言霊の魔造師~低ランクパーティさえ追放された劣等の僕が、オリジナルの魔術で英雄になるまでの話~

オニオン太郎

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第20話『魔術の発展 1』

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 食事を終えたフィオナは、大きくため息をつき笑いながら、膨れたお腹をぽんと叩いた。


「ふはぁ~、美味しかった! こんなに美味しいご飯を、こんなに食べたのっていつぶりだろう。今日だけで10年分の贅沢はした気がするわ」

「そんなにも喜んでいただけるなんて、なんだか光栄です。まあ僕が作った料理ではないのですがね」


 エルはそう言うと、机に肘を置いて嬉しそうに微笑んだ。フィオナは思わず背筋を正し、恥ずかしそうに顔を赤らめながらスカートの裾を掴む。


「す、すみません、本当に美味しかったからつい本音が……」

「本音が褒め言葉なら大いに結構ですよ」

「あ、あはは、いやあ本当にはしたない。本当、私ってアレですよね。育ちが悪いって言うか。もっと上品になれたらいいんですけど」

「気にする必要はありませんよ。僕だって、部屋で寝る時は下着だけなんです。育ちなんて言うのはそんなモノですよ」


 エルはそう言うとまた笑った。

 ――本当に、雰囲気とは打って変わって、細かいことを気にしない人だ。これが元々貴族階級の人間だというのだから驚きだ。
 彼らは通常、礼儀と高潔さを重んじる。結果極めて厳正な教育を行い、子供もそうした貴族然とした人格になりやすいのだが。


「――エルさんって、不思議ですよね」

「え、な、なにがですか?」

「なんと言うか、色々です。だって、弟子になってくださいとか、礼儀知らずな私を普通に許しちゃうところとか――その癖、元々は貴族階級だなんて。普通、そんなふうになれませんよ」

「あ、あはは。確かに……僕は貴族……とはまた違うのですけど、まあ、そんな感じの生まれにしては、世間とズレてると思います。
 でも――これは、どちらかと言うと、父さんの影響が強いと思うのです」

「例の、お父さんですか?」

「はい。父さんは僕に色々な教えをくれました。……例えば、そうですね。『普通を疑え。前提を疑え』なんて、父さんは僕に教えてくれていました。熟考して、納得した答えだけを頼りにしろ、と。言霊の魔術だって、元を辿ればこの言葉があるから生まれたようなものな気がします」


 フィオナはそれを聞いて納得した。確かに、『僕たちの知ってる歴史が本当に正しいのかなんて、わからない』という言葉は、そも、歴史を疑うからこそ生まれる発想だ。

 とどのつまり、私たちは不確かな物に納得して生きているのだ。納得できないのと、滅茶苦茶であろうとできるのとでは、雲泥の差がある。だからこそ私たちは、とりあえずでもいいので理屈を付けたがるのだ。

 ――それを理解して、あえて、例え同じ結論になろうとも、前提を疑う、か。フィオナはそんなふうに考え――


 ふと。頭の中に、言霊の魔術と、自身が習ってきた魔術――エンチャントの理論を思い出した。


「――あっ」


 途端、フィオナの脳に電流が走った。

 脳内の歯車が高速に回転していく。生まれる熱量と電流は、全身を巡り、心臓の鼓動を強くさせる。

 待て。待て、よ。これがもしも、正しいのなら。フィオナは思わずゴクリと喉を鳴らし。


「――エルさん、私、ちょっと、試したいことができました」


 フィオナは興奮して立ち上がる。エルはフィオナの変化に一瞬動揺したかのような表情を見せたが、しかし次の瞬間には彼女の気を察したのか、真剣な面持ちとなり。


「――わかりました。何かひらめいたのですね?」


 フィオナは答えない。否、答えられない。頭の中のアイデアを整理し、理屈を練り上げることに夢中で、それ以外へと意識を向けることが難しかった。

 エルは頷き、そして立ち上がる。彼はフィオナに微笑みかけると、優しい声色で言った。


「今日はお付き合いいただき、ありがとうございました。支払いは僕の方で済ませますので、あなたは……自分のしたいことをしてください」

「ありがとうございます……!」


 フィオナはそして急ぐようにその場から離れていった。

 残り全てをエルさんに任せることは、申し訳なく思う。だけど今は、この事を試してみなきゃいけないんだ。上手くいけば、きっと、あの人にも役に立つのだから。


◇ ◇ ◇ ◇


 朝というのはどことなくみずみずしい。エルは修行をしていた草原で、フィオナの前に立ち体を伸ばしていた。

 昨日、フィオナは何かを閃いたかのように興奮し、そのまま帰路へとついた。
 かと思えば、今朝は6時位に自身の部屋にまで来て、「見せたいものがあります!」と目に隈を浮かばせて言ってきたのだ。

 彼女のことだ、恐らくそれは、彼女にとっても、自分にとっても重要な事なのだろう。エルは快く頷き、いつものように荷物を用意した。

 そして、現在。エルは彼女が堂々と笑い仁王立ちをしている姿を眺めていた。


「フィオナさん。見せたいものというのは、なんでしょうか?」

「ふっふっふ……見ててください、エルさん! 多芸多才、博覧強記にしてスーパーかわいい私の、『言霊』の魔術の応用系! 見て驚いたら私を崇め奉って褒めて褒めて!」


 なんか、テンションがおかしいな。エルは彼女に徹夜はさせるべきじゃないと察した。


 と。フィオナは突如腰に挿していた剣を引き抜いた。

 剣には――何やら黒いインクで、彼女のものであろう文字が書かれていた。そしてフィオナは、それを体の前で構えて、全身に魔力を帯びた。


「『炎よ、今ここに鷹となれ」


 光の膜がゆらゆらと揺れる。魔力の高まりに合わせ空気が振動する。エルはなぜか心臓が高鳴り、脈に合わせ指先が震えているかのような錯覚を体感し。


「飛翔する三叉の爪よ、其は悪しきを切り、強きを焼く。強靭たる風は彼方までをも燃やし尽くす――』」


 途端、フィオナの体から溢れた魔力は、彼女の持つ剣へと移動した。


「――来たっ!」


 フィオナが叫ぶと同時、彼女の持つ剣がより一層の輝きを増し、エルはそれを見て思わず笑った。


「『全てを焼き切れ――! ホーク・ブレイズ!』」


 直後、フィオナが剣を薙ぐ。瞬間、彼女の持つ剣から、3つの鉤爪のような焔が飛び出した。


 焔の刃は地面の草を焼き切りながら彼方へと飛んでいく。やがて焼け焦げた筋を残して焔の刃は消え去った。


「――す、すごい」


 エル一言、震えた。足元からつむじの天辺まで、ゾワゾワとした高揚が登ってくる。エルはこの1度の魔法を見て、彼女が如何に凄い功績を残したかを理解したのだ。

 この魔術は、彼女が元々扱おうとしていた『エンチャント』に似ている。しかし彼女は共鳴を使えず、つまりこの魔術は、エンチャントとは根本的に仕組みが違っている。

 再現したのだ。言霊の魔術という新しい術を――それも覚えたての術を使って、既存の魔術の方法を。模倣、模造と言えばそれまでだ。しかしこれは、声を出し魔法を発動するエルの術とは違っている。

 つまり彼女は、可能性を拡げたのだ。1つの術しか持たない魔術に、さらなる術をもたらしたのだ。


「えっへん、どうですかエルさん!」

「凄い、凄いですよフィオナさん! ど、どうやって……」

「えっへへ、私考えたのですよ。言霊の魔術って、声を出すから発動するじゃないですか。でも、違う。声を出すことそのものじゃなくて、もしかしたら、『意思を声に乗せるから』発動するんじゃないかって。
 でもだとしたら、それって文字でもいいんじゃあないかって」

「――なる、ほど。言葉を出すことではなく、意思を乗せること――表現することそのものが重要なんですね。これはちょっと、細かいけど大きな違いだぞ。僕の認識を改めないと」

「んっふっふー! それから私はさらに考えました! エンチャントの魔術は、魔力を『転移』させることで発動させています! なら、私たちの持つ魔力の転移だってできるはずです!」

「す、すごい、その結果が……」

「まったく上手くいきませんでした!」


 いかなかったんかい。エルは内心でツッコミながら、それでも堂々と胸を突き出すフィオナを見つめた。


「ふっふっふ、しかし、私は不可能を可能にします! その後あれやこれやと試しに試して――とうとう、剣に意思を乗せた文字を書けば、魔力の転移が上手くいくって気付きました!」

「へぇ……すごいですね、本当に。こんな利用方法を思いつくなんて」

「でしょうでしょう! さらに言うなら、文字は言わば転移を促す触媒なんです! そこから私が『何を叫ぶか』で、魔術の内容が変わるんですよ! ちなみにさっきのはホーク・ブレイズって言う技で、詠唱は……自分で考えました!」

「アレ自分で考えてたのですか?」

「はい! いや、正確には私の考えた詠唱を丸暗記しただけなんですけど。面白いのは、この詠唱の内容が変わると、魔術が発動しなかったり、発動しても変な感じになったりします」

「へ、へぇ……! すごいじゃないですか、そんな性質を見つけるなんて!」

「んふふふ、でしょうでしょう! さすが私! 不可能を可能にする女、強くて賢くてしかもスーパーかわいい八方無敵のフィオナちゃん! ほら、エルさんエルさん、もっと私を褒めて!」

「いや本当に、舌を巻く凄さです」

「もっと敬う感じで!」

「素晴らしきお力。エル・ウィグリーは感服の一言に尽きます」

「もっと!!!!!!! 崇めて崇めて!!!!!」

「ははー! あまりの神々しさに声さえ出せませぬ!」

「よろしいっ!!!!!」


 あれ、僕はなにをしてるんだろう。エルはいつの間にか土下座をしている自分に突っ込んだ。いくらフィオナのテンションがおかしいとは言え、自分までもがおかしくなるのは違う気がする。


「さて、エルさん。私が今使った術の理屈はわかりましたよね?」


 と、エルは顔を上げて立ち上がった。

 フィオナが腰に手を当て笑っている。エルは彼女の言葉に頷くと、フィオナはそれに返答するかのようにこくこくと頷いた。


「それなら、よかったです。ところでエルさん。私、謝らなければいけないことがあります」

「な、なんでしょうか?」

「もうダメです。おやすみなさい」


 フィオナはそういうと、腰に手を当てたままゆっくりと後ろ向きに倒れた。エルは思わず「わーっ!」と叫び、彼女の元へと駆け寄る。


「フィオナさん、フィオナさん! し、しっかりと……」

「ぐーぐー、にゃむにゃむ」


 フィオナはかわいらしくいびき(というよりかは寝言に近いが)を出して眠っていた。

  ……どうやら、別段異常はないらしい。エルはフィオナが怪我の類をしていないことを理解すると、ほっと胸を撫で下ろして彼女の隣に腰を落とした。


「…………なんというか。徹夜後はどうやら、人が変わるみたいだ。いや、というか、たぶんこれが本来の彼女なんだろうな。いつもの丁寧な感じは、きっと抑えつける余裕があるからこそ、見せられている部分というか」


 エルは「そう言えば最初会った時も今みたいな様子だったな」と思い出した。

 顔というのは状況により使い分ける物だ。そう考えると彼女の変化はありえるものではあるのだが。エルは胸の中に違和感が燻るのを感じ、しかし、それはそれでおかしくはないのだろうと考えていた。

 しかし、過剰なまでに賞賛を望む人格だ。エルはフィオナの言動に笑い、「まあ、年頃の子だし、そういうこともあるだろう」と呟いた。

 しかし。エルはふと、もう1つの可能性を考えた。


『見ろよ、劣等生のお出ましだぜ』
『なんでそんなこともできないのお前』
『ゴミの方がまだ良いぞ』
『――何の努力もしなかったから、そうなったのだ』


 思い出したのは、自分への言葉。自分を何も知らない人々が、嘲笑い、蔑んだ言葉。

 人から『優越感』という悪意を向けられることは、人間性を簡単に歪めさせてしまう。エルはそれが如何に恐ろしい物かを理解していた。

 もし。もしも。彼女が僕と同じく劣等感を味わい、そして今に至るのならば。


 彼女がこうして、過剰に賞賛を求めるのは。失くして壊れた自尊心を保つための手段なのかもしれない。
 エルはふと、それが正しい物なのか――彼女の行く末を案じ、考え込んだ。
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