかして、本当に先に手を出したの?」
真白は尋ねられ、黙り込んだ。しかし、少し間を空けてから、ゆっくりと、「うん」と言いながら、首を縦に振った。
途端、真白のお兄さんが、「ほらな」と荒々しく声を出した。
「言った通りだろ? なんでよくわかってもいないのに決めつけんだよ。そう言う所がバカって言われる理由なんだぞ、わかってんのか」
「うっさい! どうせアンタが、なんか真白にしたんでしょ!」
「いや、先に殴ったんだからそっちが悪いだろ」
「真白は理由もないのに人を殴るような子じゃないの!」
また家族内の空気がギクシャクとしだす。と、途端、「あ~」と真白のお父さんが声を出して、苦笑いを浮かべながら、私の方へと近付いて来た。
「いやぁ、すみませんね、姫川さん。なんと言うか、ウチの家内はアレなんで。ちょっと、騒がしいんで、外にでも出て……」
「待てって」
しかし、私を外へ出そうとするお父さんを、真白のお母さんが呼び止めた。
「そもそもだけど、なんで真白が殴られてる時、アンタは後ろで何もしてなかったんだよ」
「…………」
「普通は、子供が喧嘩したらそれを止めるのが親でしょ。アンタ一体何やってたんだよ」
「…………いやぁ、人生って、何が起こるかわかんないなぁ」
「話逸らすな! アンタはいつも、そうやって! 結局子供より自分のことがかわいいんだから!」
「いや、俺はいつだって子供優先だよ」
「だったら子供のために何かしなさいよ!」
ぐえぇ、今度は夫婦喧嘩か。私は目の前で目まぐるしく変わる状況に脳の処理が追いつかなくなった。
なんだ、一体。なんなんだ、この家族は。私がぐるぐると目を回していると、「詩子」と、真白が声を掛けてきた。
「ごめん、外出よう、1回」
「えっ!? あ、うん!」
真白が私の手を取る。途端、真白のお兄さんが、「おい、待てって。話、終わってねぇだろ」と、真白に話しかけて来た。
しかし真白は、酷く不機嫌な表情をして、兄の声を無視して、私の手を引き、アパートの部屋を飛び出してしまった。
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